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62話 超絶ヒロイン(主観)

「なんだかすごい悔しがってるねー」


 水晶で理事長の様子を見ながら、リーチェが言いました。

 理事長室に呼ばれたとき、こっそりジャンの護衛が隠しカメラのようなものを仕掛けておいたのです。

 音声は聞こえませんが、大体部屋の様子はわかります。


「そりゃ、ケチで有名な理事長が自費で、生徒を呼び戻さなきゃいけなくなったんだからな。

 生徒の交通費やら、すでに就職した生徒を呼び戻すとなると、就職したことより魅力的な条件を言わなきゃ無理だ。

 それなりに金を払わなきゃ戻ってこないぜ。これ考えたやつ鬼畜だな」

 と、今度はリカルドがいいました。




 改めましてこんにちは。

 父には力を隠していたのに、魔族に囲まれ倒れている父を見てガチギレしてその場にいた魔族を一瞬で灰にしてしまい、父とついでにセディスに力がばれてしまった、セレスティア・ラル・シャンデール(10歳)です。


 魔族を倒した後、なぜかダメージも受けていないのに私は気を失ってしまいました。

 目が覚めたら父に抱きしめられていたのです。

 怒られる事を覚悟しましたが……父は怒りませんでした。そして「流石僕の可愛い娘だ」と、何も聞かず抱きしめてくれたのです。セディスも「もう今更何があっても驚かないんですからねっ!」と、なぜか若干女言葉になりながら死んだ目で、ため息をついただけでした。


 オカマ魔族を目にした時。何か大事な事を思い出したような気がするのですが、何を思い出したのかも思い出せません。

 何か大事な事だった気がするのですが何だったでしょうか?


 結局、思い出せぬまま父に学園の事情を話して、マーク公開処刑を手伝ってもらう事になりました。

 いかに効果的に「ざまぁ」をするかと、クライム君やジャンや護衛sと真剣に話し合った結果、このような形になった次第です。


 神官都市の被害状況を大したことがなかった事にしたのも、模擬戦の中止を危ぶんだ父の計らいです。流石聖王です。マイパパです。

 天使です。


「な、なんだか大ごとになってるけどいいのかな?」


 アリーシャが私に小声でいいます。

 マークに睨まれてしまったのが自分だと責任を感じてしまっているようです。


「アリーシャが気にするは事ない。

 もともとクライムもジャンもここの不正を暴きにきた」


 私が答えたら、


「そうです。魔王を倒すためと、敵対している国々がここだけを聖域にして、人材育成に取り込もうとしているにも関わらず、このような不正が横行しているとは嘆かわしい」


 と、クライム君。


「理事長カディナがYesマンしか置かなかったせいで、たった5年でここまで腐敗したらしい。

 いい機会だ、不正をすればどんな目に合うか世に知らしめる必要がある。

 君が気にすることじゃない」


 と、ジャン。


「う、うん。ありがとう」


 と、アリーシャがとびっきりの笑顔で微笑めば、とたん「かぁぁぁぁぁ」と顔が赤くなります。


 私が。


 アリーシャ天使、マジ天使。さすがマイフレンド。


 何であの二人はこんな超絶ヒロインがいるのに、まったくなびかないのでしょう。

 顔色一つ変えません。流石王族、可愛い子は見慣れているのでしょうか。

 王族だったのにボッチだった私とはレベルが違うようです。

 



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