プロローグ
適当に気分で書きました。ちまちま更新していければと思います。よろしくお願いしますm(_ _)m
____________ 死んだのか…
おそらく病院であろうベッドの上に自分の体が横たわっている。
その傍で泣いている両親と妹。そして看護士。
(ボロボロじゃねえか…)
自分の体を見て思わず呟く。
俺の名前は有田晋也。どこにでもいる普通の大学生だ。
生きていれば明後日21歳になるはずだった。
両親と妹と俺の4人とペットの犬1匹とで暮らしていた。
今日もいつも通り、大学の授業を終え、バイトへと向かっていたはずだった。
どうしてこんなことになったんだろうか?
バイト先へと車を運転中、ボールを追いかけて道路に飛び出してきた子供がいた。
慌ててブレーキを踏んだが、間に合わない!と思った瞬間、ハンドルを切ったところまでは覚えている。
その結果がこれか。あの子供は無事だったんだろうか……死んでしまった今、確認する術もない。
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俺の体が棺に納められている。
傍らには愛用の黒いリュック。中にはよく着ていた服とお気に入りの靴。
そして、グミ・ガム・キャンディー・ラムネ・チョコ・おにぎり。おにぎり!?
なるほど、好きだった食い物を詰め込んでくれたのか。
俺の朝飯は大体おにぎりだった。大抵家を出るギリギリの時間まで寝ているので母が気を利かせていつも作って食卓に置いていてくれたのだ。
田舎の祖父母が作っている米で塩むすび。もう食うことは出来ないのか。
お菓子類、特にグミはいろいろな味のものをいつもストックしてあった。
口寂しい時はよくグミを食べて空腹を紛らわせていたもんだ。コンビニで新商品のグミは欠かさずチェック!これももう食えないけど…
でもまあこれだけ好きなものを用意してくれてありがたいな。
(ん?)
ふと、その場に違和感を感じ、その先に視線を移すと幼稚園生くらいの男の子が母親であろう女性に手を引かれている。
(ああ、あの時の子供か。無事だったんだな)
1人の子供の命を奪わなくてよかった。
おい坊主、今後ボール遊びは気を付けてやれよな。
なんにせよこれで心残りはなくなった。唯一あるとしたら、両親に親孝行してやれなかったことかな。先に逝っちゃってごめんな。
バレンタインにもらった義理チョコを本命と勘違いして撃沈したり、翌日にはクラス中に勘違い野郎という称号を広められたことや、誕生日におめでとうメールを送ったら本人からではなく、サーバーさんって方から即返信が来たこと、つい最近自転車のサドルのみを盗まれたことなど、黒歴史にまみれた今までの人生を振り返っていると、いよいよ俺の体が入った棺が扉の前に置かれていた。あいつら全員許すまじ…
「そろそろお別れかー」
家族や友人、集まってくれた皆の顔を見る。もし、生まれ変わりというのがあるのなら、また人間として生まれたいもんだ。大嫌いなGにだけは生まれ変わりたくない。マジで。
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何か聞こえる。なんだ?この聞いたことのない音は?お経か?
人間最後はこんな感じなんだなー
「…うおっ!?」
その瞬間、目を開けていられないほどの光が俺を包んだ。