表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/93

第13話 張り切りすぎて目を付けられた

次は12/25、0時投稿です。

イヴですね………。

 



 どうも俺は心の機微というのが未だに改善されていないようだ、ウツって根深いな。


 無関心から来るのか、俺には目の前の冒険者…冒険者崩れ共の言い分がさっぱり理解出来ん。


「……だから、もう一度言ってくれ、どういう理由で俺がお前らに金を払わないといけないんだ?」


「だからいってるだろうっ!!

 そのオークは俺達の獲物だ、それをあとから来て横取りしやがって、慰謝料を払いやがれ!!」


「この依頼は金貨5枚の報酬だったんだ、払えねえなら奴隷落ちだぜ、オラ、どうしたよ?」


 ……俺は前世で国語の文章問題が嫌いで、よく『これが何を示しているのか』とかいう類の問題が理解出来ずに苦しんでいた事がある。


 正直これが正解した事は高校までに10回もあったか怪しい、勉強を教えてくれた姉もこれには頭を悩ませていた。


 いやだってさ、そんな『空気読めよ』的な問題されても困るんだって、はっきり言えよ。


 奥ゆかしさ全開の問題とか舐めてるのか?


『作者が何を思っていたのか書きなさい』とか言われても本人じゃないんだぞ、意味が分からない、あんたら会った事の無い著者達の内面が何でわかるんだ、サトリですか?


 だが、その文章問題を正解する連中は心の機微が理解出来るのだろう、実際表情豊かで毎日楽しそうだし、さぞ交友関係も広くて充実してるんだろうな畜生め。


 …まぁいい、問題は目の前の連中だ。


「嘘をつくな、お前らは俺が戦っていたのを隠れて見ていただろう。

 気配も隠さずにただ物陰に隠れてるだけの杜撰(ずさん)な隠密がバレないと本気で思っていたのか?」


 見た感じ薄汚れているが戦闘をした痕跡はこいつらからは見当たらない。


 呼吸も落ち着いて…少し緊張しているようだが、まぁ息切れしてもいない、このオークを取り逃がしたのなら追いかけてきていて息切れ位してないとおかしいだろう。


「…う、うるせえ!!

 お前はいいから俺らに慰謝料払えばいいんだよ!!」


「……いやだ、断る。

 俺にはお前らの言い分が良く分からないから、ギルドに相談して金を払うか決める。

 だからこのオークの魔核は俺がもらう。

 聞いた感じ、お前らは金が欲しいんだよな?

 オークの肉は高く売れる、金貨5枚にはならないかもしれないが、半分も持っていけば金貨2枚で売れるかもしれないぞ?」


 俺はオークの魔核を異次元バックではなく普通の袋に入れると冒険者崩れどもを放ってラザニアの街に帰る事に決めた。


 ラザニアの街に来て2日目に気付いたんだが、俺の持っている異次元バックって冒険者の間じゃかなり珍しい物みたいなんだよ。


 冒険者が専属契約している魔道具屋に売られているんだが、値段がとんでもなく張っていた。


 金貨250枚という大金である、ちなみにローンは組めない。


 一括でそれだけの大金を払うのはさすがに見習いの俺がするとおかしいのは理解出来たので、こうして別の袋に分けてカモフラージュしていた。


「お前ら、やっちまえ!!」


 背後から剣を抜く音が聞こえてきたので振り返って見ると、何故か俺は取り囲まれてしまっていた。


 苛立っているのは分かったが、殺気が漏れていたからな、もしかしたらとは思ったが…、


「なんだよ、俺の命を狙っていたのか?

 なら不意打ちして殺しにかかればいいのに、何がしたいんだ、お前ら?」


 3対1か、力量を考えてもこいつらが帝国の手先っていう事はないだろう、お粗末過ぎる。


 となると、物盗りか…確かに見習い期間抜け出した俺の稼ぎは結構あるらしいとハロルドのお兄さんが言っていたな。


 1週間でランク1になった事で街の外の依頼をどんどん受けて、このペースでいけばランク2もすぐだと言っていた。


 それくらいのハイペースで俺は依頼をこなしていたようだ。


 だって薬草は直接連中に聞けば質の良いのは手に入るし、森や山の魔獣はもう魔法で攻撃しなくても身体強化で事足りるからサクサクって狩ればあっという間なんだもんよ。


 ラザニアの街で活動し始めてから2週間近く経つが、依頼が物足りなくてつまらねえ。


 そんな時にこの面倒事だ、大方依頼をこなしまくって金が余っているだろうから俺から金と命を奪おうとしたんだろう。


「う、うるせえよ!!

 お前は黙って俺らに捕まって奴隷になっちまえばいいんだよ!!

 そうすりゃ、金貨5枚なんて目じゃねえ位の大金が転がり込んでくるんだからな!!」


「…ああ、そういう事か、奴隷ね、奴隷。

 俺みたいな奴が金貨5枚以上の価値ねぇ…俺なら絶対買わないけどな、俺みたいな奴は。

 まあいい、これでお前らが何をしたいのか分かった。

 違法な奴隷販売に手を貸しているんだなお前らは?」


 この世界には奴隷はいるが、きちんと権利というものがある。


 犯罪奴隷は人権を殆ど無視した重労働はともかく、借金奴隷の扱いは殆ど人間と変わらない、優しいもんだ。


 理由も無く傷つける事は主人には出来ないし、衣食住の保障もしないといけない。


 更には年に一度国に奴隷の保証料のようなものも払わなければいけないんだ。


 しかし、違法奴隷は違う。


 正規の国の認可を受けていない奴隷商人が違法な手段で奴隷を売買する事はどの国も厳重に罰している。


 違法奴隷には犯罪奴隷以上に、人権を無視した行為が許されるのだ。


 食事を抜いたり過度の虐待は当然で、酷い時には残虐な見世物とする事もある。


 気分の良い話ではないのは確かだ、吐き気もしてくる。


 しかもその標的が俺になっているのだ、寒気もしてくるぞ。


「だ、だったらあんだってんだ、ああんっ!?

 お前だって、さっきのオークぶっ殺すので体力使い果たしたはずだ、大人しくしてりゃ―――」


「もういいやお前ら、1人残して死ね」


 俺はもう連中の話を聞く気はない。


 俺に殺意を向けてきた以上、殺しておかないと後の禍根になるのは間違いない。


 頭のおかしな連中と付き合うほど、俺は優しくねえんだよ。


 俺は黒塗りのナイフを剣を下ろしていた男の喉を切り裂いた。


 バカが、なに剣を下に向けてるんだよ、やる気あるのか?


「て、てめっ!?」


「しゃべるな、空気がもったいない」


 もう一人の男も心臓を貫くと返り血が付かないようにすぐに離れた、黒色だけど臭いが付くからいやなんだよ。


 さて、もう残りは1人だ。


 こいつが多分3人のリーダー的存在なはずだ、命令しているからきっとそうだろう。


 闇魔法で廃人寸前までこいつの汚い記憶を掘り起こさねえとな。


 実行犯のこいつらを潰してもまた他の実行犯が来るだろうから、根っこから、違法奴隷商人をとっ捕まえないと満足して眠れねえからな。


「さて、お前には色々と話をしてもらわないといけねえんだが、俺は優しいからな。

 自発的に喋るか、死にたくなるような思いをして喋るか、意地でも話さずにそこに転がっている死体と一緒になるか、選ばせてやる」


 まぁ、自発的に喋ろうと裏をとる為に記憶は掘り起こすし、結果的に死にたくなるような思いはするんだがな。


 …あ、念の為にもう1人生かしておけば闇魔法の的にも使えたのに…惜しい事をした。


「しゃ、しゃべるっ、しゃべるから、命だけは!!」


「それはお前の情報次第だな、ほら話せよ。

 誰に俺をとっ捕まえろって言われたんだ、言え」


 喋るとかいいながら、この野郎喋ろうとしないので汚いが片手の爪を剥がした。


 手首ごと切ればいい気もしたが…出血多量でそれどころじゃなくなるしな、やりすぎはマズイ。


 最近好感度の上がったハロルドお兄さんにドン引きされるのはちょっときつい。


 他の受付の女はなんか怖い目で俺を見てくるし、お兄さんだけが落ち着いて話せるんだよ。


「ガ、ゴ、ギ…!!」


「喋ろよ、喋れ、喋れよ、喋ってくれませんかー?

 なあおっさん、爪剥がしたのは悪かったからさ、あとで手当てしてやるから話してくれない?

 俺もこれ以上おっさんを解体するのは汚いからしたくねえんだよ。

 爪剥ぐのでも十分おっさん辛そうに見えるからさ、俺も良心が痛むんだ。

 だからさ…いい加減喋ってくれないと、手が滑っておっさんの首が落ちるぞ?」


 そこからはおっさんは簡単に喋ってくれた、笑顔って大事だな。


 俺の誠意が伝わったようで、本当に良かった。


 俺を狙ったのはヘンゾル商会という所らしい。


 主に食料を取り扱っているらしいが、実際は採算なんて赤字にならない程度しかやっていないらしい。


 違法奴隷の方でガッポリ稼いでいるから目晦まし程度になればいいって事か。


 記憶の方も確かに合っていた、嘘はついていない、しかも運が良い事に、このおっさん壊れなかった、残念だ。


 黒幕はあっさり見つかったが…物的証拠がないのが困るな。


 別に殺してもいいんだが…なんでもかんでも殺すっていうのは俺の精神衛生上非常に悪いからしたくないんだよな。


 今も結構ムカムカしてきているから、結構気落ちしてるし。


 俺はおっさんの爪を死体の布切れでぐるぐる巻きにして手当てすると、逃げられないように腰紐を付けて森を出た。


 最初おっさんが逃げようとすると思ったが、意外な事にしなかった。


 観念してくれて助かるよ、手間が省ける。


 俺はおっさんとラザニアの街に戻るとそのまま冒険者ギルドへと向かった。


 そしていつものようにハロルドお兄さんの所にいく、隣の受付は見ないし振り向かない。


「こんにちはハロルドさん、これ依頼にあった薬草です。

 あとオーク見かけたんで狩っておきました、討伐証明は袋の中です」


 オークの討伐依頼はランク3だからか、受けようとしたらお兄さんに全力で止められた。


 だからこうして直接持ってきてから討伐証明を出しているんだが、未だにお兄さんは俺の事を見習いを抜けたばかりの子供と見ている、ハーフの風当たりは辛いぜ。


「こんにちはユーリ君、確かに依頼された薬草が30束あるね。

 あとは…本当に狩ってるよ、オークは見かけたから狩る魔獣じゃないんだけどなぁ」


 最近のハロルドさんは初対面の時と比べてかなりフランクに喋れている、好感度が上昇している証だな、まぁ男の好感度上げてもしょうがないんだが。


「そういえば、その人はどうしたんだい?

 怪我もしているみたいだけど…」


「はい、俺この人に違法奴隷にされそうになって、逆に捕まえてギルドに報告しに来たんです」


「い、違法奴隷ですって!?」


 お兄さんの表情が一瞬で表情を険しく…険しく…怖い顔になると、おっさんの胸倉を掴んでデスクに叩きつけた、よく見るとデスクにヒビが入ってる。


 お兄さんとおっさんの距離ってデスク1つ分の距離あるんだが、腕の力だけでやったぞ今。


 …やっぱり、称号持ちって相当な実力者なんだなぁ…怖い。


「おいてめぇ、なにうちの有望株に手ぇ出してくれてるんだよ、ああ?

 どこのやつだよ、吐け」


 お兄さんが…爽やかイケメンが、鬼になったぞ。


 なんというか、柄が悪いが…なんだかしっくり来るな、似合っているというか。


 けどお兄さん、もうおっさんは情報吐いてるんで、そこまでにしてほしいです。


「ユーリちゃん、大丈夫?」


「怖かったよね~もう大丈夫よぉ?」


「あとはハロルド先輩が何とかしてくれるから、お姉さん達とこっちに来てましょうね~」


 クソ、話を聞き付けて受付3人娘がきやがった!!


 こいつら俺の事をペットか何かと勘違いしてるのか、俺に抱きついたり頬ずりしたり頭撫でたりとやりたい放題だ、いくら閑古鳥が泣いてる(・・・・)冒険者ギルドだからって、仕事はちゃんとやれよ、あとケツ触るな!!


「は、ハロルドさん、その人もう話してくれたんで、そんな事しなくていいですよ?

 ヘンゾル商会っていう所がやってきたらしいです」


 俺は何とか3人娘から抜け出すと、尋問…もう拷問手前な事をしているお兄さんに伝えた。


「ヘンゾル商会?

 確か商業ギルドでも問題になっている商会でしたね。

 なるほど……おい、本当にその商会がうちの有望株攫って来いっていったんだな?」


「ひゃ、ひゃいっ、そうでずっ!!

 商会長の、ベロールって奴に前金で金貨渡されてそのガキを攫って来いっていわれやした!!

 容姿も良いし、混血でも高く売れるって…ひぃっ!!」


「てめぇ…いま『混血』って言ったか、ああ?」


 鬼の形相が更に怖い事に…おっさん、死ぬんじゃね?


 冒険者ギルドでは俺みたいなハーフに対して差別的な目や発言を絶対にしない。


 いや、絶対と言うと誇張だが、とにかく表立ってするものはまずいないといっていい。


 何故かは分からないが、冒険者ギルドはアマリア教の連中と仲が悪いからだ。


 差別的な見解を崩さないアマリア教と冒険者ギルド総本部のギルドマスターとの間に何かあったらしいのだが、まあ俺の知った事じゃない、表向きは実力があればハーフだろうが瑣末な事、とのことだ。


 まぁ大切なのは、冒険者ギルドはハーフの俺にとって比較的安全といっていい場所になってくれているという事だ。


 最初にこの冒険者ギルドに来た時の視線は、ハーフの俺の事を心配する目があったのをあとから知った俺は、出来た組織運営をしているなと感心したもんだ。


 まぁ完全に安全という訳じゃないが、そんな所探してみても難しいしな、前みたいに山に籠もっても見つかれば孤立しているからやばいし。


 とにかく、冒険者ギルドは差別発言をした者をまず絶対に許さない。


 それが冒険者崩れ…冒険者票を付けている以上、なおの事だろうな。


「俺達冒険者ギルドはハーフの連中を差別しないっていう公的見解をしてるし、どの支部にも徹底してるんだが…てめえ、まさか知らねえって訳ねえよなぁ?」


 そしてお兄さんはおっさんを別室に連れて行き、俺が査定を終えるまで出て来ることはなかった。


 明日また来てほしいと3人娘に言われると、俺は面倒な事になったと帰路についた。




 ■ ◆ ■ ◆ ■ ◆ ■ ◆ ■ ◆ ■ ◆ ■ ◆ ■ ◆ ■ ◆ ■




 その夜、俺は頑張って深夜遅くまで起きていると、案の定宿屋の裏口から冒険者崩れがこっそりと入ってきた。


 今日宿屋には俺とランク6の凄腕冒険者しかいないから、狙いはたぶん俺だろう。


 次の行動に移る早さには感心するが、俺の隣の部屋には凄腕冒険者のサムズさんがいるからこの宿屋に手を出そうなんて普通思わないんだが、向こうもそうはいってられないのだろう。


 まぁ、もしかしたらサムズさんに用があるかもしれないし、俺の部屋に入ってくるまではじっとしていよう、歩くのも面倒なくらい眠いからじゃないからな?


 気配からしてすぐに俺のいる2階まで上がってくると、一室ずつ鍵をピッキングで開けて確認していっている。


 俺にはそんな鍵開け技術を持っていないからよく分からないが、扉を開けるスピードが速いということはかなりの腕前と思っていいのだろうか、手馴れた感じがするな。


 この宿屋は一泊の料金が高いとあって、部屋の設備も結構充実している。


 扉の鍵もギルドと提携している鍛冶屋に頼んでいるほどだから、鍵開けには相当苦労する筈なんだが…あ、


「てめぇ、俺の部屋に何しに来やがったぁっ!!」


 ラッキー、あいつら手前の部屋から開けていっていたから、一番奥の俺の部屋よりサムズさんの部屋開けてくれたよ。


 サムズさんレベルの冒険者なら、俺より早く気付いていただろう、正直正面からぶつかってこの人には勝てる気がしない、ハーフという制約と世間の目があるから、魔法をバンバン使えないからな。


 部屋の外からは冒険者崩れの連中の悲鳴が聞こえてくるが、俺は知らない、聞こえない。


 それにしても手間が省けたな、もう今日は来ないだろうから、寝るとしよう―――、


「おいボウズ、無事か!!

 返事しろ!!」


 サムズさんはハーフの俺にも比較的…いや、かなりお人よしな部類のドワーフだ。


 だから自分が襲われた理由が間違いで、本当は俺が狙われたのだとすぐに気付いたのだろう、さすがに凄腕冒険者は頭が良いな。


 けどサムズさん、俺眠いんだから大声出さないでくれないかな、寝付けなくなるじゃん。


 あと近所迷惑だ。


「…はい、今開けます!!」


 俺はすぐに開けると、俺より頭1つ分ほど背の高いヒゲモジャでずんぐりしたおっさんがいた。


 片手には予備の武器なのか手斧を持っていて目を凝らしてみると血が垂れていた、運がないなあいつら。


「おうっボウズ、無事だったか!!」


 人の良い、豪快な笑いをするこの人がサムズさん、顔の下半分がすごく硬そうなヒゲに覆われていて、現在78歳ヨメさん募集中のソロ冒険者だ。


 ヒューマン以外の人種は平均寿命が長いから、78歳でも割って4くらいの年齢で見ないといけないらしい、つまり目の前のおっさんは17歳という訳だ、詐欺だな。


 最も寿命が長いのはエルフで、次にドワーフだ、魔力の総量で寿命は決定するらしく、ヒューマンの寿命は130くらいらしい、前世と比べて遥かに高い。


 ハーフエルフの俺は一体どれだけ長生きするのか、見当もつかん。


 ああ、話がそれたな。


「…こんばんはです。

 何かあったんですかサムズさん、なんかすごい音してましたけど?」


 俺は気付かない振りをしてサムズさんに挨拶した。


 サムズさんは冒険者崩れが自分の部屋に誤って来たこと、狙いが俺だったという事情を説明すると、冒険者ギルドにいってくるといって連中をひっ捕まえて宿屋から降りていった。


 冒険者ギルドは24時間営業している、朝と夜の部で分かれているらしく、比率は大体五分五分らしい。


 まぁ俺がワザワザ持っていかなくても済んだからよかったけど…、


「ここの掃除、誰がするんだろ?」


 部屋の外を見てみると、壁や廊下に血が飛び散っていた、サムズさんやりすぎです。


 俺の所為でサムズさんがとばっちりを受けたんだから、これくらいの礼はしとくか、あとは明日何か言って朝食でも奢れば済むし。


 俺は誰にも見られていない事を確認して水魔法で血の汚れをさっさと落とすと、部屋に戻って今度こそ寝た。





読んで頂き、ありがとうございました。

感想など、お待ちしています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ