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人生に詰みかけている

INFの民は社会に貢献出来ない。


正しくはしたくても出来ないし、だんだんしようとも思わなくなってくる。自分を大事にしたいし、他人に合わせて無理やり自分を変えるなんて出来ない人種であるから。


例えるなら小人なんだと思う。文字通りサイズの小さい人で、我々からしたら普通の人向けに作られた社会のサイズでは常に苦労がつきまとう。ドアノブ一つ回すのだって、普通の人が手首をひねればいいのを、小人は全身を使って回すような感覚。でも社会には圧倒的にその小人は少ないんだから、小人用に日常用品はつくられない。


だからINFの民はそんな世間とたもとを分かって、自分向けに住みやすい環境を作ろうとするんだと思う。


そういう部分が作家肌だと言われる所以になっているんだろうね。


そんな我々は、人類の中で平均年収は最も低い部類に属すらしい。でも不幸とは感じなくて、自分が暮らせるだけのお金があればいいし、お金を作る時間よりも自分に有意義な時間を確保するほうが大事だから、そもそもお金に無頓着である人も多いんだろうと思う。


でもやっぱりお金が無いと暮らしていけないわけで、そんなINFの民がどうすればお金を稼げるのかと疑問に思えば、返ってくる答えはこの二つ。


・(大きな意味で)芸術家になれ

・自分を殺して社会に溶け込め


詰み。


芸術家、もちろん作家の話になるんだけど、そういうのに簡単になれるなら誰も苦労しない。そもそも時間にゆとりのない社会の中で生活必須項目の中心から外れた部分にアプローチをかけるわけであるし、これが難しいのは誰だってわかる。"小説家になろう"に登録した160万人を超える方々(読み専の方は考慮しないとして)から、書籍化に到達したのは1000人程度と言われているし、それを確率で求めたら0.0006%とかそんな程度で。


その上で、プロになって食っていけるかという話になるともっと複雑になる。華々しく新人賞を取ったって食っていけないのが作家というものなんだから。


逆に、正直このネット社会でお金を貰って文字を書くだけなら本当に簡単に出来てしまう話で、文字を書いてお金を貰った時点でプロ判定になるなら、私はもうプロの作家であるんだけど、実際は全く稼ぐことも出来なかった。力不足というのはもちろんあるんだけど、文字を書くという行為に対する評価の低さも関係していると思う。お金を払う側の人は多分「こいつらこれしか出来ねーから」とでも思っているのか(実際自分はそのとおりなんだけど)、1時間かかる文章量の要求をされても払われるお金は400円程度、なんてこともあるくらいなもので。


世間からの芸術家への評価というのは「既に出来た良きもの」か「多くの人が認めたもの」からしか生まれないから、ほとんどの芸術家関係を志望する人はどこかで暗礁に突っ込むしかなくなる。立ち行かなくなってしまう。だからあらゆる意味でINFの民は詰みやすい。


でも自分を殺してという道は考えたくないので、なんとかのらりくらりと生きながら、どこかで夢見て芸術方面へ模索し続けるのがINFの民なんだろうな。



INFの民として生まれた時点で、その人生は社会から遊離していく。性格のサブタイプによっては上手く世間に溶け込めるんだろうけど、自分に関してはエニアグラムですら5w4や9w1とバリバリの社会不適合タイプだと出てくるのだから面白くて仕方がない。


そんな人間に生きていく道があるのか、なんだけど。

まだ自分が実践するところまで来ていない話ではあるんだけど、夢と理想に生きるINFの民は、やはり夢と理想をとことん追いかけるしかない、という話に帰結していく。


退社からの再就活で自己分析を重ねてわかってきた社会との向き合い方は

"自分は生きるために社会で働く"んじゃなくて

"叶えたい理想に投資するお金を手っ取り早く稼ぎに行くだけ"

と考えると、少しだけ楽になるということだった。


この考えになれたのは多分、この"なろう"という場所で書き物を始めたという理由がとても大きいと思う。

自分はなろうで順調な人気を確保できそうな続き物は書いていなくて、他のたくさんポイントを貰っている人気のある方からも指摘があったんだけど、私の書いたものが人気を得るというのは難しいだろうという話だった。(そういう部分をひっくるめて5w4の性格の反映を感じる)


でも、そんな中でも好きだと言ってくれる人がいて、その上、ただでさえ見てくれる人が少ない中で絵まで描いて頂いてしまったことで、やっと「これでもいいのかもしれない」と思えるようになった。


だから今は、自分がのびのび文字を書く環境を整えるために、就活に対して少しだけ前向きになれていると思ってる。

まぁ相変わらず求人サイトの求人記事を見ていると憂鬱になって吐き気を催すし、応募ボタンを押すまでに半日はかかるし、応募先から電話が来ても一度は受け取らないで心の準備を整えてから折り返す形じゃないとしゃべれないんだけど、それでも少しだけ心持ちは良くなった。


だから(まだ自分が試せていない以上は偉そうな事は言えないんだけど)やっぱりINFの民は夢と理想に生きるべき、という言葉を重ねることになるんだと思う。

自分の夢見た場所に届かないとしても、別の形でもいいから夢を見て、その夢のために社会を利用する、みたいな考え方が、多分一番楽なんじゃないかな。



……という散文を書いたのはそろそろ新しい面接の日取りを決める電話がきそうでナイーブになっているKP-おおふじさんでした。


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