Othello

二つの世界

　この世界は二つの世界に別れている。

　一つは光に包まれている世界フォース、もう一つは闇に覆われている世界アポピス。

　フォースは事件など滅多に起きない平和な世界。アポピスは治安が悪く平和とは遠くかけ離れた世界。

二つの世界は常に表裏一体なのである。だが決して二つの世界を行き来することは出来ない。そこに住む人々も自分の住む世界の存在しか知らない。二つの世界が一つになることなどないのだ。

　光に住む少年はこう望む・・・光ばかりが良いとは限らない。毎日が暇だ。この世界に闇があればいいのに、と。

　闇に住む少女はこう望む・・・闇なんてもう嫌だ。毎日が悲しいだけだ。この世界に光があればいいのに、と。

　二人はそれぞれの望みを叶える為、旅に出る。そして世界も変化を始める。世界がどんな結果になるのかはまだ誰も知らない。二人の望むような世界へと変わるのだろうか？それとも・・・・・

　この旅の果てに何があるのか、自分が望む世界とはいったい何なのだろうか、二人は正反対と言えども同じことを思い旅をする。決して交わることは無いけれど、同じ時を旅する二人。これは運命なのであろうか？互いのことなど知らず、自分の信じる方へと向かって歩いていく。そんな二人の物語が始まっていく。

白の世界と黒の世界それぞれを変えていこうとする少年と少女。それはまるでオセロのような物語。このゲームの結果はどうなるのであろうか？