逢瀬
逢いたい
逢いたい
そなたに逢いたい
わらわが
こんな気持ちになるなんて
狂おしいほど
そなたに逢いたい
一夜の契りと
思っていたのに
人の姿になれるのは
一夜だけ
一度だけ
雲の中から下界を眺め
そなたの逞しい腕に抱かれたのを
思い出し
身体の芯が疼く
そなたはもう忘れてしまっているだろう
わらわの事など
それが運命
涙が枯れるほど泣き
涙が雪に変わり
地上では
美しく光り輝いている
わらわは龍
もう一度そなたに会いたいと
星に願う
星はわらわの願いを叶えてくれたのか
夢ならば
覚めたくない
そなたの腕の中で
今宵は眠りにつく