第1部
抹茶ラテ飲みたい( ;∀;)
日の光が、窓から僕の小さな部屋に差し込んでくる。
カモメの鳴き声と、爽やかな潮風の匂いが 僕に朝を伝えているようだった。
ヴェラ「……うーん。」
僕がゆっくりと目を開けると、もう外は明るくなっていて、時計は7時を指していた。
ヴェラ「もう、起きる時間だ。着替えなきゃ。」
僕は、クローゼットから普段着を取り出した。
深い青色をした、旅人が着るような丈夫な服で 長いマントもついていた。
ガスタフが以前、僕のために手作りをして作ってくれた服だ。僕のお気に入りだった。
パジャマを脱ぐと、ふと鏡に映った自分の背中が目に入った。
痛々しい縫い目の跡は、まだはっきりと残っている。
僕が8歳の頃に、ウルフに襲われた時の傷痕だ。
あの時ガスタフに救われてから、僕はずっとお世話になっている。両親のようなものだ。
僕には両親がいない。
いや、いたのかも知れないけれど それすら分からない。僕が、ウルフに襲われて意識を取り戻した時には僕は記憶喪失になってしまっていた。
ヴェラという名前は、はっきりと覚えていた。
でも、森になぜいたのか。どこに住んでいたのか。
名前以外は、何も覚えていなかった。
島の人々の中で、僕を知っている人は一人もいなくて僕は、自分の存在すら謎に感じていた。
階段を降りて一階に着くと、ガスタフがいびきをかいて寝ているのが見えた。
ガスタフの寝相が可笑しくて、僕は少し笑った。
ヴェラ「さあ、朝食でも作るかな。」
朝食は、毎朝自分で作るようにしている。ガスタフへの感謝の思いを伝えたいし、なにより恩返しがしたいからだ。
あの時、ガスタフが僕を見つけてくれなかったら……
僕は死んでいたのかも知れないのだから。
キッチンには、パンやチーズなど 沢山の食材があった。それと、島で採れた新鮮な野菜。
ヴェラ「今日はサンドウィッチを作ろうかな。」
僕はパンを4枚取り出して、チーズとトマトを薄くスライスした。レタスと、ハムも準備した。
パンをチーズ、トマト、レタス、ハムでサンドすると立派なサンドウィッチが出来あがった。
僕もガスタフも料理が苦手だから、いつも料理は簡単なものばかりだ。
それからミルクを取り出して、コップに注ぐ。
テーブルにサンドウィッチと、ミルクを配置し 朝食の準備は完了した。
ヴェラ「うーん。
たまには、もう一品加えても良いよなぁ。」
いつもは、これで朝食のメニューは完了しているのだが、今日はもの足りない気がした。それに、ガスタフもそろそろ起きてくるはずが、まだ爆睡している。
ヴェラ「お店で、果物でも買ってくるかな。」
僕は、ガスタフがまだ寝ている事を確認すると 二階から、ショルダーバッグとお金を持ってきた。
玄関を開けると、見慣れた村の景色が広がっていた。
ただ、空は少し曇っていて 雨が降りそうだ。
ヴェラ「少し、急ごう。」
僕は、果物店を目指して早足で出かけていった。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次回予告
多分、なんか重要人物出て来ますwwww