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三題小説  作者: 匿名覆面
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「イルカ」「爪」「大嫌い」

 イルカは鋭い爪が大嫌いだった。イヌネコを嫌悪し、それが自身に近づけばかならず私の背後に隠れる。TVのふれあい番組なぞを目にすると、まるでゴキブリを愛でる大人やムカデを食する海外人に判するがごとく、理解を拒む面を露呈した。


 先週、勝手についてきた彼とともに祖母家の畳を踏んだ際、三毛の飼い猫に会した。めずらしいことに、彼はその生き物に、呆然といった様子で目を捕らわれていた。


 某、いったいどうしたと問えば「これはほんとうにネコであるか」と疑い返す。まったくそうだがと明かせば、彼はわたしが祖母といる間、ずっとつきっきりでそのネコのそばで四足擬態をした。ジョークの芸ではなく、彼がそれをもらさず観察するために。


 帰り道、私が彼に問うと「やはりあれはネコにあらず」という。彼からして、あれは何と評す生き物だったのだろうか。あれには小学時代からの愛着があるゆえ、真相には口をつぐんでもらった。

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