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第3話


そして俺はエポカからこの世界の説明を受けた。


まずはステータス。

そもそも一般人にはステータスは存在しないという。というのも、ギルドに登録した者のみが使えるようになるようで、俺の場合は召喚者だから使えているということ。

ギルドにはA~Fランクまでの冒険者が所属しており、依頼をこなすことでランクが上がっていく。高ランクの者にしか受けることが出来ない依頼なんかもあるようだ。

そしてFランクの冒険者の平均ステータスはどれも大体300~500程度。Aランクだと平均7000~8000程度のようだ。もっともAランククラスの冒険者になると、魔力はまちまちらしい。魔法に秀でた人間の魔力は頭一つ抜けているということだろう。

武器や防具、装備品もステータスに影響があるようなので、自身のスタイルに合わせたものでステータス強化をするそうだ。

しかしまあそれを考えても俺のステータスは異常だということがわかる。通常のFランクの20倍、トップのAランクの平均も超えてしまっている。

エポカに俺のステータス値を伝えると、「召喚者ならばこのくらいの値は当然なのではないか?」だそうだ。召喚時に莫大な魔力を受けたことも要因の一つに考えられるとも言っていたが、これはあくまで憶測らしい。

何よりレベルが上がれば、その分ステータスも上昇するようだから自分の能力が計り知れない。


スキルはレベル5が最大で、レベルが上がれば当然使える魔法の種類も増え、威力も上がるらしい。

無属性の魔法の中にはレベルが存在しないものもあるらしい、既に取得している《使役》なんかがそれに該当する。回復魔法や調合などのスキルにはレベルがあるようだ。


そして冒険者にランクがあるように、魔物にもランクがあるらしい。ドラゴンなどがAランクにあたるようで、ドラゴンが出現した場合には上級冒険者がいくつものパーティーを組んで討伐に向かうんだそうだ。

倒した魔物の肉や皮などの素材はギルドに持ち込むと買い取ってくれるんだそう。ただし、粗悪品や食べることの出来ない肉は買い取ってもらえないとのこと。

魔物の肉って食って大丈夫なのかと思ったが、エポカに言わせれば魔物の肉を食べるのは当たり前なんだそうだ。自分が牛や豚や鶏を食っていたのと同じことかと納得した。


次に通貨だが、この世界では銅貨・銀貨・金貨・白金貨と4種類の通貨があるらしい。単位はペリサ。

日本で言うところの100円が銅、1,000円が銀、10,000円が金、白金は100,000円だ。金貨1つ10万なんて、仮に現実世界なら失くしたなんて時には発狂しそうだと思った。


ここまで聞いた時、突然エポカの顔付きが変わった。


「ん、どうした?」

「先程の連中が見付かったようだ。すまないが応援の要請が来たため向かわなければならない」

「おいおい、まだ途中だろ。神の手先はそんなに人員不足なのか?」

「ハハハ、そうだな。確かに人員不足かもしれん。だが今回は事が事なだけに万全を期して臨むということだろう。連中はまだ何か隠し玉を持っているかもしれんからな」

「まあ多少仕組みは理解出来たからいいか」

「また様子を見に来る。何か確認したいことがあればその時に聞いてくれ」

「あ、最後に一つ」

「なんだ?」

「使役というスキルがあるんだが、何故所持しているんだ?」

「ふむ。君は向こうの世界でペットを飼っていたようだな。その影響で使役スキルを所持しているのかもしれないな」


(飼ってたと言ってもほぼ世話してたのは母親と妹だったんだけどな…)


「どんな魔物でも使役出来るのか?」

「使役には条件がある。色々言われているが、何より使役される側の魔物の感情が大きな要因と言われている」

「なるほど、ただ力で捻じ伏せたところで使役させることは出来ないのか」

「中にはそんな魔物もいるかもしれんがな。おっと、そろそろ行かねばならん。先程の件くれぐれもよろしく頼む」

「わかってる。なるべく早く頼むぞ」

「善処しよう。では話の途中で済まないがこれで失礼する」

「ああ」

「そうだ、君の持ち物はきちんと確認して大事に使うといい。では」

「おい、どういうこ…」


言い終わる前にエポカは消えてしまった。


(なんなんだあいつ、最後の最後に言い残していきやがって。わざとかあれは)


「あーなんか色々ありすぎて腹減った。…そういやおにぎりがあったな!」


俺は地面に腰を下ろし、リュックからおにぎりを取り出した。

おにぎりを食べ始め、ついでにチョコも食べてしまおうと思い、再度リュックを開けると、そこにはたった今食べているはずのおにぎりが存在していたのだった。


「これはどういうことだ…そういやステータスで所持アイテムが見れたな」


先程ステータスを開いた時のことを思い出し、ステータスを開き、所持アイテムを確認してみる。


「えーっと、ここで装備も表示されるのか。んで、肝心のアイテムはっと。…ほう」


グミ(イチゴ)    6 ※火の根源

グミ(サイダー)   8 ※水の根源

グミ(マスカット)  6 ※風の根源

グミ(コーラ)   10 ※土の根源

グミ(レモン)    5 ※光の根源

グミ(グレープ)   5 ※闇の根源

グミ(ピーチ)   11 ※無の根源

キャンディー   60

ガム       24

ラムネ      ∞

チョコレート   ∞

おにぎり     ∞


ラムネとチョコとおにぎりが無限になっている。それ以外はきっちりと個数が表示されてるな。グミはきっと根源ってやつだからきっちり表示されてるんだろう。

そう考えるとキャンディーとガムにも何かしら同様の効果があって、ラムネとチョコとおにぎりはそこまで重要な効果がないと考えるのが妥当なとこか。


とりあえずステータスを再度確認し、色々と試してみることにした。

まずはイチゴグミを食べて、火魔法を使えるようにする。そしてもう一度コーラグミを食べてみる。これで魔法レベルが上がるのかの確認だ。もし上がるようなら全種類5粒ずつ食べてしまえば7つの魔法スキルはカンスト出来るからな。


次にキャンディーを食べて、ガムも噛んでみる。果たしてどんな効果があるんだろうか。キャンディーもガムも何種類か味があるが、グミのように分けて表示されてないということはどれも同じということなんだろう。まあ一応これも試してみよう。

特に何をするわけでもなく、周りの景色を見ながら黙々と食べ続けること15分。一通り食べ終わった。ガムは一応味がなくなるまで噛み続けてみた。


「よし、確認してみるか」


若干の期待とともに俺はステータスを開いてみる。



シンヤ・アリタ(♂)Lv.1


体力:15000

魔力:135000

筋力:15000

敏捷:15000

防御:15000

賢知:???


スキル(魔法・スキル覚醒 1P)(魔法・スキルLv.UP 1P)

武術:―

魔法:火 Lv.1・水 Lv.1・風 Lv.1・土 Lv.2・光 Lv.1・闇 Lv.1・無 Lv.1

他 :使役



「ほう。こりゃお菓子でチートだな」


わかったことは、ガムとキャンディーのどちらかの効果で魔法やスキルを覚醒、レベルも上げられるということ。これは考えて振り分けないとな。

そしてグミは食えばレベルが上がるんだな。ってことは全部5粒食えばカンストか。ただ、失敗する可能性もまだ捨てきれない。

体力などが上昇してるのはエポカからもらったペンダントの効果と見るのが妥当かな、身体強化補整がかかってるって言ってたし。元々の能力が1.5倍上がってるようだ。てかこの時点でAランクの倍の数値あるじゃん…


「さーて、どうすっかな。とりあえず魔法レベルは効果を試しつつ上げるとして、空間魔法は取っておくか。あとは必要そうなスキルの取得だな」


考えるやすぐに俺は魔法・スキル覚醒を操作してみる。


(なるほど。未取得の魔法やスキルが一覧表示されて覚醒させるスキルの選択が出来るのか。これは楽でいいな)


「とりあえず空間魔法を覚醒っと」


魔法一覧で唯一表示されている空間魔法を選択した。ちなみに既に取得しているスキル欄は塗りつぶされたようになっていて表示されていない。


(次は魔法・スキルのレベルアップか。でもこの場合、魔法をレベルアップさせるのはなしだな。グミを食えばいいんだから。そうなるとレベルを上げれるスキルがないため一旦保留で。)


「ここは一度取得しておくべきスキルの確認をしておくか」


俺は時間が過ぎるのも忘れて、キャンディーを食べては味がなくなるまでガムを噛みを繰り返しつつ、じっくりとスキル一覧を確認するのであった。




★現在のステータス



シンヤ・アリタ(♂)Lv.1


体力:15000

魔力:150000

筋力:15000

敏捷:15000

防御:15000

賢知:???


スキル(魔法・スキル覚醒 5P)(魔法・スキルLv.UP 8P)

武術:―

魔法:火 Lv.1・水 Lv.1・風 Lv.1・土 Lv.2・光 Lv.1・闇 Lv.1・空間 Lv.1・無 Lv.1

他 :使役




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