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新米ギルドメンバー 【挿絵】

 一旦、アルスター城を離れ、俺達はギルドへ向かった。クエスト完了の報告をするためだ。


 俺達はギルドの扉を開け、真っ先に受付へと向かう。依頼主からの完了印をもらったクエスト用紙を渡す。何かを成し遂げたあとの気分は最高だ。


 「このクエストを達成できたのですか!?」


 受付でクエスト用紙を受け取った受付嬢は驚いていた。なぜそんなに驚くのだろう。俺達が不思議そうにしていると…


 「だってこのクエストは『この日のこの時間に城の警備兵が初心者になりますよ』と公言しているようなものですから、城を襲う人間からしたらチャンスでしかないですよね」


 「あっ」


 確かにそうだ、よく考えたらこのクエストって地雷だったんじゃないか?


 「まあたしかに賊が一人現れたわけだから、無事ではなかったな」


 「一人だけとはツイていましたね…下手をすれば警備兵の人数よりも多くの賊が襲撃をしていてもおかしくありませんでしたよ」


 たしかに、城門前が戦場になっていてもおかしくなかったな。想像するのも恐ろしい。今更になって寒気がしてきた。


 「ですが、あなた方はクエストを完了してきました。もう初心者ではありません。立派なギルドメンバーです。」

 「それではこちらをどうぞ」


 そう言ってブロンズのバッジを手渡される。死にかけて得たものがこれだと思うと割に合わないが、結果良ければ全て良しとしよう。でもこれからはあんまり危ないクエストは貼らないで下さいね。


挿絵(By みてみん)


 ブロンズのバッジを胸に付け、俺達は堂々とギルドメンバーに話しかける。…が


 「ハハハ!ブロンズなんて男なら誰でもなれるっての!」

 「ブロンズの中でも序列があんのよ、アンタらはその一番下」

 「新入りが馴れ馴れしく話しかけてんじゃねーよ」


 シルバー、ゴールドとなれば有益な情報も集まってくるらしいが、ブロンズなりたての俺達には、まだまだ先は長そうだ。

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