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縛りプレイの3年間か・・・まぁ、仕方ないと諦めよう。

いつも読んでいただきありがとうございます。次回は8/10(日)投稿予定です。


普通さ、王都に来てちょっとはなんていうの?ワンクッションあるじゃん?えらい人の前に湯浴みしてちょっとは子綺麗にしたり謁見までの時間にマナー叩き込んでみたりとか・・・あるじゃん?そういうの。


王都に来て早々ぶっつけ本番って何?せめて風呂入りたかったんだけど?なんなら飯食べ損ねて腹減ってるし飯も食いたい。


「面をあげよ。」

周りの人間があーだこーだ何か言っているのを聞き流しながら思っていると、声をかけられたのでアイリスは顔を上げる。

王家の象徴である金の髪に蒼い澄んだ目の男性と目が合う。

新聞に載っていものを見た事はあるが間近に見ると王様ってイケメンだな、とアイリスは思う。

名前はジークリート殿下、今確か45だったっけ?それにしては若く見える。それに加えて上等な正装からでも分かる鍛えられた体躯にアイリスはこれほど鍛えている人物には滅多にかかれないと内心惚れ惚れてしていると、横から声が聞こえすぐに切り替えた。

「君が宰相の報告のあった少女だね?」

「アイリスと言います。」


どんな報告をしたのか気にはなったがアイリスは挨拶をすると「ふーん、なるほど。」と王が呟く。


「確かに、君にはとても大きな力を秘めているね。」

「え?そんなこと分かるん?」

「これ!娘!王に向かってなんという口の聞き方を!」

そばで控えている側近であろう線の細い初老に叱れたが、王はそれを制止させる。当然不服そうな顔をしたが側近は王の名に従った。

「報告通り、確かに言葉はこの貴族社会のマナーにすれば少々乱暴なようだ、だがそれで良い。私は君のありのままの言葉で話しがしたいからね。」

本心で言っているのか、それとも社交辞令で言っているだけで内心教養ないと思われているのか判断がつかずに黙っていると王が先に口を開く。

「君は賢いから包み隠さずいうけど、君の授かった能力について君を拘束すべきか、監視して手元に置いておくか城の中で意見が分かれている。」

それって言い換えるとーーー。

「もしかして私、むちゃ怖がれてんの?っですか?」

取ってつけた敬語に周りの貴族は渋い顔をしたが王は変わらず笑っていた。


「あぁ、正直むちゃ、怖がられているね。」

茶目っ気に言い返した後、王は小さく息を吐いた。

「それだけ君の授かった力は強大で国を崩壊させることができる力だよ。実際、似た能力をもった過去の人間は世界に混乱を招いた。過去の事例を思えば拘束すべきだという考えになる・・・でも私は過去とは違う事も見抜いている。それは君が邪な心を持っていないという事だ。普通の人の心で、少し他の人よりも澄んだ魂だ。こんなに澄んでいるということは君は生まれて一度も人を陥れた事ないんだろうね。」


確かにそれは無いな、我欲はあるけど。


心の中で言葉を返しつつ、腹が鳴りそうになりグッと腹に負荷を与え耐えた。

いつも読んでいただきありがとうございます。

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