17話
迫力のある発生のあと 犬井の姿が消えた
周りにいた生徒達は 「さっすが犬井さん!!」 「犬井君 いつ見てもかっこい~♥」との、大きな声が聞こえる。
周りには気配が感じない。走っているのか?だが、それはかなりのスピードでなければ無理だ。
…最初に言ったよな? ここ…どうなってもしらねぇぞって
棗「大したもんじゃねぇか…犬井」
ボウゥウウウウウウッウウッッン
周りの雑草が勢いよく燃え始めた。
棗は右手を 思い切り地面に押し付け、裏庭の中心部以外が燃えた。
「うおっ!!あっつ!!!!」
生徒ほとんどが同じような言葉を発する。
あ、そういえば あいつらの方にまで炎やっちまったな…
早く消さないと…
「オイ見ろよ!! この炎 生き物みたいに 俺らを避けたぞ…」
「ヤッバァ… あの人かっこいい…」
後ろの方から 歓声がざわめく。
その声に操られたのか 強大な魔力が飛び散った。
その魔力は…… 犬井
犬井は 魔力の動きによると あり得ない程の速さ。
瞬足…なのか
「さすがに あいつであっても犬井さんの魔法はわかんねぇよ!!」
…普通に考えんなってことか?
魔力が近づいてくる。 考えてる暇なんて…なさそうだ
犬井「そこだッ!!!!」
犬井は棗の後ろに突撃しようとした。
だが、それがわかっていたようにかわす棗。
棗「瞬足じゃなけりゃ…魔法剣士?」
魔法剣士は かなりの近接攻撃のため、身が弾けるような速さがなければ 一瞬で死に至る。
犬井「すげぇ…、アンタが初めてだ」
犬井は 連続攻撃を仕掛けた
腕に少しかすっただけだったが、そこからあり得ない程の痛みが走る
かすれ声を放つ棗は、ひるんでしまったらしく 魔力を放たず、無属性であるパンチをした。
そりゃそうだと思うとおり、攻撃は当たらなかった。
「ハーイ、終わりましたね?ww」
調子に乗ってふざけ声をあげた。
彼の油断がわかったのか、穴に潜った棗。
ずっと笑っていた犬井は、そのことに気付かずまま 立ちすくんでいた。
ボソッといった声だったが 間違いなく全員に聞こえた
「ザマアミロ」




