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侍女は怒らせてはいけません!

新しい登場人物の登場です。だいぶん愛されてきます。天然な主人公に一緒に振り回されてください。

「うーん…。ここは…スタートの部屋?……はっ!」

私起床!!!めっちゃ泣いて、めっちゃわがままをハルに言った気がする…。恥ずかしい…謝ろう…。困らせてたみたいだし…すごい恥ずかしいので謝って記憶を消去してもらいたい、、。

「メリア様〜〜〜っ!!」

どすんっ。えっ、誰でしょうか、このメイドさん。めっちゃくちゃ泣いてます。

「私がお水をくみにいっている間にどこかに行ってしまって心配したんです!そうかと思えば記憶を無くされたってオルトナイツ様から聞いて私がどんなに気分で…っ。うう…。」

あ、このメイドさん私のお世話してくれてたんだ…。名前分からないけどいい人。

「メリア様、私は侍女のエリーです。平民ですので姓はありません。メリア様は覚えておられないと思いますが、貧困街で死にかけていた私を拾って下さってからずっとメリア様の侍女をしております。」

エリーさん…。よしっ1人仲間を覚えた!てかメリアさんめっちゃいい人じゃん。死にかけていた人を雇用するとか…。お金ってあるところにあるのね。

「エリー。何も覚えていなくてごめんなさい。けど、私を心配してくれてありがとう。」

「メリア様〜〜〜。本当に心配したんです。そんなお礼なんて…私は………って…しゃ、喋られてます?」

「ええ。以前の私はわからないけど、今は喋れるよ。エリー。」

エリーさん、スペースキャットしてるやないですか。そうだよね。声聞いてなかったもんね。これからはたくさん名前呼んであげるから。

「メリア様っ…。なんて綺麗なお声なんですか…。とても麗しくて美しいです…。」

「そういうの慣れてないの…。あんまり…ほ、褒めないで…。」

褒めないでくれ。前はただの平凡な顔だったんです。そういうの慣れてないんです…。あー、顔熱い…。

「えっ…。なんですか、この可愛い人。メリア様そんな顔絶対殿方に見せちゃダメですよ?パクッとされちゃいます!」

どんな顔だい!教えてくれ!エリーすっごい真顔でそんなこと言わないで。

「でも、1番に気づいたのはオルトナイツ様…。声聴いたのも1番ってこと??で、眠りについたメリア様をつれてきて…気まずそうで…。はっ、まさか…。」

「え、エリー?」

「メリア様、オルトナイツ様に何されたんですか!?体とか触られましたか!嫌なことされたんですか!メリア様はいつもオルトナイツ様に優しいから…っ!」

わがまま言って抱きしめてもらったりとか慰めてもらったりとかしたのはされたわけじゃないよね…?嫌じゃなかったし…。けど恥ずかしかった…。うぅ…思い出したらまた死にそう…。

「えっまさか、冗談ですよね!?そんな可愛い顔して…。」

エリーの目がつり上がっています。怖いです。てか、すごい誤解してません!?

「ち、違うのー!!!話を聞いてエリー!!」

誤解をとくために1時間もかかるなんてこの時は思ってませんでした。言葉足らず、話し足らずはダメだね。


エリーの誤解をとくまでに1時間近く必死に弁解した私はすっかりエリーが好きになっちゃいました。だって、エリー私のこと大好きで心配してくれてたの。

「わ、私だって…メリア様にぎゅーってしてあげたかったですう…。オルトナイツ様だけずるいですぅ…。」

今は泣いた私を慰めるために抱きしめてくれたハルへの羨ましさで泣いてます。あーあーそんなにこすったら可愛い黄色のお目目のまわりが真っ赤になっちゃいますね。

「エリー。そんなにしたら可愛い顔が台無しだよ?それに…ぎゅーならいくらでもしていい…よ?エリーには感謝してもしきれないくらいなんだから。」

「メリア様〜〜っ!大好きですぅ!オルトナイツ様は羨ましいですけどなにか無い限りぎゅーなんて出来ませんからね!私は女同士なのでセーフです!ぎゅーっです!」

ふたりでむぎゅむぎゅしあいます。あー、なんて可愛いのでしょう。女の子って可愛いですよね。私何か忘れてませんか…?起きた時何かしないとと思ったんだけどな…。………ハルだ!あら?どこいったんだろう…。

「ハルはどこに行ったの??お礼と謝罪をしないといけないんだけど…。」

「え?さっきからあそこにいますよ?」

エリーが指さした方をよーくみると……。ハルさん!?なんでそんなところで小さくなってるの??心無しかイケメンオーラも無くなってるけど?

「ずっとあの調子なんですよー。何をしたのかは聞きましたけど…。何を思ったのかはわかんないので。」

エリーちょっとハルに冷たいね。なんか二人共長いこと私に使えてくれてるみたいだし、二人自身も気がしれた仲なのかな?

「ハルー、こっちおいでー。」

ハルがちょっとだけモゾって動いた。いやいや、どこの落ち込んだワンコなの。可愛いけどさ。さすが残念イケメンだわ。

「オルトナイツ様!メリア様が呼んでるのにこないなんて、本当に護衛騎士ですか!」

エリーの声でのそのそ動いてきました。ずっと私の目をみてたのに。今はソワソワして目が泳いでます。心無しか顔が赤い?

「ハル、急に泣いちゃってごめんなさい。それになんか困ったお願いしちゃったみたいだし…。けど、ここまで運んでくれてありがとう。」

「い、いえ!お母様を思って泣かれる姿には胸を打たれてしまいました。慰めるにもそういうことに慣れておらず…。困った訳では無いので…。」

よかった。不快な思いをしたわけではなさそう。けどまだよそよそしいというか…挙動不審すぎ。

「オルトナイツ様はメリア様が可愛すぎて見れないんですよー。オルトナイツ様もメリア様が大好きですからねー。」

「可愛くないよ…。2人とも照れるからそういうこと言わないで…。でも私もハルのこと大好きだよ?」

照れるわー。この2人さらっと褒めてくるから焦るよね。耐性つくようにしないと…。メリアがこの2人のこと大事にしてたのもわかるよ。

『パチンっ』

大きな音に驚くと真っ赤な顔したハルが自分のほっぺたたたいてました。いや、何してんの!?イケメンな顔に綺麗なもみじが…。

「大丈夫!?」

ぺたぺたとハルの赤くなったところを触る。こんなに赤いと冷やさないといけないかな…。

「っっっっ!!!」

ぷしゅーと音が出そうなほど真っ赤になって口をパクパクするハルが面白くてくすくす笑ってしまう。

「メ、メリア様…もうダメです…。うう…可愛いです…。こういうこと他の人にしたらダメですよ?パクってされちゃいますよ…。」

「メリア様、そういうことオルトナイツ様にしちゃだめですよ。逆効果です。このままだとショートしちゃうので少し離れてあげてくださいっ!」

べりっと効果音がつきそうなくらい勢いよくエリーに剥がされちゃいました。可愛かったのでもう少し可愛がりたかったのですが、、。

「メリア様は天然ですか!オルトナイツ様もう情報量についていけてないじゃないですかぁ。」

「ご、ごめん…?」

「うぐ、、可愛いから許します…。」

エリーまでハルと同じ感じになっちゃったのですが。可愛いですねぇ。うむうむ。可愛いは正義。

「とりあえずハルのほっぺた冷やさないとせっかく綺麗な顔なのに傷でも入ったら大変だよね。エリー、どこからでもいいからハルのために冷やすもの持ってきてくれる?私場所わかんないし…。」

ここ自分の家なのに何も知らないの本当にめんどくさい。早く部屋の場所も覚えないと…。

「それは私の仕事なんですからメリア様は絶対自分で取りに行ったらダメですよ?私仕事なくなっちゃいますっ!取ってきますからメリア様もオルトナイツ様も大人しくしててください!」

エリーってなんやかんやお姉ちゃん肌だよね…。こんなに愛されててなんでおしゃべりしなかったんだろう…。メリア自身がどう思ってたのか教えて欲しい…。いつか、わかる時が来たらいいな。そうしたらメリアがなぜ声を出さなかったかわかる気もするし、エリーやハルみたいにメリアとも仲良くなりたい。…まあ、体は私のものなんですが。

「メ、メリア様…?私のことす、好きと仰ってくださったのは嘘じゃないですか…?」

「へ?」

そう言われると勢いに任せて思いっきり大好きって言ったような気がする…。まあ、嘘は言ってないよ?この屋敷の人たちでメリアが嫌いな人も私が嫌いな人もいなさそうだし…。エリーやハルのことは私も大好きだし。

「うん。ハルのこと好きだよ?嫌いなわけないじゃん。私のこと大事にしてくれてる人たちなのに。」

「……分かってました…。メリア様はみんな大好きの大好きですもんね…。みんなじゃない大好きが欲しいとか言ったらあの方達に殺されますかね…。」

「??ハルは私のこと嫌いだった…?記憶が無いから分からないけど…嫌ってたならごめんなさい…。」

私はハルやエリーのことを嫌ってないしもちろんメリアも嫌ってなかったんだと思う。けどハルは嫌いでいやいや護衛騎士をしてたのかもしれない…。そうだったなら申し訳ないから護衛騎士を他の人に変えた方がいいのかな?……もやってするのはなんでだろう?

「いえ!私もだ、大好き…です…。うう…。メリア様酷いです…。私はあなたの騎士なのにこんな無様な格好しか見せれてない…。メリア様が無防備なのが悪いんです…心臓潰れます…。」

そんなに照れられたらこっちこそ照れるんだけど…。2人で照れあっていたらエリーがじとっとした目をしながら帰ってきた。

「2人とも大人しくしといてくださいって言ったのになんで2人でいい雰囲気かもしだしてるんですか!オルトナイツ様、メリア様をそれ以上口説いたら旦那様とノワール様に報告しますよ。」

「そ、それだけは!!そんなことしたら本当に護衛騎士をクビになりかねないんだ!!抱きしめたことさえ重罪かもしれないのに…。こ、こ、こんなに愛くるしい顔まで見てしまって…ましてや頬を触られて…。もう、もうしないから!そんな顔してこっちを見ないでくれ!」

私のパッパはだいぶん怖いらしい…。ハルがあんなに真っ青に。本当に残念イケメン…。

「はいはい、どうせすぐバレちゃうと思いますけど私は黙ってあげます。とりあえずこの氷で顔冷やしてください。可愛いお嬢様が心配そうにこっち見てソワソワしてるんで。」

ソワソワしてないっ。エリーはやっぱり専属になってるってだけあってすごい仕事が早い。いつか、手すりに座って上がってきたり、味の変わる薬渡されたりするかな??

「はいっ。とりあえずこれで赤いのは治まると思います。だから、メリア様そんな可愛い顔でオルトナイツ様を見ちゃダメです。オルトナイツ様がメロメロになっちゃいますからね。」

さっさとでましょうねー、と言いながらハルを部屋から出したエリーの腕力凄まじい。

「さ、メリア様、お召し物きがえて今日はおやすみしてください。明日またお医者様が体調を見に来るそうです。今日はお疲れだと思いますので明日の朝から優しい食事を頼んでます。」

エリーが目にも止まらぬ速さで私を着替えさせて気づいたらベッドに寝かされていた。うぬ…眠たいからぼーっとしてた訳では無い…断じて。

「おやすみなさいませ。メリア様。」

「おやすみ。ありがとう。」

今日はとりあえずメリアの簡単な周りの従者とは会うことが出来たし、まあ、いい成果だね。あれ?ノワールって誰だったんだろう…。ま、いつか会う人だよね…。

読んでくださり、ありがとうございます。ゆっくり投稿ですが、読んでくださるとうれしいです。

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