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第18話 魔物狩りのつもりが人間狩り!? 新魔法で盗賊を返り討ちにせよ

 さて、いよいよ魔の森へ魔物狩りに行くか。

 そろそろ手持ちの金が尽きそうだしな。

 銀貨は残り3枚だ。

 もう金貨はない。


 大通りを歩いて北門を目指す。

 俺が最初に通った門が北門だった。

 相変わらず住民が2階から汚水をぶん投げてくる。

 あぶねえ。


 この街で生活してるとブーツがすぐに汚れる。

 宿屋に戻った時に洗うのがまた大変なんだ。

 身の回りのことを色々やってくれる奴隷を買うのもアリかな。


 北門の門番に軽く挨拶して街道に出る。

 街を出るのは無料だ。

 通行料は入る時に払えば良いらしい。

 街に来た道を引き返して、今度は魔の森を目指す。

 今日は日帰りだから軽装だ。

 森の深くまで行くつもりはない。

 少し肌寒いが、今日も良い天気だ。


 しばらく歩いていると、後ろから何人かついて来ている。

 ギリギリ見える位の遠くをついて来る。

 100メートルは離れてるか。

 2~3人だな。


 歩くペースを変えても距離は変わらない。

 つけられていると考えた方が良いな。

 空気を圧縮してエアハンマーを作り、背中と後頭部を守るように浮かせておく。

 あの距離から狙われることはないと思うが、弓で射られてもエアハンマーは突破できないだろう。


 森の入口に着いた。

 奴らは街道では襲ってこなかった。

 森の中でやる気か。

 気づかないフリをして森へ入っていく。

 少し奥まで行くか。

 こっちも他の奴に見られたくないしな。


 森の中を5分ほど歩いたところで繫みに身を隠して待つ。


 しばらくすると、奴らが歩いて来た。

 男2人に女1人だ。

 片手剣で全員武装している。

 やはりやる気だな。


 木の陰から姿を現して声をかける。

 周囲に大きめのウィンドカッターを沢山浮かせてあるが、こいつらには見えない。


「よう、お前ら。俺に何か用か?」

「ああ? なんだこいつ。探す手間が省けたぜ」

「おら。さっさと金をよこせ。持ってんだろ?」

「あたいらは3人だよ。諦めて有り金ぜんぶ渡しな!」


 全員が俺を見た瞬間に剣を抜いてきた。

 まぁ一応、聞くだけ聞いておいてやるか。


「断ったら?」

「あー? 面倒くせえ奴だなあ!」


 ノッポの男が剣を振りかぶって走り寄る。

 まずこいつからだ。


「『ウィンドカッター!』」

「ぐぎゃあ!」


 剣を持って振りかぶった右腕をウィンドカッターで切り裂いた。

 すかさず左足の太ももにも一撃を加える。


「ぎいやああああ!」


 ノッポが手足を押さえながら、もがき苦しんでいる。

 戦闘不能だ。


「ひ……いやああああ」

「あ、あ……」


 女が尻餅をついて絶叫している。

 髭面の男は俺とノッポを見比べて、逃げるか戦うか迷ってるようだ。

 髭面の右足首をウィンドカッターで狙う。


「ぐあああ!」


 髭面が足を切られて地面に倒れこんだ。

 すかさず俺は牽制球を投げる。


「やめろ! やめでくでえええ」

「殺さないで! 助けてえ!」


 髭面が痛みに叫び、女が命乞いをしている。

 アイテムボックスから縄を取り出して髭面の前に放り投げる。


「髭面。この縄で女を縛れ。

 おい女、動いたら殺すぞ」

「ぐひいい……いでえよお……分かった、やる、やる」


 俺は髭面が女を縛る様子を眺めながら待つ。


 手足を切られたノッポは沈黙して動かなくなっている。

 失血によるショックで気絶したか。

 もう一つ新魔法を試してみるか。


「『エアハンマー』」

「う……」


 ノッポの胴体に向けてエアハンマーを放った。

 ドゴッという鈍い音が響き、あばらが折れる感触が伝わる。

 もうノッポは虫の息だな。


 ようやく女を縛り終わったようだ。

 髭面と女に話しかける。


「おい、なんで俺を襲った?」

「いや・・俺はたまたま通りがかって」


 髭面の鼻先にウィンドカッターを突きつける。


「ひいい! 言う! 言うからやめてくれ!」

「おい。ふざけたことを抜かすんじゃねえ」

「分かった、分かったよお……仲間からデカイ、冒険者ギルドでデカイ稼ぎした奴がいるって聞いたんだ」

「ほう、仲間ってのは誰だ?」

「ガンズって冒険者だよ」


 仲間がいるらしい。

 ガンズってのは要注意だな。


「そうか。で?」

「それで……こいつらと組んでやっちまおうって話になって」

「なるほどな、お前らも冒険者プレート持ってんのか?」

「あ、ああ、俺たちは銅プレートだ」

「はあ。で、お前らいつもこんなのやってんのか?」

「……ああ、何回か」

「やってないよ! あたいは初めてだよ!」

「うるせえ! おめえだってやってんだろが!」

「ねえ旦那さぁ! あたいは何でもするからさ、あたいは助けておくれよ!」

「てめえこのアバズレが! 抜け駆けすんじゃねえ!」


 髭面と女が仲間割れを始めている。

 こいつら常習犯ってことか。街の外で殺して金を奪ってる連続強盗殺人だな。


「なあ、お前ら。この国では強盗殺人ってのはどういう罰を受けるんだ?」

「……し、縛り首だ」

「そうか、まぁそうだよなぁ」

「衛兵に突き出さないでおくれよ! そうだ! あんたの奴隷になってもいいからさぁ! あたいは尽くす女だよ!」


 女が涙を流しながら懇願しているが気にしない。

 強盗殺人者どもに情け容赦なんて必要ない。


「悪いが、俺はそんなに甘くないんだよ」


 俺は冷たく言い放つと、魔法を構築する。

 こいつらは生かしておけない。

 俺の情報を知っているし、何より殺人者だ。

 ここで始末をつける。


 俺は躊躇なくアイスバレットを放った。

 正確に急所を撃ち抜く。

 髭面と女は、一瞬で物言わぬ肉塊へと変わった。


 ノッポのほうを見やると既にこと切れていた。

 こいつも死ぬまで苦しんだろう。

 因果応報ってやつだ。


 3人の持ち物を改める。

 金目の物と冒険者プレートを回収し、あとはアイテムボックスに放り込む。

 3人の死体は地面の土ごとアイテムボックスに収納して痕跡を消す。


 さてと。こいつらの金も手に入ったことだし、今日は街へ帰るとするか。

 来た道を帰っていく。

 今度は誰もつけてくる奴はいない。


 俺の荒くれ者役も堂に入ってきたな。

 こんな姿、家族には見せられないけどなぁ。


 こうして俺の魔物狩り初日は人間を狩って終わったのだった。

【読者の皆様へ】


本作を読んでいただきありがとうございます。


執筆のモチベーションになりますので、もし「続きが気になる!」「面白い!」と思っていただけたら、ページ下部の【★★★★★】から評価をいただけると嬉しいです!

ブックマーク登録もぜひお願いします。


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※【重要】本作の「R18版(完全版)」について


本作は「ノクターンノベルズ(なろうの大人版)」にて、過激な描写を解禁した

【R18完全版】

を連載中です。


ここではカットされた「リューイチとエルフたちの濃厚な夜」や「より容赦のない展開」は、そちらでお楽しみください。


★探し方★

ノクターンノベルズのサイト内で、

『おっさん異世界物語 ~物理魔法と「鉄の理」。愛欲と硝煙にまみれた男が、やがて神を殺すに至る覇道戦記~』

と検索すると出てきます。

(※作者名:「眠れる森のおっさん」でも検索可能です)

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