わたしのこわいゆめ ー灰東愛生ー
わたしはおうちのなかにいる おとーさんはえらいひとでおか-さんはおそとにいるあぶないどうぶつさんのことおおべんきょうしてる わたしのおうちはしゅんくんのおうちよりとってもひろくてわたしはほいくえんからかえってきたらいつもいぬのミらいとひろいところであそんでる でも、きょうはいつもがいこくにいるおじーちゃんがかえってきてるからみんなでおうちにいる よるごはんをたべおわっておとーさんとおかーさんとおじーちゃんがおへやのおそとにいっちゃったからミらいとあそんでる
「ミライ! ボールキャッチね!」
わたしがぼールをなげたらろうかのほうにいっちゃった どあをあけぱなしにしてたからとーくえいっちゃった ミらいはぼールおおいかけっちゃった
「もぉー……またやっちゃったぁ。しゅんくんといっしょにれんしゅうしたのになぁ~……ミライー! ごめんねー!」
そしたらとつぜんおおきなおとがしてあついかぜがふいてきた わたしはかべにものすごいいきおいでぶつかった すこしぼーとしながらもまっかなひがまえにいーーぱいあるのがわかった わたしはずーとおそらをとんでるミらいをみることしかできない ろうかのおくからはずーーーとぴンぽンがなってる……
ピンポーン……ピンポンピンポンピンポーン……
ん? チャイム……? 玄関から……あっ……!!
「はっ!! やばい!」
私は目を覚ました。慌ててスマホを見ると、たくさんの不在着信の上に「7:30」の文字がある。
私はすぐに起き上がり、インターホンに向かって走り出す。
「しゅんくんごめん!! 今起きた!! すぐ行くからちょっと待ってて!!」
「うん早くしてっ! 歩きだと間に合わないからバスでっ……」
私はパジャマを脱ぎ、急いで岩本中学校の制服に着替えた。
名札には「灰東愛生」と書いてある。これが私の、今の名前。
今日の授業の用意をし、寝癖でぐちゃぐちゃな髪もそのまま、くしだけ持って部屋を出た。
旬くんが持ってきてくれたたまごサンドイッチを食べながら、バス停まで一緒に走った。
何か怖い夢を見ていた気がする。
ううん、やっぱり考えないことにした。