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ある研究家の考察 3
なんという事だ。文献は間違っていたのか?
私は研究対象であるベビーゴブリンを衝撃を持って観察していた。
ゴブリンとは大変弱い魔物である。小柄で人間の幼児程の体長に低い知能。腕力こそ見た目よりはあるが、個体を討伐するのは容易である。
それが文献に記されたゴブリンなのだが。
しかし、今私が目にしているゴブリン――ベビーゴブリンは、幼体でありながら一角兎を相手に互角に戦っている。ハイハイで。
一応武器らしき物は持っているが、普通、生まれて間もないゴブリンがあのように戦えるものなのだろうか。
そう言えば今回私は、鑑定石なる物を持って来たのだった。
これは魔物狩りが大流行した頃、手軽に活用された物らしい。魔物の情報を読み取る事ができる物だが、今では入手困難な極貴重品だ。
今回、研究の為に国宝をお借りしてきた。
いざ、ベビーゴブリンを鑑定。
―――!!
こ、これは……っ! なるほど。文献とはあてにならない。やはり研究は自らの手でしてこそ真実を知ることができるのだ。
私はベビーゴブリンの研究に更なる熱意を燃やすのだった。
おっと。見つからないように気を付けなくては。
やっと世界観を書けました。
そんなわけで、ここの生物はちょっと独特かもしれません。




