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今日の面接実体験レポート 悲しみのハイパー面接さよならファイアー

これはKP-おおふじさんの、嘘偽りのない実体験を元に少しだけ盛ったノンフィクション風フィクションドキュメンタリードラマチックトゥルーストーリーである。


なお推敲はなく、面接の疲れによって崩壊したテンションのまま書きなぐったスーパーおつかれ物語なのだ。


時は今日。

場所は家からほど近い超小規模の下請け会社。


リクルートサイトによると従業員数は7名。(ここは真実を曖昧にするために±1の誤差があり、実際は6だが伏せておく)

募集している事業は「データ入力など事務作業」。


私はその誰でもできそうな案件に惹かれ、なおかつ家から徒歩でも20分以内という好立地を持って応募し、なんとか面接にこぎつけた。


そして当日。本日の昼より開始する面接のため、「私はドラクエウォークのレベル上げをするためであって面接のために、企業様の面接のために(息切れ)外出するのではない」という理念の基、その会社へ足を運ぶ。


場所は普段から使う道上にあり、迷うこと無く到着。その後時間の5分前に会社へ入り、応接室に通された。


皮のソファは新しいが、そこにあるのは内線電話だけ。実質的な実績はほとんどない企業なのだろうか。そしてその部屋の狭さからは、あまりその部屋が重視して作られていないのであろうことが伺えた。


最初に来たのは65歳ほどだろうか、白髪で気のいいおっちゃんだった。私はテンパリながら挨拶をすると。


「履歴書あんの?」


ぶっきらぼうにそう言った。年齢的に社長だろう、そう見て失礼のないように履歴書を渡す。写真は今日の面接で必要なモノのリストになかったため貼り付けていなかったので写真は持っているが取り出すべきかどうか尋ねると、こちらを見ないまま「いらん」と一言残して部屋から出ていった。


これは厳しそうだな、というのが第一印象だった。見るからに体育会系で育ってきた気質で、それがこれだけ少人数の会社で人事を担当しているとなると、文化系統の人間はまず取られないだろうなと悟る。


そしてその白髪の社長らしき人物は履歴書のコピーを取って戻ってきた。コピーを取ったのは後々の選考のためであろうかと考えたが、どうやら違うらしいことは、この次の動作ですぐにわかった。白髪の持っていた紙はコピーされた方であり、オリジナルの紙を隣の席に置いたからだ。


コピーとオリジナルを分けて、なおかつ自分がオリジナルを持たないということに対して可能性はいくつか考えられるが、隣の席にそれを揃えて置いた時点で、「この人は社長じゃない」事を察する。少なくても更に上の人が面接に同席する可能性が非常に高いということだ。


ゴクリ。一度に狭い部屋で二人の人間と話すことになるか……まぁいいだろう、やってやろうじゃないか(息切れ)私は必殺「襟元見ると目を合わせた気分に相手を錯覚させる視線偽装技」を使い、なんとか相手と目を合わせないように会話する。


しばらくの時間は白髪と話すことになった。椅子に深く腰掛け、背中を大きく伸ばしてふんぞり返り、腕は組んでいる。威圧感を放つその座り方、そして喋り方、相手への敬意を感じられない様子からはとてもじゃないが面接を担当する人間とは思えなかった。


だが白髪は口調こそ、どうにもぶっきらぼうであったが、数分話してみるとこれまでの職場にいたときも目にしていた"定年後に企業を離れ、無力感を隠すために饒舌になるタイプ"のいわゆる普通のおっちゃんであることを把握してからは少し楽になる。


話してみると口調は明るく、しかしこちらの話を遮って大きな声でしゃべる。若干のパワハラ気質を昔かたぎな精神だと誤魔化しているような、この年代にはよくいる体育会系ルートのリーマン系統で進化したおっちゃんポケモンだ。当然好きではないが、一対一であればやり過ごす方法は心得ている。ひたすらへりくだりつつ、適度なタイミングで相槌と、相手が話に詰まった時に的確な言葉を差し込んで「そうそう!」と言わせる。そうすると相手は気持ちよくなって態度を軟化させる。その戦略を使うことで面接の終わりまでには白髪の家族構成やこの職場での人間関係、社長について思う所(後述)を聞き出した。私はやはり頭が良い……(酷い嗚咽)


事務仕事だと聞いていたら電話での営業メインの仕事だったとか、運送関連の取り扱いが多いため「自分も実際に運送の現場を知るために運転免許を持っていた方がいい」という話で少し思っていたのと違ってきたりなど、業務についてのネガティブにしかなれない話を聞いているうちに、やはりもうひとりが入ってきた。(ちなみに運転免許は持っていない。この現実で生きようとしていなかったので免許を必要な会社に就職など微塵も考えていなかったためである)


先ほどのネタバレ通り、入ってきたのは社長であった。


社長は挨拶以降、一言も喋らずに履歴書を見ていた。その間は白髪と業務についての話を聞く。そこで見えてくる社長の様子はどうか。年齢は40代だろうか、白髪とは確実に一回りは違う。

そしてでっぷりとしたお腹、腕には金の大きな時計。反面、白髪の方は至って普通の格好だ。ということはかなりの儲けを自分に出しているだろうことはわかる。見た目通り私腹が肥えていそうだった。

そして白髪の様子……入ってきた社長に対して目線を向けたのは最初の入室時の一回だけである。ということは白髪自身が社長に対してあまり仲の良い関係ではないのではないかと感じられたのを、私はここで浅く気に留めていた。


社長は白髪以上にぶっきらぼうであった。履歴書を見つつ、やはり背もたれにぐったりとしながら覇気のない口調で一言程度で質問をしてくる。間違いなく興味を持たれていない。あくびをする、手を上にしてお手上げのポーズで伸びなど、今行われていることに対して時間の無駄だと感じている仕草が見て取れた。それが一線を越えたのか、社長は退室し、戻ってくることはなかった。


面接についての意欲がそれだけ低いということは、他に何人か候補がいる事はわかる。その中でもう目星は付いているのだろう。


それでもう、ある程度気は晴れた。ここには十中八九縁がないだろう。だったらあとは早く切り上げても良かったが、極少人数の職場というのがどんなものなのかという興味もあったので、話好きな老人である白髪に話を振ってみた。職場の人間関係はどうかと聞けば、今はそれなりに良いらしい。少し前に言いたいこと言うおばさんをやめさせたという話だったが、それもどう受け止めれば良いのか。人事のフットワークは軽いのかもしれない。


そしてその話の中で引き出したのは、一番厄介なのは社長だという話であった。「今見てもらった通りだけど」と、白髪自身も気になっていることはわかるが、流石体育会ルートに進化したリーマン系統のポケモンだ、社長への直接的な批判は全く無く、あくまで仕事をする人だという体裁を整えつつ、話の本質には「難しい人」で、「あの態度や小言をやり過ごせる人じゃないと接するのは厳しい」ということを聞き出すことが出来た。


もう十分だった。間違いなく、就職できたとしてもここは厳しい、合わない。業務的には上司になる人次第で(運転関連以外は)適応出来るのではないかとは思えたものの、気質はどうにも合わなそうだと感じられた。ありがとう白髪のおっちゃん。さようなら。私は近くのスポットに置いたドラクエウォークの目的地を辿り、メタルスライムを四体討伐して家に帰った。(超レベル上がった嬉しい―!このために外出してたわけだしね!!!!!!!)




さぁ、就活再開だ!!!次の職業はモンスターハンターだ!!!覚悟しろイヴェルカーナ!!!お前の防具を揃えて、レウス大剣を用意して炎特化対氷完全武装を果たしてやる!!おえー!!(ゲボボボボボ……)



ねぇねぇ、他のINFの民の方。そしてエニアグラム5w4や9w1をメイン&サブタイプに持つ方。


誰か教えて下さい。こういう仕事なら吐かないで済むしいいよって所ないですか?働けそうな&働きたいと思う職がないのですが・・・。バブルはいつきますか?

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― 新着の感想 ―
[一言] KP-おおふじ 様 拝見いたしまして、私もINFPで5w4ですが、私からみてKP-おおふじさんは、とても心の強い方に思えました。 読んでいて、弱い私には選べなかった選択をしてきた方だと思…
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