表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ねこねこあるある ネコとの暮らし

ねこの爪切りはタイヘンにゃんだ!その2 道具って大事ですね

作者: 池畑瑠七

 相変わらずぷーちゃんの爪切りに難儀している。


 前足の方が伸びがはやく、3週間に1回くらい。後ろ足は前足2回に1回くらいの頻度になる。

 大人しく切らせてくれることなんてほぼあり得ない。そろそろ切らなきゃ‥‥ってなってくると毎日、気が重いことこの上なし。(泣)

 チュールあげながらタワーで切れていた時、あれは夢だったんじゃないか?と思う位に、今は手強い。


 抱っこ大キライ、べたべた触られるのも嫌。ママ代わりの兄ちゃんだけには、時たま抱っこを許容することもあるけど1分も持たずにキレる。

 そのくせベッドでは彼の足の間にすっぽり入りこんで、脚を枕代わりにしてすやすやと寝る。

 あそぼー!あそぼー!ってグイグイ誘いに来る割に、いざ猫じゃらしを持てば「それじゃない」ってちーんと白けた顔をする。

 

 にゃーん!とハートマークが浮かぶほどにかわいこぶった甘え鳴きをしてすり寄ってきては、おやつ、ご飯をねだって来る。家族それぞれが帰宅するたびに「まだ貰ってませんけど?」みたいな顔をしてスリスリしてきて、あわよくばお代わりもせしめようとする 笑。

 

 リアル我が儘王子様、いや若殿様である。最近は彼を「との!」と呼んでいる。


 そんな彼の爪切りは相も変わらず筆者の役割のままで、悲しいかなこんなにも愛しておるのに嫌われ役を一手に担っている。

 抱っこ大好きだった先代の爪きりで苦労したことがほとんどなかったから、「との」との攻防戦は毎回正に手探りだ。


 キャットタワーでの爪切りが不可能になってから大分経つが、これまでの間どうしてきたかというと。かかりつけの病院でアドバイスを貰ったり、Youtubeとかで上手な爪切り法とか便利グッズとかの紹介を見たりしてあれこれやっては見たものの、全て失敗してしまった。

 それでやむなく、寝てる隙にそーっと数本ずつ切るという方法で、どうにか切り抜けてきたのである。


 専らソファーやダイニングチェアの上で熟睡している隙を狙う。彼が起きないうちに…いや大抵は目を覚ますのだが、可能な限りそーっとそーっと、むにゃむにゃ寝ぼけているすきにさッと切る。

 欲張らずに2-3本ずつがいいところ。うまくして10本とか切れた日には万々歳の祝勝ファンファーレである。


 よし、いまだ!という時。静かに静かにそーっと近寄って、足先の毛をそおーっと選り分けて爪を探し出し、さあ切るぞと狙いを定めるまでが、難関。

 モッフモフな足先は何処に爪があるのか判然としない位に長い毛が密集しており、あれ?あれ?どこだ?なんてもたもたしてると大概、ぱっちりと目を覚まし「なにやってくれてんねん! 怒」となりパッと足先を引っ込めてしまう。

 

 足先の毛ってネコセンサーついてんのか?ってくらい、お髭並みに敏感なようである。

 

 それでも、前足の爪を切るのはワリカシ、スムーズに行くことが多かった。問題は後ろ足で、こちらは本当に嫌がる。

 ちょっと触っただけでハッと気づき「にゃメロ!怒」と電光石火の早業で引っ込めてしまう。どうも、タワーで一度 流血の痛い目見たことを未だ忘れていないような気がする。

 

 てなわけで後ろ足も込みの爪切りをそろそろやんなきゃ…となると筆者的には非常に落ち着かないストレスフルな日々になる。

 今回はもう色々と余裕がないため、今後は動物病院に任せようか…と半ば決意してさあ、予約をいつにしようかと算段もしていた。


 そんなある日の昼下がり。彼が突然に、不思議な行動を見せた。

 階段の下り口の前で床の匂いを頻りに嗅いでいると思ったら、突然 床をべろべろと舐め始めたのだ。


( ,,`・ω・´)ンンン?なにしてんの?


 そこコーヒーかなんかこぼしたっけ?1階のおばあちゃんに運ぶご飯のおかずの汁でも垂れたとか?味噌汁は無かったと思うけど?

 何に反応してるのか、にわかには解らなかった。が彼はそのうち、ゴロゴロ横になって身体をくねくね、匂いを身体にこすりつけようとしているような、媚薬を浴びたみたいな恍惚の仕草を始めたのである。


 なになになに?なにしてんのぷーちゃん!?


「なんか、またたび貰ったネコみたいだね」

 家族が口にした一言に「!!」

 そうか、さっきまで家人が庭木の剪定やってた…服についてた木くずが、床に?またたびと同じ成分を持つ木が、その中にあったのかもしれない!?

 槇の木とかゆずとかこでまりとか、どれかは解らないけどなんか聞いたことあるぞ!その木粉に、反応しているんじゃないか?

 切った雑木の種類が一杯あったからどれとはまだ特定できないけど、きっとそうに違いない!


 ゴロゴロ―、スリスリ―、クネクネ―、ペロペロ―、ゴロゴロ―、スリスリ―‥‥実に嬉しそうである。


 で、その後。

 ぞうきんで床を拭きながら、家族が何気なくまた、ひとこと。

「ねえ。またたびで嬉しがって今日みたいにヘラヘラしてる時にさあ、爪って切れないの?」


 へ?   ・・・・・・!!!!なんと!!

 ソーレは、考えたことも無かった・・・・!!!


 個体差があって、またたびを喜ぶ子とそうでもない子がやっぱいるらしい。でもぷーちゃんの様子を見ると、どうやら彼には有効なんじゃないか?

 そうか・・・またたびに中毒性や依存性はまったくなく、ネコに無害であることは証明されたって言うし。純粋にネコが大喜びする、お助け品の代表選手またたび。

 なるほど、使ってみる価値はあるかもしれん!



 加えて、もう一つ試してみたいものがあったのを思い出した。

 数日前に見たYoutubeのおススメに上がってきた「ネコの爪切り鋏」の紹介動画だ。「ね〇いち」さんというメーカーのそれがとてもいい、というものだった。

 

 爪切りバサミ。なかなか、これ!というモノに巡り合えず、使いやすいのを買い直し買い直しして先代のから4本目になるかなあ。ペットケアコーナーに行くと、毎回別の商品を眺めては「ウーン……」と悩んだ挙句、決め手を欠いて結局買わずに陳列棚を後にする、ずーっとその繰り返しだった。

 でも、今回は違った。買うぞ!と肚を決めて売り場に向かった。


 少しお値段がいいけど、腕のいい職人さんメイドの素晴らしい鋏だそうで「素早く衝撃なくスッとサクっと切れる」「嫌がる前に切り終えられる」「持ち替えなくても切れるからタイミングや方向を定めなくて大丈夫」「切れ味いいから爪が割れず、安全」などなど、小さな鋏の大きなメリット、秀逸さが語られていた。

「ウーン、そうか…やっぱ道具は大事だよなあ……」

「ね〇いち」さんの商品の良さには定評があり、幾つか他の物を購入したこともあったから、動物病院に行く処置費用一回分で入手できるのだから試してみる価値あるかも!

 今回は、口コミを信じてみようかと思うに至った。



 そして、二つの伝家の宝刀を握りしめ満を持し二人がかりでぷーちゃんに挑んだ。

 手の平に載せたまたたびに喜ぶ彼を、またたびをパラパラ振ったバスタオルでサッとくるみホールド、その隙にもう一人が素早く後ろ足の爪を切る!


 パチパチ‥‥ではなく。サク、サクサク!!


 えええー!!!


 すげー!なにこれ、ホントにサクサク切れる!!


 感動だった。一瞬で両後ろ足、左前足、完了!

 そして、さあ残るは右前足…


 あー。

 慣れないのでバスタオルから足を出させるのに大分、もたついてしまった。


「にゃメロー!!」

 さすがにまたたび効力が及ばず、やむなくぷーちゃんリリース。此度は以上で打ち切りとなった。

 それでも、すごいすごいいつもてこずる両後ろ足、そして左前足もがあっという間に終わったことに、家族一同、感動!!やったあー!!


 残り右前足の爪も、またたびを使うことなく翌日居眠り中にサクっと切りおえることができ、今般のミッションは無事完了となって今は心からホッと、胸をなでおろしている。


 いやはや。道具ってほんとーに、大事ですね。

 一つのいい道具との出会いで、快適度便利度も毎日の心持ちも結構ガラッと変わる。

 もっというなら人生も、変わったりしちゃうことがあるある…ってのなんか、とてもわかる気がした。


 妥協しない良質の製品作りに日夜、矜持を持って励んで下さっているメーカーさん。口コミ下さった皆様。感謝でいっぱいです。

 

 本当にありがとうございます!



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ