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第13話 巨大蛇が高値で売れた! 懐が温まったおっさんの買い物事情

 冒険者ギルドを出て、市場の出店で縄と大きい袋を4枚買う。

 銅貨5枚もしたが、必要経費だ。

 これからも使うだろう。


 部屋に戻ってアイテムボックスから輪切りになった巨大蛇を大袋に放り込んで縄で縛る。

 大袋4枚を全部使ってようやく入りきった。

 かなり重いが何とか持てる。

 この世界に来て身体の調子が良い。

 力も強くなっているようだし。


 大袋を持って買取所に戻り、巨大蛇をテーブルに広げて見せた。


「おお!? これはポイズンスネークじゃねえか!」

「ポイズンスネークっていうのか?

 毒があるのか?」

「ああ、強力な毒だぞ。

 教会で治療しないと、まず助からん。

 こんな大物よく仕留められたな。

 おめえ、見かけによらず腕が良いじゃねえか」

「ああ、まぁ運が良かっただけだがな」


 強力な毒があるらしい。噛まれていたら危なかったな。


「状態も良いし、これなら高く売れるだろう。

 査定するか? 魔石も買取で良いか?」

「そうだな、とりあえず査定額を教えてくれ。

 しかし毒があるのに売れるのか?」

「おう、焼くと毒は無くなる。

 ポイズンスネークは美味いぞ。貴族様に人気だ」

「そうか、俺は食う気にはなれんがなぁ。

 ところで魔石ってのはどこにあるんだ?」

「ポイズンスネークの魔石は頭のすぐ下あたりだな」


 親父が話しながら、でかいナイフを突っ込んで捌いていく。

 ポイズンスネークの中から1センチほどの真っ黒い石が出てきた。


「ほれ、これだな」

「なるほど、そこら辺にあるのか」

「魔石も申し分ない。

 これなら討伐報奨金と合わせて魔石が銀貨2枚と銅貨5枚だな。

 ポイズンスネークの胴体は金貨3枚ってとこだ」

「ほう。結構良い値だな」

「こいつを仕留められる奴はそう多くないからな。

 なかなか市場に出回らんから結構な高値が付く。

 その金額で売ってくれるか?」

「ああ、構わない」

「助かるぜ」

「なあ、魔石ってのは何に使うんだ?」

「魔石は水が出る魔道具とかだな。

 貴族様や商人なんかが使うぞ。

 まあ俺たちみたいな一般人にゃ縁の無いもんだ」

「なるほどな」

「この買取札を持って受付で金を受け取ってくれ。

 また何か売るもんあったら持ってきてくれよ」

「ああ、じゃあな」


 ポイズンスネーク1匹で32万円以上ってことか。

 こりゃ凄い稼ぎだな。

 受付の少女のところへ行って買取札を渡す。


「この買取札を貰ったんだが」

「ええ!?……凄いですね。

 何を持って来たんですか?」

「ポイズンスネークって奴だな」

「ええー!

 ポイズンスネークですかあぁ!?」

「おい。あまり騒がれると困るんだが」

「あ……ごめんなさい。それではこれが報酬です」

「どうも」


 ポイズンスネークを持ってきたことが、なかなか凄いらしい。

 受付の少女が大声で叫ぶもんだから、また酒場にいる奴らの注目を浴びているんだが。

 俺は金を受け取って、そそくさとギルドを後にした。


 適当に市場の出店で小腹を満たして部屋のベッドで昼寝をする。

 17時の鐘で起きたので、夕飯を食いに1階へ降りた。


「夕飯を食いたいんだが」

「はーい。飲み物はワインとエールどちらが良いですか?」

「じゃあエールにしようかな」

「はーい。ちょっと待っててくださいね」


 高校生位の元気が良い女の子がウエイトレスをしている。

 宿屋の娘かな。

 しばらくして出てきた食事は、固いパンに野菜が沢山入ったスープと温いビールだ。

 ビールはアルコールがほとんど入っていない。

 味も薄い。水みたいだな。

 美味くはないが腹も膨れたので、冒険者ギルドへ鉄プレートを受け取りに行く。

 さっきの受付の子がいる。


「プレートを取りに来た。できてるかい?」

「はい、待ってました。これです」

「どうも。あ、そうそう。武器や防具を見たいんだが、どの辺に店があるんだ?」

「それなら冒険者ギルドの並びにありますよ」

「そうか、どうも」

「いえ、どういたしまして。

 あの……昼間は叫んだりして、ごめんなさい」

「ああ、いや。

 今度からは静かに頼むよ」

「はい! それはもちろん!!」

「それじゃまた」


 おいおい。また声でかいんだけど。


 外に出るとすっかり暗くなっていた。

 部屋に戻って寝る前に今後のことを考える。

 文字が読めないのは困ったな。

 地球に戻るためには魔法のことが書かれた書物を読めないといけない。

 だがその前に一般常識か、この世界のことが何も分からない。

 持ち金は金貨4枚以上ある。

 とりあえず、これで装備を整えるか。

 あの森で魔物狩りをするのが、手っ取り早く金を稼げそうだなぁ。


---


 次の日は朝飯を食ってから二度寝した。

 もう会社に行かなくていいんだ。早朝に起きて、あくせくする必要なんてない。


 ゆっくり起きてから冒険者ギルドの並びにあるという武具店を探しに行く。

 行ってみると剣と鎧の看板だったので分かり易かった。

 武具店に入ってみると、そこにはドワーフ―――ではなく、日本人のような顔した親父がいた。

 昔の大工みたいな職人気質な雰囲気を感じる。


「防具を見たいんだが」

「あいよ。好きに見てってくんな」


 自由に見て良いらしい。

 結構気さくだな。


 兵士の鎧っぽい装備が数多く置いてある。

 革製の生地が幾重にも重なって、鉄の輪っかが散らしてある。

 チェーンメイルって奴かな。

 片手で持ち上げてみると、かなり重い。


 戦争やるんじゃないんだし、軽い方が良いな。

 それに森だから動きやすい方が良い。

 革製で良いか。

 革の胸当てと腰当て。

 それに革の手袋とブーツを買う。

 服とズボンも新調しておこう。


 全部で金貨2枚・銀貨5枚の出費になった。

 安くはないが、これも必要経費だ。

 森で出会った男たちのブーツ3足は、銀貨5枚で買い取ってくれるらしいので売っぱらった。

 他人の水虫くさいブーツなんて、これ以上は履きたくない。


 次は道具屋だ。

 袋の絵を描いた看板の店は、色んな手作りの雑貨が売っている。

 奪った巾着袋と革の水筒も、臭くて気持ち悪いので新調する。

 手持ちのものを銀貨1枚で下取りして貰えたから、差し引き銀貨4枚で済んだ。


 途中パン屋があったので固いパンを沢山買い込んでおく。

 銅貨3枚分。


 川の方へ向かう大通りに肉屋があった。

 店先で豚を解体しているようだ。

 吊るされた豚に包丁が入り、血抜きが行われている。

 その様子を通行人は見向きもしない。

 いつもの風景のようだ。


 肉屋の店先には、解体された部位が並んでいる。

 独特の生臭さが漂う。

 その肉屋で豚肉を乾燥させたジャーキーを多めに買った。

 銀貨2枚。

 肉って高いんだな。


 牛乳も高かったが1リットル買っておく。

 日用必需品も買い込んでいく。

 歯ブラシ用の布に、タオルとパンツを5枚づつ。

 歯ブラシといっても、小さい布に塩をつけて歯をこするだけだ。

 調味料も塩だけ。

 胡椒は高くて買えない。

 トイレットペーパーのない世界なのでケツ拭くボロ布も沢山。

 拭いたら捨てる。

【読者の皆様へ】


本作を読んでいただきありがとうございます。


執筆のモチベーションになりますので、もし「続きが気になる!」「面白い!」と思っていただけたら、ページ下部の【★★★★★】から評価をいただけると嬉しいです!

ブックマーク登録もぜひお願いします。


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※【重要】本作の「R18版(完全版)」について


本作は「ノクターンノベルズ(なろうの大人版)」にて、過激な描写を解禁した

【R18完全版】

を連載中です。


ここではカットされた「リューイチとエルフたちの濃厚な夜」や「より容赦のない展開」は、そちらでお楽しみください。


★探し方★

ノクターンノベルズのサイト内で、

『おっさん異世界物語 ~物理魔法と「鉄の理」。愛欲と硝煙にまみれた男が、やがて神を殺すに至る覇道戦記~』

と検索すると出てきます。

(※作者名:「眠れる森のおっさん」でも検索可能です)

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