第14話:ラブレターの相手
第14話です。更新が遅れてすいませんでした。話の構成を考えるのに時間がかかってしまいました。
申し訳ありませんがもしかしたら今後もこういう時があるかもしれません。
今回もグタグダになっているかもしれません。
「あははははっ!!お前の自己紹介最高だったよ!!最後なんか声だして笑いそうだったぜ。」
「皐一くん、笑ったらかわいそうだよ?よしよし、桜花ちゃん♪凄く可愛くて私は良かったと思うよ?」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
もう嫌だ……慰めなんていらないよ……凄くありがたいけど……あぁ…光里に抱きつくとなんだか安心する…
ちなみに今は昼休みである。昼食を済ませた私たちは自己紹介の時の話をしている。……皐一から話を振ってきたんだけどね…。くそぉ…皐一め…覚えてろよ…
昔は私が皐一をよく弄ってたのにな〜…なんだか逆になってるよね。はっ!?まさか私が女の子になったことを良いことに今まで弄られてきた恨みを晴らそうと!?酷いよ!!皐一!!今の私は女の子なんだぞ!!か弱い女の子なんだぞ!!
「はぁ…笑い疲れた〜。ん?なんだ桜花?俺の顔に何かついてるのか?」
「……べつに〜。」
「……?」
…これからは皐一に気を付けないといけないかも。
「あっ、そういえばラブレターどうするんだよ?」
「直接会って返事をするつもりだけど?朝、皐一に言ったはずだよ?」
「そうじゃなくて…いつ会って返事するんだよ?」
「………今でしょ!」
ペシッ。
あぅ…頭叩かれた…だってあの言い方だとこう答えたくなるもん…私悪くないよ。
「で、いつ返事するんだよ。さっきみたいに答えたら本気で叩くぞ。」
「うぅ…脅さないでよ…。ラブレターに『放課後に体育館裏で返事を待ってる』って書いてあったから放課後に行こうと思う。」
「放課後の体育館裏か…わかった。朝言ったとおり俺も行くんだよな。」
「うん、お願い。」
皐一と一緒に行けば相手も諦めてくれるかもしれないと私は思った。
「ほぇ?皐一くんも一緒に行くの?」
「うん、体育館裏だから…皐一も一緒にいたら安心かなって思って…。光里も行きたいの?」
「う〜ん、そうじゃなくてね…ちょっと気になることがあるの。」
「気になること?」
「うん。ラブレター書いた相手に二人で返事に行くのはいいのかな〜って…」
「ダメなのかな?あそこの体育館裏ってあまり人目が少ないからいた方がいいかなって。」
「う〜ん…そうだけど…ちょっと相手に失礼かな〜って。」
…確かにそうかもしれない…ラブレターを送った相手が返事に来た時、複数で来たら他の人にラブレターを見られたと思ってショックを受けるかもしれない…。でも…私はもうラブレターは貰いたくない。どうすればいいのかな…私…。
「だったら、桜花一人で行って俺と光里さんは隠れて見てるってのはどうかな?それなら俺たちが見てるから大丈夫だと思うぜ?」
「皐一くん、『光里』でいいよ♪それなら良いかな。でも気を付けないとね。」
「私一人で会いに行くの?何だか怖いな…。」
まだ相手のことよくわからないから何されるのかわからない…。それが怖くてたまらない…。
「大丈夫だ、何かあったらすぐ助けにいく。」
「何だか皐一くん、桜花ちゃんの彼氏みたい♪」
「っ!?だ、だからそれは違うって昨日も言っただろ!!俺と桜花はただの幼馴染みで親友だ。」
「だってそうみえるんだもん♪お似合いだと思うな〜、桜花ちゃんと皐一くん♪」
「………。」
私は二人の会話が耳に入ってなかった…。今はラブレターを書いた相手の返事のことで頭がいっぱいになっている。
「はぁ…どうしたんだよ、桜花。」
「えっ!?な、何でもないよ。」
「何でもないわけないだろ。普段のお前ならそんなに落ち込まないぞ?」
えっ?私…落ち込んでたの?ただどうしようかなって考えていただけなのに…。
「私、落ち込んでなんかいないよ…?」
「いや、落ち込んでた。幼馴染みの俺には分かる。」
「…恋人だからの間違いじゃないかな、皐一くん♪」
「違ぁぁぁぁう!!茶化すな、光里!!今は桜花と話してるんだ。」
「むぅ〜…わかった。」
皐一…光里を悲しませたら私許さないから。
「光里の言うとおりお前一人で会いに行って俺たちは隠れて見てるからな。」
「う…うん。」
昼休みが終わるチャイムが鳴り私たちの話し合いは終わった。この時まだ私は不安でしょうがなかった。
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午後の授業が終わり放課後になった。えっ?授業の部分は書かないのか?……別に書かなくていいでしょ?この小説の作者が頭が悪いことバレちゃうよ。
「ついに放課後がきてしまった…はじめて放課後がきてほしくないって思ったよ…。」
「なに愚痴ってるんだ。相手は待ってるんだ。早く行くぞ。」
「桜花ちゃん頑張って〜♪」
「うぅ〜…」
私たちは教室を出て体育館裏に向かっていた。今さらだがラブレターを書いた相手は知らない名前だった。だから同級生なのか、それとも先輩なのかも私には何も分からない。
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「…いるな。あれが桜花にラブレターを送った人か?」
「そうじゃないかな?体育館裏にはあの人以外誰もいないよ。桜花ちゃん、行くなら今だよ。」
「う、うん。わかった。」
体育館裏には私にラブレターを送ったらしき人がいた。遠目からは見た目がどういうのかは分からない。少なくとも体型は普通で太ってはいない。
相手はまだ私たちに気づいていないようだ。
「俺たちはここで見てるからな。」
「桜花ちゃんファイト♪」
「うぅ…」
私はラブレターを送ってきた相手に近づいた。
「あ、あの…すいません。」
「えっ?あっ!?き、君は!?」
「は、はい…。返事にするためにきました。」
見た目は普通だ。イケメンでもなければ不細工でもない。特徴がないのが特徴って感じだね。う〜ん…この人があのラブレターの文を書くとは思えないけど…人は見かけによらないってものかな?違う?
「あ、あの…小鳥遊さん!!実は春休みにあなたを一度見て一目惚れしました!!あの時はもう会えないと思ってましたが、同じ高校に入ってると知ってラブレターを出しました!!僕と付き合ってくれませんか!!」
「さん」付けするってことは私と同じ学年か。私のクラスでは見たことないから違うクラスの人かな?(まだクラスの人の顔は覚えてないけど…。)…それにしてもいきなり告白だなんて…そんなに私のこと好きなんだ。
「あの…ごめんなさい。私…男の人と付き合うつもりはないんです。」
「そ、そんな…お願いします!!」
「……ごめんなさい…。」
どうしても付き合いたいみたいだ。この人には悪いけど…私は元は男だ。私の精神にはまだ男が残っている。男の人と付き合うなんてつもりは全くない。
「……どうしても僕と付き合うのは無理ですか?」
「はい…ごめんなさい。」
……これで諦めてくれるかな?
「……ならなんで高城は良いんだよ。」
「えっ?」
「…お前さ…高城と良く一緒にいるだろ。お前らほんとは付き合ってるんだろ。」
「ち、違います!!皐一とはただの幼馴染みで親友なだけで…付き合ってなんかいません!!」
「嘘だ…嘘だ嘘だ嘘だ!!お前らは付き合ってるんだ!!だったら誰とも付き合わないなんておかしい!!」
おかしい…この人…。どうして信じてくれないの!?これがこの人の本性!?
「違うって言ってるじゃないですか…どうして信じてくれないんですか…」
「高城とお前はどう見ても付き合ってるようにしか見えないからだ!!付き合ってないって証拠はあるのかよ!?おいっ!!なんか言えよ!!」
突然腕を捕まれた。
い、痛い…。かなり強く捕まれたいるみたいだ…。
「きゃっ!?い、痛いです!!話してください!!」
「どうなんだよ!?答えろよ!!」
だ、ダメだ。この人キレてる。腕も振り解くこともできない。筋力が女の子になったから力が弱くなってしまったからだ。ど、どうすればいいの…?誰か…助けて…お願い…。……皐一…。
「おい…お前…何してるんだ?」
「うるさいな…っ!?高城!?何でお前が!?」
「そんなことはどうでもいい…何してるんだって聞いてるんだよ!!」
皐一…?皐一…助けに来てくれたの?
「う、うるさい!!高城には…お前には関係ないだろ!!」
「いや関係ある。桜花は俺の大切な幼馴染みで親友だからな。」
「ははっ…やっぱりお前らはそういう関係だったのか…。」
「なんだ?関係って?」
「お前と小鳥遊さんが付き合っているってことだよ!!」
「何を言ってるか良く分からんな。言いたいことがあるならこの人に言ってくれ。」
皐一はそう言うと後ろを向いた。私も皐一の目線の先を見た。その先には光里と教師がこっちに向かってきていた。
「先生!!こっちです!!」
光里が教師を私たちのところに案内していた。
「おい!!そこで何をやってるんだ!!今すぐその女子生徒の手を離しなさい!!」
「なっ!?何で教師が!?」
「俺がひか…星野さんに頼んだ。先生の言う通り手を離せ。」
「……くそっ!!」
私の腕を強く握っていた手が離された。私は急いで皐一に向かって走って抱きついた。
「皐一…こういちぃ…」
「大丈夫か?桜花?」
「うん…皐一のおかけで…なんとか…。怖かった…」
「もう大丈夫だ。」
皐一が私の頭を撫でる。
「……そういうことしてるから付き合ってるって誤解されてると思うな〜。お〜い、皐一くんと桜花ちゃん。聞こえてる?」
こうして私はまた皐一に救われた。
その後、あの男子生徒は生徒指導を受け私に危害を加えないよう厳重注意したみたいだ。まだ安心とは言えないが一先ずこれで一段落した。
誤字脱字、方言で分からない文、その他おかしな点、アドバイスなどもありましたら、ぜひ感想に御書きください。最後まで読んで下さりありがとうございました。次話もよろしくお願いします。




