裏切り
何かがおかしい…。何かが……。
そんなあいだに授業になった。
「はい。友達と二人組を作ってください。そしたら作業を開始してください。」
先生の掛け声とともに生徒たちがぞろぞろと動き始める。まぁ、いつも道理にあいらと一緒に…。
しかしその時みゆきの目には異様な光景が写った。
「ねぇねぇー!石平さん!一緒にペア組もう〜!あいらは石平さんとく見たいってずっと思ってたんだ!」
は…??え……。何言ってるの?あいらは…
え?さっき悪口言ってたじゃん…??
「ね?あいらは私と一緒じゃぁなかったっけ……。」
くるりと振り返るあいら。だけど目は異物を見るような目だ。
あの時と同じだ…よ…。
「ぇーだってあいりは石平さんと組みたいんだもん。みゆきと嫌だな〜」
え。おかしい………。なんで?何が起こってるの??頭の整理が追いつかない…。
「はぁ。みゆきっあのね。はっきり言わないとダメみたいだから言ってあげるよ。」
「う…ん。」
「みゆきといるとすぐ悪口言い出すじゃん!だから一緒にいるとめんどくさいの!!」
突然の大声に周りの人達も静まる。
「あっあいり…ここだと目立つから…」
しかしあいりは楽しむようにもつと大きな声を出し
「ねぇ、ここに証拠だってあるじゃない!」
その手にはスマホが。
画面は録画画面が表示されている。
?!はっ!!まさか………
遅かった。
あいりの人差し指が画面に触れた。
そこから流れてきたのは。私が打ってきた数々の相槌達…。
「ぁー嫌だわー」「うざいのはめっちゃ分かるわぁ」
バラバラバラバラ…。確かに耳の中で音がした。その音に混ざって聞こえる沢山の私に対する批判の言葉。スローモーションで再生されるみんなが私の周りからさっていく動画。
私は倒れた。
保健室〜〜〜〜〜〜
「んんん………ん…?」
眩しい。けど暖かい……。ほんのりと包むふと…………って!ここどこ?!?!
ベッド?らしきものから身を起こすと…。
「うふふふ。こんにちわぁ。黒い王女さま?」
目を上げるとそこには萌菜こと、
柳田萌菜が椅子に座っていた。
「な?何であなたがここにいるのよ!!」
その瞬間柳田の右腕が上に上がったと思った瞬間。
バチン!!!!!
私の右の頬を平手打ちをした。
「痛い!!なに?!突然なんであなたに叩かれなければならないの?!」
そうだ。なぜ私が柳田に叩かれなければならないのだ??
「連れてきてやったんだよ?お礼ぐらい言えよ。」
はぁ、頬がヒリヒリする…。まぁ一応お礼は早いうちに言おう…。後でめんどくさいことに…。
「どうもありがとうございます。」
これで満足なのか…?
けどもう見上げた時には柳田は居なくなっていた…。
けど……あいら。裏切られた。
私が…………。しかも録音してるだなんて…元からそのつもりだったのか……。
甘かったのかな…。
にしても頬痛いな………。はぁ。
畜生…………。
弱気になったら終わり…。あいら…。あんたはどうしたんだよ……………
教室ーーー
「このクラスで条約を発表するねぇあいりと萌菜ちゃんで考えたんだ。」
「大丈夫だよ?もし条約破ったら次のターゲットだからね」