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⑥
お～～い どこに行ったの～～ぅ？
でておいでよ～～
ぼくゴブリン。また独りになっちゃった。
昨日一緒にいたあのつるんころんは、ぼくが明るくなった空に気を取られている内に居なくなっちゃった。
水が落ちて来るのもなくなったから、あの葉っぱはもう無くても大丈夫。
……なんだけど……
もう少し一緒にいたかったな。
なんだろう。からだの真ん中が寒いような、何か足りないような。
きっとお腹が空いたんだ。
ご飯食べようっと。
ん？ あれなんだろう。
草の中にいるんな色が見える。
わぁ、花がいっぱい！ 甘い匂い、いい匂い！
美味しそう！ ぱくっ。
ん？ 甘いような苦いような。ぱくっ。
ん～？ ちょっと酸っぱい？ ぱくっ。
甘い！ 美味しいっ。ぱくぱくっ。
うえぇぇぇっ、苦っ。ぱくっぱくっ。
わかったよ。
これ、花は甘いけど、一緒に取った草がすっごくまずいんだ。気をつけて食べないと葉っぱばっかり食べちゃう。
そして花は真ん中の方がすごく美味しい。
ついぱくぱく食べちゃうよ。あ、また葉っぱ食べちゃった。うえ。
美味しいな～。これ、あのこも食べるかな？
……また、会えるかな？
