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20話 熟練度あげちゃおう★ドキドキ大作戦

「今日は魔法の熟練度を上げようと思います」


 こんにちは。今日も元気にアリーシャと仲良く登校した自称ピカピカの一年生セレス・キャラデュース(10歳)です。

 中の人の精神年齢を考えるとピカピカというのは若干疑問が残りますが、行動を顧みるに10歳に恥じぬ、後先の事を考えられない 思い立ったら 即・行・動 !なのでピカピカを名乗っても問題ないでしょう。


 昨日に続き「Cクラスは今日も自習な!」とCクラスの先生は笑顔で去っていったので、裏の森で自習をする事にしました。

 もちろん結界を張って周りからは私たちの行動は見えないようにしています。

 もうセディスにばれたので下手な小細工はしなくていいでしょう。

 集まった五人の前で言えば


「熟練度?でもあれって一朝一夕であがるもんじゃないだろ?」


 と、リカルド君が不思議な顔をしました。

 確かにこの熟練度、剣なら何度も何度も剣をふって1年でやっと1上がるという代物です。

 ですがやはりここはゲームの世界なので、強い技を使いまくれば熟練度の上りははやい。

 しかも熟練度は本人しか見えません。

 あまりレベルを上げすぎると、「何があった!不正をしただろ!」と、いちゃもんを付けられる可能性もあるので、今回は熟練度と戦い方を鍛える方針でいきたいと思います。


「セレス様なら何か策があるのでしょう」


 と、クライム君。昨日のヒュレンドには全く触れてこきません。

 この年齢の男の子ならば「ひゅれんどって何だよぉ~」と人の傷口を容赦なくえぐって来るからかい方をするはずなのに、彼はまったくしてこないのです。

 なんと人間の出来ている12歳なのでしょう。

 彼は他人を思いやれるいい子だと思います。

 ですので私も彼の期待に応えて全力を出したいと思います。


「簡単です。貴方たちに私の魔力を送り込むので英雄召喚で威力の高い魔法や技を放ちまくってもらいます。

 結界を張ってるので思う存分やってください」


 そう、英雄召喚で彼らが使えないような高位の魔法や剣技を連発させて熟練度あげちゃおう★ドキドキ大作戦です。

 MPやSP不足は私が送り込めば解決するでしょう。

 私は無尽蔵ともいえるMP,SP自動回復スキルを持ち合わせています。

 MP,SPとも尽きる事はありません。

 技も魔法も放ち放題です。心行くまでやれます。


 私は陰キャではありますが約束は守ります。


 彼らを強くすると誓った以上、全力を尽くすまで。


「さぁ、はじめましょう」


 私の言葉にその場にいたみんながこくりと頷いてくれるのでした。



 ■□■



「セディス。今日ね、今まで僕達に敵意をむき出しにしていた魔術王国と剣王国が急に土下座して謝ってきたんだけど、一体何があったんだい?」


 部屋に戻るなり通信をしてきたシャティルにセディスはため息をついた。

 熟練度を上げると、セレスが宣言して繰り出した技や魔法は……すべて伝説級だったのだ。

 世界をすべてから遮断する「異空間」でまず子供たちを世界から隔離し

 そして世界をも崩壊させるといわれている最大の炎魔法「紅蓮の業火」を、大賢者マリウスを乗り移らせて子供らに放させ、すべての魔法を吸収してしまう「終焉の魔獣」に飲み込ませた。

 きっと子供たちの熟練度はありえないスピードであがったはずだ。

 下手をすれば宮廷魔術師のセディスすら軽々越えてしまったかもしれない。

 知識のない子供たちはなんとなく凄いくらいにしか思っていないようだが、王族やその護衛達はすぐにその凄さを理解しただろう。

 セレスの力をもってすれば、他国など一瞬で滅ぼせる。

 恐らくクライムとジャンの護衛の彼らが国に報告をしたのだろう。


「陛下、貴方の娘は最強だと思います」


「そうだろう。可愛いよね。僕の可愛い最強天使だよ」


「いえ、そういう意味ではなくて」


「じゃあしぐさが可愛い件かな?」


「陛下、しばいていいですか?」


「うん?ごめん。それは嫌かもしれない」

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