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凪る嵐に光明を  作者: 雪風風兎
嵐編 第弐幕 おいでなさいませ八寒地獄
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番外編 年始


鐘の音が闇夜に響き渡る深夜十二時


「御三方あけおめ〜」


「おう、あけおめ」


「あけましておめでとう」


「皆ことよろ☆」


 青空のあけおめに続いて今年2018年初めての言葉を交わす。





「よし、今年こそ大吉ひくぞー!」


と言いながら青空はおみくじが入ってる箱に手を入れる。

 確か、青空コイツ去年は凶を引いてたな、今年は大凶だったりしてw


「よしゃ!大吉ー」


 青空は嬉しそうにしながら自慢げに大吉を見せてくる。

 チッ、大吉か〜。期待はずれだ。


「よっしゃ、次は俺っと」


 青空に続き雪兎がおみくじを引くと


「なんだ吉かよ」


 とどうやらビミョーな感じの吉が出たようだ、普通が何よりな気がするが。

 因みに俺は普通が1番ってことで吉が狙いである。


「俺さぁ〜、甘酒飲みたいから飲んでくるね〜」


「あ、ずりーぞ!青空、俺も連れてけよ」


 そう言って青空と雪兎は人混みの中に消えてしまった。


「まぁいいか、俺達二人はまだだし」


 青空と雪兎が居なくなってしまったが次は俺の番、普通を願ってひきますか。いでよ吉!俺に普通の幸せをくれ。


「……。中吉」


予想のちょっと上にきた。

神様は俺に大吉とまではいかないが幸せになれと? 俺は普通でいいような気がするが、妖と日々関わっている俺に少しでも幸せになって欲しいと?


「今度はぼくが」


 そんなこんな思っていると凪がおみくじを引く。


「…………」


 あれ? なんか凪の雰囲気が重くなったぞ?


「お、おい凪? どうした??」


 あまりにもおみくじを引くときのワクワク感からいっぺん、凪の周りの空気が重い。


「うぅ、ら、嵐〜」


「うぉ、な、凪? どうした、そんな涙目で」


おみくじを引いたであろう凪は涙目になりながら俺にもたれかかってくる。・・・なんか可愛い。


「そのね、ぼくが引いたおみくじがね」


 見ると凪のおみくじには


「……凶」


 凪のおみくじには確かにそう書かれていた。


「で、でもさ凪、案外内容は吉よりだったりするかもだぞ」


「ほんと?」


「う、うん」


 おみくじって案外凶に近づけば近づくほどに中吉並みのこと書いてあって、大吉はたまに凶並のことが書いてあるイメージがあるんだよな。


 そう思いつつも心配なため凪と一緒に凶のおみくじの内容を見てみる。


以下おみくじ(凶)内容


恋愛


今年中に想いを伝えれば付き合うことができるでしょう。


病気


自分で医者に行くか判断しましょう。


縁談えんだん


静かに待て。


学問


全力でぶつかれば願いは叶う。


願事


仲がいい人達と共に


失物


灯台下暗し



 うん、やっぱりおみくじはよくわからないなぁ。


「どうだ? 凪、俺は良く分からないがー?」


「うん、ありがとう嵐」


ドキ


 凪の強烈な笑顔に心臓をやられる。


「お、おん、お役に立てたならよかったよ」


ヤベー、涙が残ったまま微笑む凪超可愛い。


「さてと、雪兎達を探して合流しよう」


 俺は雪兎達を探そうとして数歩ほど歩くと 


「嵐」


と優しく背中から抱きつかれる。


「どうした、凪?」


 俺は動揺なんかしてないような口調で言ってみたが、内心は(待って、ちょっとこの状態は・・ヤバイ、すごい幸せ。)興奮気味である。


「あのね嵐、ぼくね」


 なんだこの状況は、幸せすぎるよ、神様!!

 俺がそう思っている中、凪は言葉を口から出していく。


「ぼくね、嵐のこと好きだよ。は、初めて膝枕してもらった時から……。だからそ、そのね、ぼくと付き合ってください!」


 へ? 今なんて言った? 


 付き合ってください? 


 俺は俺に抱きついている凪の顔を見てみる。


 さっき泣いていたのもあり目のうるうるしているし頬もほんのり赤く染まっている。


 その言葉しっかり俺の心に響いたぞ、凪。


「あぁ、凪、こんな俺だがよろしくな!」


「うん、よろしくね嵐」


 いやいくらなんでも今日の凪は可愛すぎてしょうがない!


 そんなじょうきょうの中、人混みのなかから雪兎と青空がでてくる。


「お前ら全然来ねーから探したぞ」


「そうそう、てか眠いんですけど。もう帰ろ?」


 もう背景にネムイと書かれてそうな勢いで青空は言う。


 もう、おもいっきしムードが台無しだ。





今回にて番外編は終了!


これも伏線になるのかなぁ〜?

次回からの本編もよろしくね〜

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