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ミチビキ▷▷ミライ  作者: norico
Stage.大阪
1/10

Scene.思い

私は1986年12月13日大阪に名を挙げた。


しっかりものの長女体質の母、

末っ子次男の父の元に長女として。


母は、中学受験をして有名な進学校で

高校まで通い、算盤も出来頭もいい。

父も、高卒で証券会社に入社しずっと同じ会社。

両親ともに申し分ない家庭。


その両親につき、この私。

小さい頃から能天気。

そんな能天気娘の幼き頃の記憶。



皆はどれほど覚えてるものなんだろう?


私の記憶は、小学校3年生からしかない。

しかも苦い苦い記憶。


昔から何かあると病み体質な私は、

小3の担任の先生と合わず、

出来が悪いのをいい事に、

人より倍の宿題をやったりしていたあの時期。


その鬱憤晴らしにやったのが、ある日の視力検査。


視力は、勉強も読書も好きじゃなかったし

目を使うことすらやらなかったのに、

目が悪いと装い、眼鏡を買ってもらうという。


理由は、たくさんある。


先生に認めてもらいたかった。

友だちが欲しかった。

その他もろもろ。


すぐ、視力が悪くないことはバレた。


"高かったのに!"と怒られたけど、

さほどの事件性なく。


ただ今だに父がネタにする。


そんな苦い1年も終わり、

なぜか私の記憶は1年飛びます。


私も分からず。


1年飛んだ記憶。


小学5年、6年。

持ち上がりで、良い先生にアタリ

小学来て良かったって思えた2年間だった。


私の小学校生活、

なによりも、濃かったのが一つだけある。


小学3年生からの夏休み冬休みの間、

まーーーーーったく自分から宿題すらやらず

テストの点も、下の下だった私を見兼ねた母の

大学ノートを使っての

"お手製ドリル"

母は、長女でこの有様の私に賢い子に育ってほしい

という思いを全て"お手製ドリル"に費やしてくれた。


母の長女、私に対する思いがそうさせていた。


だが、この娘。

母の思いすら、感じ取らない能天気かつお馬鹿な長女。


母がパートに行ってる間の課題"お手製ドリル"。

パートから帰宅する数分前に、

適当にパパッとやっちゃうずる賢さ。


そして、大幅に間違う。→母、激怒。


それが続き、母泣く。

泣きながら、私に飛び乗った。

私の顔を、ぶった。引っ掻いた。

"なんで?なんで?"と泣きじゃくる母の顔が

大人になった今も忘れられない。


よほど、私に対する思いが強かったんだと思う。


翌朝、学校に行くと

担任の先生が顔どうしたの?と聞いてきた。


そこで私は、人生で2回目の装い。

"寝ている間に引っ掻いた。"

なんて言ったのを覚えてる。


私が小学校の頃、虐待とか今ほどじゃなかったし

母にやられたなんて言えば、呼び出しもん。


ただでさえ、母に迷惑かけまくってるんだからと

小さいながら気を使ったのか配慮したのか

よく分からないけど、事はデカくならず終わる。


無事小学校卒業。

卒業式の涙はどんな涙だったんだろう。

嬉し泣き?寂しさ泣き?


母が泣いていたのも覚えてる。


きっと、無事卒業出来た事に対しての

安堵の涙だったんだろうな。

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