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闇のカラス・改訂版  作者: 黒田明人
ウルフとキツネ
35/35

35 epilogue

  

 ……おい……いい加減に……してくれ……ないか……もう、疲れたぞ……



 ……眠らせて……くれよ……頼むから……オレは……もう……なあ……



 ……神様……お願いだ……

 



(どうだった? 転生喜んでいたか? )

(もう疲れたって)

(そうか)

(最初はおまけの人生とか言ってたのにどうしてだろ)

(やはり表層意識には複数の人生を耐え切る精神力が無いようだな)

(どうする、ウルフ)

(ふむ、ならば精神の奥底で眠らせればいい)

(じゃあまた新たな表層を据えるんだね)

(ああ、だが、表層が既にある状態でそれをやると、新たな表層のほうが強くなって、元の表層たる彼の記憶が喪われる恐れがあるな)

(うん、だから躊躇ってて)

(まあ、仕方あるまいよ。それが彼の選択なら、それに沿わせてやろう)

(うん、仕方が無いんだね)

(魂の状態にして隣の世界に送るのに、構造体を積極的に破壊して魂にしてくれる人間を見つけてこうやって転生させてきたが、それもここまでか)


(次はね、別の方法考えたんだ)

(ほお、ならばそいつを表層に活用させればいい)

(巧く使ってくれるかな)

(こればっかりは運だが、見えるようにしておけば、運が良ければ)

(そうだね、ウルフ)

(後、彼の肉体は保持してあるんだろう? ) 

(まあ、記念みたいなものだから)

(ならばな、次の転生に活用すればいい)

(じゃあマナ世界にまた転生させちゃうの? ) 

(魂が既に成長しているからな、マナ無し世界に置いてもそれなりに生きていけるはずだ。そして何かの切欠でもあれば、かつての記憶が蘇る可能性も残しておけば、ゆくゆくはその記憶を使っての活動になるんじゃないか? )

(別人格での異世界転生かぁ)

(それなら疲れた彼を起こす事もないし、オレ達の趣旨にも合致するだろ)

(うん、疲れたのならもう起こしたくないしね)


(でも、残念だなぁ)

(ふふふっ、馴染んだか)

(うん、そうかも)

(ちょっとあるじに似ているからな)

(それでかぁ)

(そう言う事なら、後にあるじが起きて使えるように、不変の肉体にしておくか)

(そっか、そうだよね)

(どのみち、表層も朽ちればあるじもさすがに起きるだろうし)

(まだ起きないね)

(疲れたんだろう。色々あったから)

(うん)


(まあ、何にせよ、なんとか運営もやれているが、かつては大変だったな)

(そうだよね)

(それにしても、どうして片方の世界だけマナが無くなったものか)

(あの時は焦ったね)

(まあ、だからこそこんな方式でやるしかなかった訳だが)

(なんとかなって良かったね)

(そうだな、キツネ)


(あるじぃ、寂しいよぅ)

(ふふふっ、キツネは本当に甘えん坊だな)

(だってぇ)

(まあ、オレもそろそろ逢いたいが)

(そうだよね、ウルフ)

(まあ、表層を受け取る時に、もしかしたら目覚めるかも知れないしな)

(でも、あるじったら、おいらの要求に寝たまま無意識にやってたよ)

(ふふふっ、それで拗ねてたのか)

(はふうっ)


 ◇


 あるじは寝ても種は育つ。


 ある者は気力が尽きて眠り、またある者は継続に至る。


 元は同じでもその育成環境によって、様々な変化を見せていく。


 今回の種はどうやら、気力が尽きて眠りに就いたようだ。


 さて、次の種はどうなるのやら。


 種と種は融合する事もあれば、更なる種を生み出す事もある。


 ゆえに種の成長は千差万別。


 ただ、基礎が2人のあるじたる彼なので、彼の持つ固有スキルが最初から使えるという、ちょっとしたチートになっている。


 巧く活用するかしないかは、種の才覚次第。


 次はどんな成長を見せるのだろうか。

 

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