第2部
課題ヤバイよ…(´Д`|||)。
マジでヤバイよ。・゜゜(ノД`)
うわああああああーーーーーーっΣ(ノд<)
果物店へ行くまで、僕はなるべくすれ違う人と 目を合わさないようにしていた。
ずっと下を向いて歩いていた。
下を向いていたせいか、僕は人とぶつかってしまった。
ヴェラ「あ……ごめんなさい。」
ぶつかったのは、不運にも僕と同じ歳の少年だった。
更に、その子の他に2人 同じような男子がいた。
男の子1「なんだ、お前。
よそ見してんじゃねーよ!」
ヴェラ「う……。」
男の子2「あ、こいつヴェラだ!
ヴェラ・ファウストの生まれ変わりなんだ
ろ?お前。」
ヴェラ「違うよ……!
僕は、たまたま同じ名前なだけなんだ。」
男の子3「は?
記憶喪失で、森で見つけられたお前には、
親もいないし、正体も謎だ。」
男の子1「そんな気味悪いやつの言うことなんか、信
じられるわけねーじゃねーかよ!」
ばんっ と、肩を押されてふらついた僕は その場に倒れこんだ。
ヴェラ「う……。痛っ…………。」
僕は、手首に少し痛みを感じた。見てみると、擦りきれて血が出ていた。
僕自身、もしかしたら あのヴェラ・ファウストの生まれ変わりなのかもしれない。
かつて世界を滅ぼした 魔王の生まれ変わりなどとは信じたくもないが。
でも、僕は自分自身の事を知らなすぎる。
今まで どこで何をしていたかなんて、とてもじゃないけど思い出せない。
それがとても辛かった……。
そんな事を考えていると、手の甲に冷たい水滴が落ちてきた。雨が降ってきたようだ。
男の子1「うわっ、やべ!
雨だ!!帰ろーぜ。」
男の子3人は、僕を置き去りにして雨の中を走っていった。
いつのまにか雨は、どしゃぶりになっていて 僕は倒れこんだまま動けなかった。
通りすがりの人々も、僕が倒れこんでいたって 冷たい目で睨み、そのまま雨の中に消えていく……。
ガスタフだけだ。僕を信じてくれている人は。
お気に入りの服は、雨でぐっしょりになっていた。
手首の血が、涙で歪んで見えた。
僕の名前が もしヴェラでなかったら、どんなに良いだろうと何度思った事だろう。
僕は、島の人々に 酷く嫌われていた。
せめてガスタフに果物を買っていってあげたかった。
でも、このどしゃぶりだ。
今頃 ガスタフは僕を心配しているかも知れない。
帰ろう……。そう思った瞬間だった。
「手首どーしたのー? 痛いー? 痛いー?」
明るい声が聞こえて、僕は ビクッ となってしまった。
見上げてみると、前かがみになって僕を見下ろす少女がいた。
次回予告
僕を見下ろす少女の謎!
主人公のもう一人の自分…?
そろそろ冒険の始まりかな?wwww