もっとステキに
そのページを閉じてキミは僕に微笑みかける
読みかけの本をあたりまえのように
待ち合わせの時間通りに
ありふれた午前の風は
透き通るくらいに街をすり抜けてゆく
難しい恋と思うほど
言葉は少なくなり
後悔しないようにと思うのなら
別の言葉を無造作に選んでしまう
もっと他に
好きになれる近道はあるんだ
それなりの勇気を僕は抱える
喉が渇いたから
今日は炭酸飲料かな
キミに珍しいねと言われる
たまにはいいよね
今日行きたい場所は特に決めていない
選んだモノは
すべてキミに似合うもの
そう思えば、
今日キミの前で無理にカタチを作らなくても
楽に過ごしていけるよね
新しい言葉を作らなくてもいいよね
「もっとステキに・・・」
そう思わなくても
いまでじゅうぶん
今日予定していなかった笑顔の数が
これからキミの前で増えるのなら
それでじゅうぶんだよね