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10話 初フレンド

 こんにちは、セレスティア・ラル・シャンデール(10歳)(王族)改め、セレス・キャラデュース(10歳)(平民)です。


 陰キャの私にはじめて友達ができました。フレンドです。友達です。

 ピンク髪の可愛い少女アリーシャです。

 

 気立てのいいお嬢さんで、なかなかよくしてくれます。

 とても気の利く子で姉御肌というのでしょうか。

 こちらがしゃべらなくても察してくれるので一緒にいて落ち着きます。

 これで私が男ならヒロインキターと、なるくらい可愛くていい子です。


 ……と、いうか私は前世の性別はなんでしたっけ?


 それもよく思い出せません。

 まぁそんなことを今世に引きずっても何もいい事がないので考えないでおきます。


「ここで願書を出したら次は広場みたい」


 学園サラディウスでアリーシャと二人で受付をすませて広場に向かう途中。

 何やらざわざわと人混みが出来ていることに気づきます。


「なんだろう?」

「……どうでしょう?」


 私とアリーシャが様子を見ていたら


「理事長の息子さんも今年試験を受けるらしいですよ」


 と、茶髪の女の子が教えてくれた。


 ふむ。理事長の息子とかなんだか嫌なフラグしか感じないのだけれど……と、私がその理事長の息子を見てみれば、予想は当たりました。


「嘘……あれって……」

「電車で嫌がらせしてきた貴族ですね」


 アリーシャの言葉に私は頷いた。

 まさかというか、予想通りというか、魔道電車で嫌がらせしていたチャラ貴族が理事長の息子らしいです。


 これは初日にして「あれ?私やっちゃいました?」というやつですか。

 いや、この使い方はWeb小説的に言うと間違っているでしょうか。

 Web小説のあれ?やっちゃいましたは俺Tueeeの時に使うものでした。

 マジでやっちゃったのは含めなかった気もします。


 とにかく嫌がらせされるのは必至です。


 これはやはりあの時殺っとくべきだったかもしれません。

 チャラ男貴族はこちらの姿に気づくなり、にんまりと嫌な笑みを浮かべました。


 ……まぁ、おそらく嫌がらせしてくるでしょう。


 ですがこちらはなんとなくノリで学園に入っただけなので、いざというときは身分を明かして、徹底的に叩き潰す事もできるので放っておきましょう。


「行きましょう。アリーシャ」


 私が手を握れば、アリーシャが真っ青になってうなずきました。


 大丈夫ですよ。私があなたを守りますから。

 下手に手をだしてしまった私にも責任がありますからね。


 何より、人生初フレンドです。友達です。

 大事な存在に危害を加える者には容赦しません。

 権力でも武力でもなんでも使って守ってみせます。


 絶対に。

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