第12話 森の不穏な影とテルパーティー
大変、お待たせしました。第12話の投稿です。
楽しんで頂ければ幸いです。
誤字・脱字の報告がありましたので、修正を行いました。
夜の静かな森に月明りが差し込む時間、森の中を動く影があった。その影はまるで他の目を避けるように不規則に動き、時おり草むらや木の陰で止まる。そして、とある草むらに二つの影が合流する。
「よっ。調子はどうだ?」
「全然だ。これじゃぁ、夜の狩りはもう潮時だな。大体一つの場所にここまで集まれば、当たり前かぁ。いっその事、昼間にやった方がいいか?」
「確かになっ。しかしよぉ、昼間にやるのは隠密スキルがあまり効果を出さないからリスクが高いぜ? まっ、その分奇襲したり、徒党を組めば済むか」
「バカ野郎。俺たちを警戒してパーティーを組んで来ている連中に奇襲が効くかっ。それに徒党を組んだら取り分が減るだろうがっ!」
「そうだな。それじゃもう少し粘ってみるか?」
「ああ、それでも成果が上がらない様なら、ここから撤退して別の場所に行く」
「分かった。見切りがついたら教えてくれ。お前について行くよ」
「なんで、てめぇはそうやって俺について来るだっ。・・・連絡は入れてやるよ。長い付き合いだからな」
「おう、ありがとうなっ。・・そんじゃ、またグルと見てくるか。もしかしたら、俺たちの目を搔い潜ったヤツがいるかもしれないしな」
「気をつけろよ。プレイヤーだけが敵じゃないんだかな」」
「ああ」と言って合流した男は雲に月が隠れた瞬間を見計らって森の闇に消えていった。そして、その場に残ったもう一人の男はじっとしつつも周りを観察する。いまだ見えない獲物を求めて。
「やはり今日も収穫無しかぁ。・・・そろそろ引き上げるか」
そう言ってとどまっていた男は立ち上がる。ちょうどその時、雲に隠れていた月が現れて辺りを月明りで照らす。その月明かりは男の姿と一緒に背後にある〝男の背丈以上に盛り上がった草むら〟をも照らし出した。
「ーっ!!」
―――ティーゲルがギルドを後にして三日後―――
ギルドでは掲示板と睨めっこしているように見える尻尾を振り、三角耳をピクピクと動かす少女がいた。そして、その少女に話しかける男女の二人組。
「何か良い依頼はあった~、テルちゃん?」
「まだよ。それよりバイクンはどうしたの?」
「バイクンは必要な物資の買い出しだ」
「そう。それじゃ、もう少し時間がありそうね」
そう言って二人組との会話を終わらせたテルは掲示板の物色に戻っていった。そんなテルの様子を後ろの二人は微笑んで見守る。というか、掲示板近くにいるほとんどのプレイヤーが彼女を見ている。なぜなら彼女の尻尾を振り、三角耳をピクピクと動かす姿は、かなり和むため多くプレイヤーは子供を見守る心境で彼女を見ていた。
そして、テル達はギルドを後にして買い出しに行っていた仲間と合流し、会話をしながら歩いていた。
「で、悩んですえにウルフ討伐とウルフの素材の納品を受けた訳か」
「一番割りの良いからね。後はどこで狩りをやるかだけど、やっぱり一番無難なのは【平穏の森】かしら?」
「確かにそうだが、あの森はいまPKの溜まり場になってるしなぁ」
「あっ、その話なら情報を手に入れたぜっ」
「あら、バイクン。いつ帰ってきたの?」
「さっきだよっ!君自身がお帰りって言ってくれたじゃないかっ!?」
「忘れたわ、そんな事。あなたって喋らないと存在感がないのね?」
「くぅ~、人が気にしている事をズバッと言いやがってぇ」
「それよりバイクン、手に入れた情報ってのは何なんだ?」
「え~っと、買い出しの途中で聞いた話なんだけど。マイクが言った通り、【平穏の森】は第二陣プレイヤー達が【D・L・O】にダイブし始めたあたりから、初心者を狙ったPKの連中が集まっていたんだけど、三日前ぐらいからそいつらが撤退し始めたらしいんだ」
「撤退を? 討伐隊が編成されたのか?」
「いや。もしそうならギルドか、どこかのファミリーが主導するはずだから討伐の事が知れ渡っていると思う。それにいくらPKの連中が組織行動を取るようになって脅威が高くなったとはいえ、【平穏の森】はそこまで価値のある場所じゃないから、そうそう主導するファミリーが出てくる確率は低いと思う。以前にギルドが何回か有志を集めて討伐隊を組んだらしいけど、単独犯がバラバラに潜伏する森を現れる夜の時間帯に捜索して討伐するのはリスクと負担が大きくて、すぐに自然解散してしまったらしい」
「それほど厄介な存在になっている連中をどこの誰が・・・?」
「同業者同士で殺し合っているのか、夜に近づくプレイヤーがいなくなって連中自身が別の所に移動し始めたのか? どっちにしろ、いなくなっているのはありがたいですね」
「そうね。夜間はモンスターの強さが上がるけど、その分いいドロップ品が多いから行きたかったし。様子見がてら行ってみる?」
「そうだな。森の奥まで行かなければ、PKに会う事も少ないだろう。もし遭遇しても単独犯ならパーティー組んでいるこっちが有利だから大丈夫だろう」
「もしもの事があった場合は、俺が盾役をする羽目になるんだろうなぁ」
「それはそうだろう。このパーティー唯一の重戦士なんだから、しっかりと俺たちを守ってもらくれよ」
「へいへい。その代わり、戦闘中のバックアップはちゃんとやってくれよ? でなきゃ、俺がそっこうで死ぬからな」
「おう、任せろ。その為に俺は軽装備なんだからな。それに俺たちにはパーティーの女神であるスカウト役のテルと牽制役のペレットがいるんだから安心しろ」
「そう、そう。わたしとテルちゃんがいれば、ここぞという所で助けられるし、私たちの美しさで疲れた心を癒してあげるね~♪」
「何、アホなこと言ってんのよ」
「自意識過剰と言いたいが、ペレットの言う通りだ。お前たち二人は俺たちにとって癒しの花だ」
「全くもってその通りだ。そして、その花たちを守るが俺たち「「騎士の務めっ!!」」」
マイクとバイクンがセリフをハモもらせながらポーズを決める、ドヤ顔で。そんな二人の行動をテルは、恥ずかしく思いながら溜め息を吐いた。
「・・・まったく、何してるのっ! こんな人の多い所で、恥ずかしく思わないのっ!」
「まぁまぁ、テルちゃん。テンションが高いってことは、戦意が高いってことだから良い事だよ♪」
「たとえ、そうだとしてもこんな所でやる必要はないわ」
「そうだけどぉ~、こうやって思い思いのプレイで楽しむのもゲームの醍醐味でしょ? テルちゃんはもう少し気楽にプレイしないとせっかくのゲームも楽しくなくなるよ?」
「・・・そうね。ペレットの言う通り、少し頭に血が上り過ぎたみたいね。・・・三人ともごめんなさい」
「うんうん、別に謝ることはないよ。分かってくれれば、それでいいし。ねっ、二人とも」
「ああ、謝る必要はない。俺たちも悪乗りしすぎたから、テルがそう思って仕方がない。まぁ、つまりはお互い様ってことだな」
そう言いながらマイクはウインクをテルに送る。ちなみにテルはそのウインクを条件反射で避けてしまい、マイクはあからさまにガッカリした。そんな二人のやり取りをみてペレットとバイクンは笑いだし、それにつられる形でテルとマイクも笑い出す。
そして、【D・L・O】世界が夜の時間を迎えた頃、【平穏の森】の入口の手前にテルたち四人の姿があり、全員が持つ松明で互いの顔を照らしながら話し合っていた。
「さてっ! とりあえずはウルフの討伐が目的だが昼間に話した通り、この森はいまだPKの巣窟だ。昼間のバイクンの話が本当でも、それでPKの連中が完全にいなくなったという保証にはならない」
「確かにね。逆に、だからこそって言って粘っているヤツもいるでしょうから」
「そうだねぇ~。私としてはいない方が嬉しいだけど。やっぱり、そう簡単には諦めてくれないよね」
「そうなるとPKとの戦闘も視野に入れていた方がいいかぁ」
「バイクンの言う通りだ。しかし、俺たちはこれまで対人戦闘を経験してきていない。だから、PKとの戦闘ははっきり言って最悪の選択になりかねない」
「確かになぁ~。・・・じゃぁ、もしPKと遭遇したらどうするだ?」
「その時は俺とバイクンで殿をしつつ、森を脱出する」
「何っ!? ってことは俺とマイクは最悪、敵を道連れにして死ぬことになるのかっ?」
そんなバイクンの問いに「おうっ。男冥利に尽きるだろ?」とマイクは清々しい笑顔を共に言ってのけた。そんなマイクの返答を聞いてバイクンは片手で目を覆い、天を仰ぎ落胆した。
「かぁ~。・・・確かにそうだが、もうちっと全員で生き残れる方法を考えてくれよぉ~」
「そうね。いくら単独犯と言ってもそれなりに練度のある連中でしょうから、そう簡単にあなた達で押さえられるとは限らないわ。何より暗い森の中では奇襲する方が有利だから、真正面から来てくれるわけがない。それに奴らは、この三日間で被害をくらっているから徒党を組んでいる可能性が高いわ」
「おお、テルの言葉で我がパーティーの生存率がぐぅ~と下がったな」
「事実でしょう。そこで生存率を上がる為に、提案があるのだけれど」
「仲間の言葉は大切に扱わなきゃな。遠慮なく言ってみそ」
「何よ、みそって。・・・本来なら森の奥まで行けば、ウルフとの遭遇率も上がるけど、PKがいる以上は奥に行くのは自殺行為と一緒。だから、出来るだけ入口付近で狩りをしましょう。その方が無事に脱出できるわ」
「なるほど、確かにな。それじゃ、テルの案でいこうと思うが他の意見は無いか?」
そう言ってマイクが他三人の顔を見回すと全員が「それでいいよ~」「おう」「ええ」と答えた。
テル達はバイクンを先頭に、真ん中にテル、ペレットを横並びに配置し、最後尾にマイクを置く隊列を組んで地図と松明を頼りに森にある最初の広場を目指していた。なお、道中で三回ほどウルフに襲撃されるも無事に討伐をしている。
<キャンっ!!>
「・・・今ので何体目だ?」
「え~と、八体目かな?」
「九体目よ。三体一組の襲撃がここまでで三回・・・。やっぱり夜の遭遇率はかなり高いわね」
「だか、これまでの戦闘で傷らしい傷は負っていない。もうすぐ一つ目の広場だし、順調だな」
「ほとんどの戦闘で俺がヘイトを集めているから、そろそろ体力が限界だな」
「そうだな、このゲームは何かと体力がものを言うからな。・・・よしっ、広場まで一気に突っ走ろう。その方が襲撃を受けても広い場所で対応できるから負担が低いしな」
「分かった」「ええ」「は~い」という全員の返答を確認したマイクが「いくぞっ!」と合図を出す。合図を受けてテル達は広場を目指して走る。そして、走るテル達に並走して暗い森の中を動く影があった。
「・・・おい、みんな」
「ええ、分かっているわ」
「何かいるね」
「どうする?このままじゃ、広場までくるぞ」
「仕方ない。広場で決戦といこう」
そして、テル達は広場に到着すると同時に互いの背カバーするようにを周囲を警戒する。
「・・・来たぞっ!」
最初に敵を察知したのはマイクだった。そのマイクの前にある暗く見にくい茂みから三頭のウルフが現れる。
「ウルフが三頭?」
「なんだ、ただのウルフか。なら、とっと倒そう」
そうバイクンが言った瞬間、一頭のウルフが口を開ける。まるでそれは銃口の様にバイクンへ標準を定める。
「――っ!! 避けろっ、みんなっ!」
そう叫ぶマイクの声と同時に赤く輝く光がウルフから放たれる。その光でようやく反応できた全員が回避行動を取る。
<ドオオォッ!!>
そして、定めた目標に当たらなかった光は、テル達の後ろにある林に当たり爆発した。
「ファイア・ブレスっ!?」
「・・・ということは、魔獣かっ!」
「そんな、この森は魔獣が生息していないはずじゃなかったのっ!」
「だが、現に目の前にいるぞ。しかも三頭という豪快なおもてなしでなっ」
テル達の言う魔獣とは、魔力を使って戦う獣であり、その危険度はウルフといった動物をはるかに凌駕する存在で、今のテル達にとってまともに戦える相手ではない。
そんな中、雲に覆われていた三日月が暗い森を照らし出す。その月明りによって見にくかったウルフの全貌が現れる。
その姿は、通常のウルフに鬣を与え、毛色を赤くしたものであった。しかし、その中で最も魔獣である事を主張するものがあった。それは前足の付け根あたりにある、斜めに突き出した紫色の水晶だった。
「フ、フレイム、ウルフ・・・」
「くそぉ。今の俺たちじゃ、荷が重すぎる」
「わたし、魔獣初めて見ました」
「この状況で言う言葉が、それかよぉ」
「はうぅ、すいません・・・」
「あぁ、別に怒ってないからな」
「ちょっと喋ってないで、この現状をどう打開するか考えなさいっ!」
「おっとっ、そうだったな。・・・しかしなぁ~、さっきバイクンが言った通り、俺たちじゃ荷が重いし、戦うって選択は悪手なんだよなぁ」
「それでも何とかするのっ! 死にたくなかったらねっ」
「なぁ、それよりも何で襲ってこないんだ? 俺たち、けっこう喋っているよな」
「・・・ちょっとみんなで下がってみましょうかぁ~。もしかしたら、見逃してくれるかもしれませよ?」
「そんな都合良く見逃してくれるかね?」
「とりえず、ペレットの言う通りにしてみよう。都合が良ければ、それで助かる」
ペレットの提案でテル達は【フレイム・ウルフ】達を刺激しないように少しずつ下がる。ある程度の距離が空いた所で、今度はフレイム・ウルフ達が動いてテル達との距離を縮め始める。そのまま、一定の間隔を空けながら、テル達とフレイム・ウルフ達は広場の端に移動し始める。
「・・・なぁ、このままじゃ埒が明かないぞ」
「そうね。このまま後ろに行ったら、森の中に入ってしまうわ」
「森に入ったら、俺たちが不利か・・・」
「じゃぁ、戦いますかぁ?」
「ペレット、さっき言ったが戦うという選択は俺たちとって最悪の未来だ」
「なぁ、俺に考えがあるんだが・・・」
「なんだ、バイクン? この状況から無事に生き延びられるのら、どんな事だってやるぞ」
「じゃぁ、俺の合図で森の中に走り込め」
「何言っての? 森に入ったら私たちが不利になるよ」
「そうですよぉ。森に入ったら、戦えません」
「そこは、俺を信じてくれとしか言えないなぁ。・・・なにぃ、最後に森へ走るのは俺だ。だから、みんなは俺を信じて走ってくれ」
「・・・分かった。バイクン、任せるぞ」
「・・・しくじったら、許さないからね」
「バイクンさんにご武運がありますように」
「おうっ、任されたっ!」
そして、バイクンをその場に止まり、他三人は距離を取り続ける。そんなテル達の行動に違和感を覚えたのか、【フレイム・ウルフ】達は一頭をバイクンの前に残して、残る二頭が少し横に逸れながら進む。
「・・・今だっ、走れぇー!!」
バイクンの大声を合図にテル達は全力で走る。だが、同時にフレイム・ウルフ達も走って追いかけようと動く。そして、数秒もしない時にそれは起きた。
<ドッガンアアァァ――ッ!!>
「――っ、バイクンっ!!」
「バイクンさんっ!」
「二人とも前を見なさいっ!!」
―――【平穏の森】・入口付近―――
「はぁ、はぁ、はぁ・・・、もう走れん」
「わたしもですぅ~」
「はぁ、はぁ・・・、一応の、警戒はしましょ」
テル達はバイクンが稼いだ時間で森の入口近くまでたどり着いていた。しかし、ここまで全力疾走して来たので、体力は限界に達しっていた。テルが警戒をと言ったが全員がする気力が湧かない状態だった為、その場に座り込んでしまった。そして、座り込んだから十分近く時間が過ぎた。
「・・・バイクンはどうなったかなぁ。逃げ切っていればいいが・・・」
「そうですねぇ~。たぶん、大丈夫ですよ」
「そうだな、あいつはなにかと無事で戻ってくるヤツだからな・・・」
「・・・可能性は低いと思うわよ」
「そんな事はないさぁ。あいつは自分の命だけは守り通す男だ。だから、・・・絶対戻ってくる」
そうマイクは笑って言うが、その笑顔はバイクンの強運を信じるというよりは、自分自身に言い聞かせている様にテルは見えた。
「そろそろ動くか。・・・どうする二人は?」
「何が言いたいの?」
「なに、このまま【リリース】に戻るか、俺と一緒にバイクンを探しに行くかって聞いているのさ」
「バカげた事言わないでっ! ・・・あの爆発を聞いたでしょ。あれがもしバイクンの仕掛けたものであったとしても、生き残れる可能性は低いわ。それより【フレイム・ウルフ】が仕掛けた攻撃である可能性が高いわ。自殺しに行くようなものよっ!」
「そうだとしても、俺はあいつの相棒だからよ。迎えに行かなきゃならない。別に二人は戻っても構わない。何よりテルの言う通りの危険な森にレディを連れて来たら、俺がバイクンに怒られる。だから、二人は街に戻って俺たちの帰りを待っていてくれ」
「わたしは行くよ。待っているのは嫌いなんだよねぇ~」
「そうか、なら俺が命に代えてもペレットを守ろう。・・・何よりペレットに迎えに来てもらった方があいつも嬉しいだろう」
「・・・分かったわよっ! 私も行くわっ!」
「なんだ、別に戻っていいんだぞ?」
「うるさいっ、いいから行くわよっ!」
そう言ってテルは顔を赤くして先に行こうとする。そんな彼女を見てマイクとペレットは笑い合う。その二人の行動を見て、テルは「笑ってるんじゃないわよっ!」と言ってマイクの胸部分をポカポカと殴る。
<ガサッ、ガサッ、ガサッ>
「――っ! 何かこっちに来るわよ」
「まさか、【フレイム・ウルフ】が・・・」
「今度は逃げませんっ、戦ってみせますっ!」
「ペレット、腰が引けてる上に震えまくってるぞ」
「うぅ~、やっぱり怖いですぅ~」
そんな二人のやり取りに割って入ってテルが「来たわよ」と言う。テルの呼びかけに二人も茂みを見る。
「・・・・・・よぉ~、無事、だったみたいだな」
そこに現れたのは上半身がインナー姿で、片手に杖代わりにしているハンマーを持つバイクンだった
「バイクンっ! 無事だったかっ!」
「バイクンさんっ! 良かったまた会えたぁ~」
「何よ、心配して損したわ。・・・お帰り、無事でよかったわ」
「心配かけて済まなかった。・・・だが、こうして無事に帰ってきたぞ」
そう言うバイクンにマイクとペレットは駆け寄り、互いの無事を確認し合った。そして、マイクはバイクンと肩を組み、ペレットはバイクンの空いた片手を掴んでブンブンと振る。テルは少し離れて三人を見つつ、笑顔を浮かべていた。
第12話、いかがでしたか?
第11話に続いてテルの再登場っ! そして、新たな仲間たちっ!
皆さんはどの人が印象に残りましたか?
誤字・脱字のご報告、ご感想はいつでもお待ちしています。




