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ゲットリッダーズ  作者: 早尾アスカ
第2話 [部活やスポーツクラブの合宿って、1日1日がめちゃくちゃ長く感じるよね。]
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毎日きついうえに、へんなバカまでついてくるとかほんとやめてほしいな。 ー潮田大翔ー

『ピーピーピーピー ピピピピピピピピ ピリリリリリリリリリリリリリリリ』


 鬱陶しい目覚まし時計を止める。いつもなら穏やかな音が聞こえるが、残念ながらスマホは没収されている。

 目覚ましってのはどんな音でも人をイライラさせるものなんだな、と再確認する。


 合宿は今日で4日目だ。正直きつい。予想以上にきつい。ここまで既に2人がリタイアしたほどだ。

 中でも一番きついと感じたのは1日目だ。闘技場を見学したあと、用意されたチェンジャーでロウルフって人がやってたのと同じ訓練をしたのだが、ホログラムとはいえ、迫り来るノゲムに立ち向かうのは、いくら実戦経験があってもとても言葉では言い表せないほどの恐怖だった。それに加え、俺たちが変身したゲットリッダースーツは練習用であり、一回の攻撃力がとても低いもの。あのとき変身したものよりも圧倒的に戦いずらく、今や全身痣だらけ&筋肉痛だ。


 しかし、ただきついだけではない。座学ではたくさんのことを学べた。

 ゲットリッダーは、倒したノゲムの強さ、数、戦いの時間などで毎回の戦闘にポイントがつき、そのポイントで様々なキーを入手することができること。その累計ポイントごとに階級が下から、ブルー、ゴールド、プラチナ、ブラックと分かれていること。変身して戦うには時間制限があること。ノゲムによっては形態が第1、第2···と進化するものがいて、上位の形態のノゲムキーを使用すれば、時間制限が短くなることなど、正直こんなにも、覚えなくてはいけないことがあるとは思わなかった。

 他にもゲットリッダーの歴史や正陰コーポレーションについて、技の効果についてなどもひと通り学んだ。かなり勉強になったし、この知識はいずれも、この先戦うために必要なものだ。

 しかし教官曰く、今日からは全て実技訓練だと言う。あの過酷な特訓がまだ半分以上あると思うと、気が億劫になる。


 痣や筋肉痛を気にしながらゆっくりとジャージに着替えていると、いきなり、大きな音とともに部屋のドアが空いた。


「おい潮田大翔(しおたひろと)!! まだ着替えてないのかぁ? 俺はもうとっくの前に着替え終えているぜっ!」


 とても朝に出すボリュームではない声の、この男は同じグループの多田拓(おおたたく)。あの1日目、教官に言葉遣いで怒られたやつだ。


 あれから時間が経ち、なぜかこいつは俺に付きまとってくるようになった。おそらく、既に1度ゲットリッダーになった俺を妬ましく思い、ライバル視してるのだろう。毎朝、こうして自分の着替えの速さを自慢するという特殊なモーニングコールをしてくれる。


「おいうるせぇよー。何回も言うようだけど、朝ぐらい静かにしてくれないか? それいつまでやったら気が済むんだよ……」


 俺はけだるそうに言った。

 それにしても、こいつは疲れてないのか? 体力と忍耐はあるってことなのか? ほんと、バカもここまで来ると逆に羨ましく感じる。


「うるせぇ! 俺はお前のライバル、いや、お前の宿敵だ。こうも俺の方が優秀だと、つまらないからな! お前が本気になるまでこれは続ける!!」


「ライバルと宿敵は同じだろ……」


 俺はこいつに聞こえないぐらい小さい声で呟き、ジャージの袖を通した。


「よし! 今から食堂いくぞ! 朝飯でも俺はお前に勝つ!!」


「はいはい、わかったから、ちょっと待ってろ」


 俺は靴下を履き、靴を履いて部屋の鍵を持った。


 俺たちは階段を下りて食堂へと向かった。

 あいつが「競争だっ!」と言いながら階段を掛け下りていったが、俺は一段一段ゆっくりと下り、傷ついた体を労り続けた。

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