33話 違和感
「ようこそおいでくださいました。
いつもうちのアリーシャがお世話になっております」
と、ラムウ王国の城下町にあるアリーシャの家で出迎えてくれたのはきっちりと神官服を着こんだ紫髪のイケメンの中年男性ヴェラルドさんでした。
あれから車を走らせる事3時間。無事ラムウ王国につきました。
ヴェラルドさんはアリーシャの両親亡きあと、男手一つでアリーシャを育てているというナイスガイです。
アリーシャの恩人は私の恩人でもあります。心の中でいい子に育ててくれてありがとうとお祈りをしておきます。盛大に祀っておきましょう。
「このような大人数で押しかけてしまって申し訳ありません」
大人のセディスが代表して言えば
「かまいませんよ。無駄に広い家ですから。
こちらこそ、アリーシャが泊まるところまでお世話になっているようで申し訳ありません」
と、微笑みました。
「立ち話もなんですから中へどうぞ」
と、中に案内してくれます。
「私、お茶いれてくるね!」
と、アリーシャが嬉しそうに台所に向かっていきました。
ここは女子として一緒に手伝って女子力を見せつけフレンド力をあげるチャンスです!
「私も手伝う……」
と、いそいそとアリーシャの後を追おうとすれば
「セレス様にそのような事をさせるわけにはいきません」
「ここは私達が」
と、なぜかクライム君とジャンがアリーシャを追っておきました。
あの二人はレディーファーストが少々行き過ぎてる感があります。
流石貴族。流石紳士。
そういえば、家の父も兄も私が何か言う前に察してくれてあれやこれやしてくれました。
この世界の貴族の男子はみな紳士なのでしょう。流石ゲームの中です。
貴族の教育が行き届いています。
行き届いてないのはイレギュラーな自分だけという事実が悲しい事ではありますが。
「あまり大人数で行っても迷惑だから座ってようか」
と、リーチェに言われて、私は席に座ります。
セディスや護衛s達とにこやかに話しているアリーシャの保護者ヴェラルドさんを見て思います。
……どこかで見た事があります。
柔和で優しそうな笑みを浮かべ話すその姿はとても紳士で何一つ偽りはないと思うのに、なぜかこの人に違和感を覚えるのです。
「どうしたんだセレス?」
大人組とは別の机に座った状態で聞いてくるリカルド。
「いえ、何でもありません」
私はない頭をフル回転させながらなんとか思い出そうと思案を重ねるのでした。











