そういう時に事件って何で起きるのか、これは強制力のせいか
いつも読んでいただきありがとうございます。次回は3/28(土)投稿予定です。
「あ、あの!アイリスさん!」
ドリル女の嫌がらせを倍返し、またはスルーをしていたある日アイリスは声をかけられた。
いかにも気弱そうな女生徒がモジモジさせて声をかけてきたので、コーデリアと一緒に校内の庭園でのお茶菓子を堪能していた手を止めた。
有名な学園であって庭園は美しく、お菓子も絶品でいい気分でコーデリアと食べてたのにと不満を心の中で漏らしつつジッと目の前の冴えない女生徒を見つめる。
はて?みた事があるような、無いような・・・?
思い出せない様子を見かねてか隣にいたコーデリアがアイリスの腕を小突く。
「イティルさん、私と一緒の生徒会のメンバー。」
小言でコーデリアに言われてあぁとアイリスは思い出す。男爵ではあるが奨学生で通っており算術が得意な女生徒でもうすでに何人か生徒会を退会しているメンバーに比べてしぶとく生き残っている1人である。
確かドリル女の後ろについてなかったか?
ドリル女の方が存在感が濃いので見落としがちだが、取り巻きの中の1人にいた気がする。
そんな奴が何で私に用があるんだろうと思いっていると茶色いボサボサの頭を揺らしながら急に頭を下げられた。
「お願いします!どうか生徒会を辞めていただけませんか!」
「うん、良いよ。コーデリアと一緒に辞めてやる。」
「え!?」
「こら!アイリス!駄目に決まってるでしょ!」
つい条件反射で受け答えをしたアイリスをコーデリアが叱責する。
勿論、目の前にいたイティルも断られると思っていた手前アイリスの思いがけない言葉で驚いていた。
そんなに驚く事か?どう考えてもイヤイヤ接しているだろう?
誰に対してとはあえて言わないでおく、何せ不敬になるので。
「じゃ、じゃぁ!どうして辞めないんですか!」
何でってそりゃぁーーー。
「私が生徒会の仕事を責務として行なっている分、従者として付き添う義務がこの子にあるからよ。」
アイリスの代わりにコーデリアが答える。
全くもってその通りだ、コーデリアがあそこにいるから私がそこに居るだけなのだ。
「で、でも!それじゃあ私困るんです!アイリスさんに辞めてもらわないと私、このままずっとーーー。」
今にも泣き出しそうな彼女にどうしたもんかと思っていると、遠くで下校の鐘の音が鳴る。
その音にイティルは過敏に反応する。
「い、行かなきゃ・・・。」
それだけ言って踵を返した彼女の後ろ姿にアイリスは何だったのかと首を傾げる。
「あの子、相当ストレス抱えているんでしょうね。」
「ストレス?」
その言葉に無縁そうなアイリスが聞き返すと、コーデリアは走り去ったイティルの後ろ姿を見ながら口を開く。
「貴女をよく思わない中心の子に相当いびられているみたい、上下関係が厳しいから。」
なるほど、ドリル女にいびられているせいは私という事か。
既に小さくなった背中を見てアイリスはイティルの背中が何だか暗くみた気がした。
いつも読んでいただきありがとうございます。




