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神に気に入られた竜!!  作者: 水無月 皐月
第二章 メイド
24/37

陛下と対面

 どうも、皐月です。

  今年、最後の更新になるかもしれません。


   ではどうぞ。








 「はぁ~~~~。」


 盛大な溜息が、書斎に響いた。


 「どうかした?」


 「はぁ~~~~~~~。」


 と、リシェーネが聞くと更に大きめため息をついた。

 その隣に居るカインが、ニヤニヤしている。 


 「女嫌いの殿下がね。」


 「黙ってろ。」


 リュシオンがそう言うと、カインは深刻な顔になった。

 リシェーネは、首を傾げた。


 「これはライバルだ…。」


 と、カインが呟いた。


 「それなら俺の勝ちだな。」


 それに対してリュシオンが、答える。

 リシェーネはますます首を傾げた。


 「何の話?」


 「それはね、リシェー」


 「何でもない。ただの、ゲームの話だ。」


 何か言おうとしたカインを、リュシオンがさえぎる。


 「リュシオン殿下は、恋をしたんだよ。」


 カインが言うと、リュシオンは顔を真っ赤にした。


 「なっ。」


 「そうなの?お相手は誰?」


 「それはね、」


 「だから黙ってろ。」


 リシェーネとカインの会話を、リュシオンが邪魔をする。


 「いいじゃない。誰にも言わないから。」


 「駄目だ。」


 「あのね、」


 「カインは黙ってろ。」


 「酷いじゃないか、殿下。」


 「ゴホン。」


 と、咳ばらいが聞えた。

 三人は、一斉に咳ばらいがした方を見る。

 その人物を見て、リュシオンは立ちあがって礼をして、カインは膝をついて礼をした。


 「おや。」


 と、驚きのあまり動けないでいるリシェーネを、その人物はしげしげと見つめた。

 そして、リシェーネの顎をつかみ、自分の方を向けて言った。


 「儂の側室にならないか。」


 「父上。」


 と、リュシオンが止めに入る。


 「冗談だよ。お前がメイドを雇ったと聞いて、見に来ただけだ。いい女を捕まえたな。さすが儂の息子だ。」


 「父上。」


 「安心しろ。手は出さないよ。」


 男は…ダントン国国王、シュベルツ・ル・アベルト=ダントンはにこりと微笑んだ。

 大人の魅力を放つシュベルツに、リシェーネは頬を染めた。

 それを見ていたリュシオンは、シュベルツを睨んだ。






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