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2-3 ロリババアの定義
「ピンポーン」
「くそ! こんなときに口でインターフォンとは誰だ!」
「入るよー先生」
この声はグリッダ! まずいぞ……このままでは勘違いされてしまう。
引きはがそうにも剥がれない! 相変わらずの剛腕!
「入っちゃったね」
ドアが開いて数秒……どさ、と彼女の持ったレジ袋が落ちる。
何も悪いことはしていないのに、時が止まっているような感覚。
鉄製の床にころがった中身が嫌な金属音をたてて、停止していたような時間が動きだす。
「ラネウス先生……彼女いたんだ」
彼女は真顔で、部屋から出るとドアをしめた。
「誤解だ! グリッダ!」
ツインドリル水色頭はおもしろがっている。
「離れてください伯父上!」
「え?」
グリッダがガチャッとドアをあけてこちらを凝視した。
帰ったフリして聞き耳を立てていたらしい。