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凪る嵐に光明を  作者: 雪風風兎
嵐編 第弐幕 おいでなさいませ八寒地獄
14/47

番外編 年末


約2年前 12月31日 当時中3


 年越しということで雪兎家ゆきとっちにて待機していた。


「青空っち遅いな」


「あぁ、まぁアイツらのことだし、どうせゆっくりくるだろ」


 俺と雪兎は年越しを4人で過ごすために学校のルールを無視して夜に初詣に行くことを計画していた、雪兎とは家が横だし。


 現在の時刻は夜の10時


「早くしないと明日になっちゃうぞ!」


「焦るなってそろそろくるだろ」

まっ、勘だけど~。


「どうせ勘だけど~とかじゃない?」


 雪兎コイツ中学になって俺の心読みすぎだろ、バカのくせに。


「今度はバカって思ったら?」


「っ、俺の心を読みすぎだ!!」


と俺と雪兎がガヤガヤしていると


「俺、参上!!」


と勢い良くドアを開けて青空とその後ろに凪が部屋に入ってきた。


「やっときたよ〜」


と言う雪兎に対し青空は


「主役は遅れてくるもんなの!」


と自分は主役ですアピールをする、さすが現役中二病。

 邪気眼でもそこまで酷くないが、小学生レベルのおふざけ度ですんでいる。

 多分、青空コイツ兄が悪い見本になってるんだろうな、人の振り見て我が振り直せてやつ?


「ゴメンね、ぼくはぼくで家の用事があって」


 まだ凪の言い文の方がマシだな。

 主役が遅れてくるっていうセリフが痛すぎるんだよ青空。


 そんなこんなで俺達は自転車に乗って浅間神社せんげんじんじゃへと向かった。


「さすがに混んでるな、神社」


 俺達は自転車を駐輪して鳥居の前にきていた。

 流石に大晦日の十一時なだけあって神社は見渡す限り人人人だらけである。


「ねぇ、ら、嵐くんの袖をつ、掴んでていいかな?」


 凪が顔を赤くして俺に聞いてくる。


「なんだ? 凪、お前人混み苦手か? じゃぁ俺の袖をつかんでろ」


 俺はどうすればいいのか分からなかったので気の利いたことを言ってみた。


「う、うん! ありがとう、嵐くん♡」


ドキ


 いやドキじゃねーよ俺、でもこんな可愛いさ100倍の笑顔を見せられれば世の男子は虜になるんじゃないのか? あとなんか脈がはやくなってるし。



「おーい! 嵐と凪ー! こっちこっち」


とそこで青空に呼ばれたので青空の方を向くと手を洗ったりする手水屋ちょうずやのところで雪兎と二人で手を拭いていた。


「今いくよ!」


 俺は青空にそう返事する。


 いやそこにいたな、青空はこういうのは鈍感だからな〜。


 と思いつつ


「ほら凪、掴むなら掴んで、行くぞ」


「う、うん」


 俺は顔を赤くしている凪の手を袖に掴んでいるか確認して青空のところに向かい手を洗うのであった。

 俺も俺で顔赤くなってるのかな? それに俺のこのはやくなった脈がバレないか心配だ。




「すっげー混んでるなぁ」


 なんとか12時前に参拝を終わらせて参拝する列の横を歩いていた。


 今はあと数分でなる来年を待っている状態。


「さぁ、あとは甘酒とかおみくじとかだー、Go!!」


 青空は青空で相変わらずテンション高いな。アハハハハ


 そうこうしてるうちに十二時を告げる鐘が闇夜に響き渡っていく。


ここで地獄こそこそ話し

この話は凪と嵐が付き合う前のお話。


次回 年始


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― 新着の感想 ―
[良い点] 人物相関図を作りながら最初から読み直してきました。 だいぶ頭の中が整理できた気がします><;
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