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おはよう。

ぼく、生きてました。


あれ? どうして?


ぼくは起きようとして、失敗した。力が入らないんだ。身体中痛い。ぼくはぼくの身体を見てみたよ。

あれ!? なんだろう、これ? 何か白い布が身体中ぐるぐる巻かれてる。ぼく、こんな布持ってたっけ?

くんくん。不思議な臭いがする。なんだろう。

でも嫌じゃないから、いいか。

……口の中苦い。うぇっ。変な物食べたかなぁ?


なんだかおかしい。なんか変。

でもぼくよくわかんない。…………まぁいいか。


ところで、ここどこかなぁ?

ぼくのおうちみたいに見えるけど、絶対ぼくのおうちじゃない。だって、壊れてない。

村にある建物は全部どこかが壊れてる。というより、どこかが残ってるの方が正しい。それは壁の一部分とかで、こんなふうに天井まできれいに残ってる物なんてひとつもない。

だから違うはずなんだ。


でも、じゃあどこ?



―――――考えてもわかんない。もういいや。

どうせぼくは今動けないんだし。考えたって、わかんないものはわかんないよね。

それよりお腹空いた。何かないかな。


ん!? なんだろ、これ、甘い匂い。美味しそう。ぱくっ。

ぼくは枕元にあった何かの実に齧り付いた。

甘いっおいしいっ。ぱくぱくぱく。


お腹が満たされると眠くなるのは生きものの性だよね。もう目が開かないよ。おやすみ~。


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