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32話 これは……ボッチの波動

 こんにちは。

 初めて友達のお家に遊びに行くと言う大偉業を成し遂げるために準備に余念のないセレスティア・ラル・シャンデール(10歳)です。


 気づけばもう今日から夏休みです。

 ファティナの花をとったあと、なぜか護衛sもクラスのみんなと授業に参加することになりました。

 セディスが参加したいというのでOKしたら、残りの二人もまぜてほしそうな眼をしたので参加させる事にしたのです。


 そうです。陰キャの私だからこそわかる、「一緒に参加したい」の波動。

 上級ボッチだけが感じ取れる「混ぜてほしいパワー」です。

 元上級ボッチとしては、その波動を感じた以上、無視するわけにはいきません。


 そして3人が参加した事で、護衛sを倒すという共通目標ができたクラスのみんなの上達も早いので、結果オーライだと思います。


 そんな毎日が充実した中。

 そろそろ夏休みという話になり、全員がアリーシャの住んでいる地域の駅で乗り換えをするということで、ついでだからとアリーシャの家に遊びに行くことになりました。

 クラス全員でアリーシャのお家に一泊する予定です。


 そして、今日から夏休みなので、みんなで一緒にアリーシャの家に行きます。

 偉業です。

 4ケ月前までは友達のいないボッチだった私に家に遊びにいける友達ができたのです。

 何やらセディスとクライム君の護衛とジャンの護衛が話し合っていますが、どうせ難しい事なので私には関係ない事かと思われます。

 子どもは遊ぶのが仕事とお父様が言っていた気がします。


「セレスちゃん準備できた?」


 嬉しそうに私服に着替えたアリーシャがはいってきました。


「はい。出来ました」


「じゃあ行こうよー!私お土産のお菓子買いたいー!」


 と、アリーシャに続き私服に着替えたリーチェも入ってきます。


「それでは行きましょう。こちらで車の手配はすませています」


 クライム君もひょこっと顔をだし、


「切符も手配はすませました」


 と、今度はジャン。


「車があるとかお前のうち本当金持ちだよな」


 リカルドがあくびをしながら言いました。


「そりゃ護衛さんがいるくらいだもん、お金持ちだよねーみんな」


 と、リーチェがアリーシャに言えば


「うちはお金持ちじゃないから期待しないでね?」


 アリーシャがアハハと困ったような表情でいいます。

 今回アリーシャの家に泊まる事になったのは、アリーシャの家がちょうど魔道列車の路線集合地点にあたるからです。日本で言えば東京駅(?)か上野駅ににみんなで行く感じでしょうか。

 今回車でクライム君が送ってくれるついでにアリーシャの家に泊まろうということになりました。


「わかってる!アリーシャの叔父さんも神官さんなんだよね」


「うん!」


 そう、アリーシャは両親と死別したため叔父に引き取られているといっていました。

 ラムウ王国の神官と聞いています。


 ラムウ王国は小さな国家ではありますが、鉄道の主要部分を治めているため、無視できない存在でもあります。

 交通のかなめの鉄道を握っているため各国が欲しがっている王国ではありますが、それゆえ、手出しすれば、大規模な戦争になりかねないとどこも手出しできないと城にいた時習った気がします。


 ゲームでは……どうだったでしょうか?


 流石に乳児期に思い出したゲームの記憶はぼんやりとしてしまってほとんど思い出せません。


 魔王を倒したことですっかり私の中で過去のものとなってしまっています。


 決して頭が悪いから、忘れたわけではありません。断じて。


「セレスちゃん?」


「なんでもない……行こう」


 と、握ってくれたアリーシャの手を握り返すと


「あ、私もまぜてー」と


 リーチェも私の手をつなぎました。リーチェと三人で仲良く手をつないで歩きます。


 な、なななな、なんですかこの状況は!?


 リア充です。これぞ私が夢見てたリア充です! 

 よく覚えてはいないのですが前世でも私は同性の友達がいなかったように感じます!

 それだけにとても嬉しいです!


 どこからか前世ボッチすぎるだろうと突っ込みが入ったような気もしますが、きっと気のせいに違いありません。今が幸せならそれでいいではありませんか。


 アリーシャとリーチェと手をつなぎ私たちは三人仲良く、クライム君の用意してくれた魔道車に乗ります。


 バスくらいの大きさで、この車はたしかゲームでもでてきた気がします。

 このゲームマップ移動は車や飛行機などを利用して、ダンジョンや街などに直接行く形式だったと思います。

 勇者一行が結構な大所帯だったので車も結果的に大型車も発達しているのでしょう。


 バスくらいの大きさの魔道車にみんなで乗って、お菓子を食べながらアリーシャの住んでいる街に向かいます。


 あとで家に帰ったら父や母、兄たちに今日あったことを伝えないといけません。


 友達と車で一緒に帰った!この偉業を父と母たちにはやく教えたいです。


 私は嬉恥ずかしアリ―シャの作った手作りお菓子を食べながら、車での旅を楽しむのでした。


ポイント&ブックマーク本当にありがとうございます!!多謝!!

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