05 店員さん
ハンバーグを食べ終わり飛沫が会計をしてくれるとのことでぼくは先に外に行こうとした時だった。
「あの、お客様」
「はい」
急に店員さんに話しかけられて店員さんに顔を向ける。
「お客様、顔に痣がありますが大丈夫ですか？」
……痣？
「痣って……顔のどこにありますか？」
ぼくは顔に痣をつくったことなんて今までないし……ん?
顔ってもしかして……洞窟で目を覚ました時に頭に痛みが走ったがまさか顔に痣ができていたとは
「おでこのところに」
おでこ？ ぼくは気になりおでこを触ろうとすると。
「触ってはいけません！」
ぼくは店員さんの忠告にビックリして一歩引いてしまったのかもしれない。
「あ! すみません、つい」
ビックリさせてしまったからなのか店員さんが謝ってくる。
「恐らくその痣は妖術などで普通は見えないようにされているものだと思います」
「貴方と一緒にいた方も気づかなかったみたいですし」
「は、はい」
「ですので下手に触らない方が宜しいかと、見ず知らずの私が言えることじゃないんですが」
そういえば飛沫は痣がどうのこうのなんて言ってなかったな。
「あと、お客様は閻魔丁にいくんですよね？」
「はい、それをどうして？」
「ついお話を聞いてしまったので、すみません」
店員さんはぼくに向かって頭を下げる。
「い、いや別にいいですよ、頭を上げてください」
ぼくがアタフタして店員さんに言うと「すみません」と言い頭を上げる
「その私も昔そうゆうのがありある人に治してもらいました」
ある人？ 閻魔丁に居るのかな？
「閻魔大王の補佐官である夏々千様に」
閻魔大王の補佐官ってめっちゃくちゃ位が高いじゃん！ そんなことを思いつつ店員さんの話しの続きを聞く。
「夏々千様はこの地獄では優れた妖術使いなのでこういうのには詳しいかと」
「はい、ありがとうございます」
ぼくは店員さんにお礼を言うと。
「凪！ もう行くぞ！！」
ちょうどよく飛沫が声をかけてきた。
「今行く！」
ぼくは飛沫の方へ行き焦熱町に向かうのであった。
