01,雨が降る。
導入なので短いです。
いたかった。
つらかった。
かなしかった。
でも、
どうしても、
わたしはお母さんにふりむいてほしかった
***
ふと気づくと、知らないばしょにいた。
なんだろう…外?
とにかく、知らないばしょ。
おかしいな。
さっきまでおうちでおべんきょうしてたはずなのに。
……おべんきょう?
…おべんきょう、か。
うん、でも、おべんきょうしないと?
そうだ。おべんきょうしないと、おかあさんが
えーと、おかあさん?
お母さんだ。
どうにもうまく思い出せない。
とにかく、おうちに帰らないと。
そう思って、起き上がろうとした。
でも、できなかった。
わたしはようやくそこで周囲の状況をにんしきできた。
外だ。
雨が降っている。
わたしはこごえている。
だから、動けないんだ。
…まず!こういうときは助けを呼ばないと…!
『だれかいませんかー!』
にゃー
………。
おかしいな。
こえがでない。
『すみませんっ!だれかー!』
にゃーーー!
……おかしいな。
にゃんこちゃんの声しか聞こえない。
私は、まず手を見た。
毛がはえている。
次に、後ろをのぞきこんだ。
立ぱ…とはいいがたいけど、長めのシッポがみえる。
『え…』
にゃ
ぜつぼうてきな声をした、ねこちゃんの声が耳にひびく。
…たぶん。
…たぶん、
わたし、ねこちゃんだ!!!!!
私はどちらかというと犬派ですね(知らねーよ