第5話 新たな始まりの話
魔王様!
呼ばれて目を開けた俺は目の前にはルカとミスティ、グーリーがいた。
話を聞くと、クリスタルに触れたあと、俺は倒れて動かなかったらしく、大慌てで寝室に寝かせて、様子を見守っていたらしい。
「心配かけたな」
三体にお礼を言った後、そのまま、始まりの魔王との会話やファーストと名付け、俺の中にその魔王を取り込み、いつでも会話する事ができる事を話した。
三体とも特に反応がなく。
「あれ、なんか感想みたいなことないの?」
「いえ、その話についていけなくですね」
人間体に1番近く、表情で様子がよくわかるルカが唖然とした雰囲気で声を絞り出した。
みんなにしてみれば上司が倒れて起き上がったらよくわからない事を言い出してって、そりゃついていけないよな。
「まぁとにかく、俺はパワーアップしたって感じかな」
と強引にまとめた。
「パワーアップついでにみんなとも主従の魔力契約を結びたいんだ。今のままでも部下なんだろうけど、魔力契約をすればみんなにもメリットが多いと思うから。どうかな?」
「我らは、従うのみ」
ミスティは一言だけ言い、その場に跪いた。
他の2体もお互いに顔を見合わせた後、同じように跪いた。
「なら話が早い。みんなと魔力契約を結ぼう」
俺は3体に意識を集中し、眼を瞑り、ファーストの力を借りて魔力契約の術を始めた。
自分で意識して魔力を使うのは初めてかもしれないなと思いつつファーストに聞いた。
『この感覚で合ってるか?』
『本来魔力を使う行為は人間が歩いたり走ったりするのと同じで魔物が生まれもってできるもの魔族であるお主が意識をしていれば出来るはずだ』
『多分、こんな感じで手を伸ばして、頭で繋がってるイメージすれば出来そうな気がするんだけどな〜…』
目を開けてみると3体は漆黒の光に包まれていた。
『ファースト、これどう言う状態?』
『今、此奴らはお主の魔力をもらい自分の身体を変化させようとしてる。しばらくすれば新たな姿で現れるだろう』
ファーストの声を聞き光が消えるのを待っていると…
「なんで卵?」
光が消えるとそこには、黒い卵が3つ。
『黒い卵か、此奴らはお主の魔力によって進化して再び産まれようとしているのだ』
しばらくすると卵にひびが入り、3体が生まれ出てきそうだ。
最初に出てきたのはミスティだった。黒さの増した鎧を身にまとい、さらに身体の大きさが2回りほど大きくなっていた。
次に出てきたのはグーリー、身体は小さくなったものの二足歩行に変わり、人間体に近付いていた。
最後はルカだったが、
「本当にルカなのか?」
卵から出てきたのは老婆だったルカが若く妖艶な美女になって出てきたのだ。




