ついに化学繊維!と、英雄行動(数年ぶり2回目、2カ国目)
やあーってーきーまーしったールーベルンの首都「ルーベルン」首都と国名が同じなんだね。
南から旅人が来たというのにびっくり警戒されたけど、まあなんとか入場できました。ココらへんになるといい感じの針葉樹が生えてくるね。ホシイ。
まず一番良いであろう宿をとって、それからねるねるねるる商会へ。狙うはミススル白金。ありゃ完全に周期表の外側で融合とかなさそうだし。完全に魔法金属。ほしいよね?ね?ねえ?
「あのー正十一位「疾風の製作者」パールライトなんですけれども、どなたかお話できる人はおりませんか?」
小間使いくんは私を一瞥した後
「我が商店は紹介状持参もしくはこの国の准伯爵および従十位様からのお取引となっております。」
「まじ…ですか。そんなに凄いものを取り扱っているんですか?」
小間使いくんはニッコリ笑うだけでした。悔しいが帰ろう。
「ああーんトウコーミススル白金があーうええーん」
「何泣いてるのよ。従十位になればいいじゃない。」
「正十一位になるまでですら9年くらいかかったんだよ?なにか大事が起きないと難しいよー」
「じゃあ宿のランクを下げてここで凄いことが起きるまで待ちましょう。それか他の国で発見する。この世界は資源が豊富って母さんいつも言ってるじゃない。」
「ぐすん、そうだね、ねるね略からの仕入れは諦めようか。魔法も見られないし流れの魔法屋さんにでも会いに行ってくるかな。後トウコのライフルの試作。ホープはバトルライフルっていうのを進呈しよう。威力があるけど大きくて重くて反動があるやつ。ま、魔法弾発射だから反動はほぼないけどね☆。」
というわけで魔法屋に。ここでめぼしいものはなかったのですが、帰り際に寄った生地屋さんで明らかにナイロン6,6なものを発見!ちょろっと買って研究に回しました!これで化学繊維のブレイクスルーができるかも!!!
というかここって魔法精錬かなんかで化学繊維作ってるんだね。魔法で科学するのか。私みたいだな。
ナイロン6,6の構造式を観察すると、まあやはり魔素が絡んでおりました。くそーこれで研究進めるけど科学的なナイロンもほしい。化学繊維は地球でめちゃくちゃ研究されてすごい性能なんだ。
とりあえず石油使って精錬して、それをナイロン6,6に。まあこれで精錬法はわかったから超高分子ポリエステルでも作れるまで研究しよう。
一般企業が何年も何十年もかけてつくった繊維を、一回のにんげ、バイオーグそして魔法精錬で再現するのに時間がかからないわけがなくて。(といっても研究熟練度や頭脳熟練度は上がっているのだけれども)
冒険者やりながらひたすら研究すること1年。もうこちらに来て何年目に突入したか忘れたくらいころに使える繊維が出来上がりました。これでリュックサックとか、全員のバック作ろう。
高強度強耐摩耗難燃性合金工具鋼に匹敵する引張強度を持つ繊維。名前はまだいいか。なんだかんだでナイロン系になった。
なにかと凄い分扱いが非常に難しいけど私は魔法で織れるから大丈夫。エンチャントも上級だし小さめのバックでいいかな。
私のリュックは56*35*25で400L入るリュック。地球の45Lリュックを参考にしたわ。両サイドにペットボトル入れのような異次元空間ポーチを搭載。キャンティーンや手榴弾などちょっと欲しいものをいい感じで手に取れるようにしたよ。
そう、上級エンチャントで異次元空間が扱えるようになったんだ。きっと異次元空間操作そのものもインプラントにはあるんだろうけどね。
私の異次元空間は質量は1/3になるように振る舞って、時間は1/10の遅さで進むようにしてあるよ。大型コアで作ったからすごく良い性能。
トウコは80Lで地球の10Lくらい。手榴弾やマガジン入れなどは容量を拡張して異次元空間で。トウコの異次元空間は容量などより「すぐ使える」を優先した。そうじゃないと邪魔なだけだもんね。
ホープもトウコと似てる。140Lで地球の15Lくらい。結局私の倉庫で事足りるからね。そんなにいらないんだよね。ちょっと物語的には面白くないけどね。いや、パッキングとか書いてもアメリカ人作家とかじゃないと面白くないか。
この街はなんでも魔法でできているから私と相性が良くて、カーボンナノチューブの基礎やナフサからの各種物質の精製基礎なんかを「見て盗む」ことができた。これから数年かけて研究していこう。基礎が分かれば少しずつだけど研究が進む、基礎は本当大事。
「ふあぁ、これでこの街もおしまいかな?」
「私の武器の試作」
「強くなりすぎるから次の国で。」
「それならば仕方ないか。リュックとベルトポーチありがと。」
「私もありがとうございます、両手剣を腰でしまえるのは大変楽です。」
「うむ、ふたりともくるしゅうない。」
ボカッ
「うう、痛いよトウコ。」
というわけで別段国王などと謁見することもなくこの国を後にしようとしました。後にしようとしたんです。止められました。
「えーと、なぜ私達を止めるんですか?」
「冒険者ランク20位以内は傭兵となってもらうからだ。」
「私階位持ちなんですけれども。」
「今回は関係ない。正十位でもあれば別だが。」
「むう…しょうがないか。しぬこたあないっしょ。」
「北の国との非友好的な関係は噂になってましたからね。こういうのは冒険者の辛いところですね、母さん。」
「冒険者も楽じゃないですね。抜けて仕舞えばいかがなんですか?」
「身分証明に使えるっちゃ使えるからねえ。階位よりも有効なときもある。この大陸にいる限りは抜けたくないかな。」
傭兵業が始まったのですが、超繊維による防具作成は完了していなかったので即席でケープを作りました。物理抵抗とかを粉でエンチャントしてあるから十分だと思う、多分。
北の国は聖騎士の国パララ。騎士+魔法という厄介な国だそうで。狭い土地の小国なんだそうですが。魔法だけのこの国じゃきつそうだなあ。
はっきり言って今回も当事者じゃないのでやる気はないです。命令には従いますが。フラッシュバンでも撃ちまくっておこうっと。
戦争当日。別に夜戦をするわけではなくて相手の都市を包囲するだけのようです。らくちんやーん。
とりあえずついていって、包囲。そして戦略魔法を町の中にっておいおいおいおいおいおいおいおいいおい!?
「魔法隊長!戦略魔法を町の中にって何考えてるんですか!?銃後に撃つ気ですか!?!?」
「こうなるくらい我が国を侮辱したからな。これは我軍で行うから傭兵は自由参加だ。参加すれば高い報酬が出るぞ。ミススル白金なんかも下賜されるということだ。」
いや、ちょっとこれはだめだ。地球に住んでいた私には看破できない。
そそくさと軍から離れると(結構な魔法使い傭兵が参加している…)ステルス化。ダッシュで町に近づき身体強化おきつねジャンプ。壁を乗り越えて戦略魔法の真ん中に。砦を小規模で配置して魔素破壊をアクティブに。一瞬で戦略魔法は消え去りました。
今回はこっちで戦略魔法の無効化をして回るしかない…!
それから何度か戦略魔法が出現しましたが、ステルスを解除して全て私で無効化。魔素破壊持っていてよかった。トウコに連絡してローマを巨大化させて2人を乗せて壁を乗り越えさせました。最初は我々に驚いたけど、とにかく援軍だから!私は正十一位だから!ということで納得?してもらえました。押し切ったとも言える。
「とにかく戦略魔法が出たら私を読んでください、即座に消しにいきます、何人も目撃していると思うんですが私は魔法を消せます。」
「わ、わかった。それは信じよう。伝令!」
「母さん、私達は?」
「同じく偵察。いや、2人はローマでここの大将つれて早期の援軍要請をしにいって。6本足の大型の馬なんて聖騎士を信じ込ませるにはピッタリよ。そこに乗る男女なら尚更ね。」
「わ、わかりました。」
それから何度も消したのですが…
「うそ、もう完成したの!?」
相手は長文の戦略魔法をやめて短文の戦略魔法に切り替えたようです。フレイムストライク系だ。町が火達磨になっちゃう
「うおおおおおおおこの程度おおおおおおお!!!」
フレイムストライクが落ちる前にシールドと魔力の紐を凹型に展開。この程度なら私の魔力で押し返して飲み込んでやる!
どどーん!ぱこっ!
フレイムストライクが私のシールドに収まった瞬間、魔力の紐でフレイムストライクをまるごと封じ込めました。すんげえ魔素が食われるんだけどこれでなんとか持ってる!持ちきれ!
よし、持った!フレイムストライクが消えたけど町に被害なし!
「……おし、「一つ目」は乗り切ったようね。後何個出てくるか。」
それからは簡易戦略魔法とでもいいましょうか、それと私の魔力そして魔素との戦いでした。基本的に勝ってますが魔素がなくなっていってる。夜になればここの寒さじゃどうにもできなくなるはず、頑張れ私。
「………もうあっちも魔素がなくなってるわよね。今日は持ったかな…?」
「ここの副隊長だ。今日はありがとう。町が破壊されるのが回避できた。あなたは一体何者だ?」
「うーん、従十位「守護者」よ。それだけ。私は生まれが特殊でね、兵士や砦が破壊されるのは構わないけど町やそこに住んでいる人が破壊されるのはだめなのよ。それで、つい、ね。」
ん、あがった?まあいいか。よくわからんが上がってるのがキツネちゃん階位だからね。あがったのわからないのよ。
perk「守りし者の手」を取得しました
お、perkまでもろたぞ、久しぶりだ。防御上がりそうだなこれ。
「従一〇位様…!援軍要請までありがとうございます。おこがましいのですが援軍が来るまで戦略魔法の打ち消しをお願いできますでしょうか。」
「もちろん、そのつもりでここにきたのよ。さて副隊長、広場一つまるごと借りたいんだけどいいかな?やることがあってね。」
広場を借りて出しましたのはもちろん砦。フルサイズのね。ここはそんなに大きい都市じゃないけどフルサイズで出せる広場はあったわ。城塞都市ってのも洒落てる。さすが騎士の国。そういや城主どこだよ。
「これで中央は魔素破壊で戦略が飛んでこなくなるか。あとはー…夜間に魔素破壊のエンチャントの紙を町にばらまくか。自然に効果が消える感じの。」
夜間にばらまいたおかげで2日目は矢しか飛んできませんでした。撤退しないかなー。夕食にはいつものことながら「滋養が出て元気になるスープ」を振る舞いました。魔力と魔素が増えたから少しランクアップしとるね。
トウコの通信で4日目には援軍が到着しそうだという連絡が。そこにちなみにそこに城主がいるらしい。南の国はなにかの集会を狙った感じかな。
3日目。戦略魔法じゃなくて投石魔法みたいなものを飛ばしてきました。3方向くらいからでかい岩を投げつけてきた。私一人じゃ間に合わんね。一箇所の土を盛り上げて一気に強化。即席の壁にしました。1発はその壁で耐えたけど、2発は被弾。かまわん、次。一回一箇所しか防げない。城塞の壁は補修しきれないからとにかく強化土壁を作成。あの時と似てる。
3発目は集団になって、ためてためて全てぶち抜く勢いの巨大な岩を投げつけてきたので魔素破壊で消し飛ばしてやった。両方共ぽかーんとしてるんじゃないよ、こっちの反撃だよ。
私があんまり攻撃で前に出ると恨まれるので(今回のでも恨まれるだろうけどね)攻撃は見てるだけ。ずるいけど生き抜きたいので。まれにマジックアローで頭ぶち抜いたりしたくらいかな。マジックバリスタだったかもしれない。
3日目夜間。城塞壁の簡易補修を済ませて、滋養のーじゃなくて、狐耳監視。なんか狐の感で夜襲してきそうな気がして。魔素の流れでステルスの人を発見、サーベルで排除。これによって交代で監視するのが組まれました。今回は元気ドリンクを作りました。こういうときのものだからね。
4日目!岩砲弾対策してたら来ました、援軍が!百騎程の騎兵。え、数これだけ?相手は2000はおるぞ。
ありゃ、姿見えただけで逃げ出し始めたぞ。騎兵はずんずん進んでいきます。距離が縮まって距離300くらいからもう騎兵がチャージ開始。
か、加速魔法だ!めちゃくちゃはやい!そしてそこからの体にオーラを纏ったランスチャージ!横に広がるから一気で3~4騎のチャージ範囲を持ってると思う。こりゃあ100騎で300から400の「足の速い重装騎兵」がいるようなもんだわ。魔法兵2000+冒険者傭兵じゃ無理だわ。
相手は総崩れになって潰走。追撃…しないんだ。騎士っぽい、おとぎ話の。実際は追撃してたと思うけどね、地球のは。
ホープが私を見つけローマに乗ってこちらに。私もローマに乗ってみんなと談笑しよっと。像の上に乗る鞍は便利だなあ。
「おつかれ、想像以上に早かったじゃない。」
「ローマが加速魔法をかけ続けてくれましたので。疲れが早く回復する魔法も。」
「へえ!ローマってそういう事ができるのねえ。えらいわーあとでブラッシングしてあげる。」
ぶひひん!-やったあ!-
「とりあえず城主と王がいますのでそちらに向かいましょう。」
「え、王までやってきたの?王だよ?安全なところにいるんじゃないの?」
「騎士だから!ということでして。さあ、参りましょう。」
というわけで城主と王のもとに。というか騎士の列の中を通る形に。ひええ
「こんにちは、町が守られてよかったです。私は従十位の「守護者」パールライトです。この2人は従者ですわ。」
「どうも、僕がこの小さな国の王、聖騎士ドーントレス・パラアです、この度は民を守ってくれてありがとう。なにか与えないといけないね。」
「いや、王がですます調って。まあ、兵士が死ぬのは構わないのですが、民が死ぬのはちょっと、という信念がありまして。それで今回のようなことをしました。お礼は…こちらから希望するものは特に。」
「聖騎士は騎士であって王であり、民ですからね。一番頭を垂れないといけないんです。お礼は何でもよろしいです、後日お聞きしますね。あ、こちらが今回の騒乱の城主、騎士パーミラ・サルサですよ。」
じょ、女性騎士きちゃったーーーーーーーーー!!!!!!!!!触手に気をつけないと!
「こんにちは、私がご紹介に預かりましたパーミラ・サルサです。この度は本当にありがとうございます。崩れた壁はいくらでも直せますが、民の家はすぐには直せませんし、住んだ家の記憶以外は持ち運べないことがほとんどです。人も死んでしまったら直すも何もありません。」
お、おとぎ話に出てくる超優良国王とその配下だこれ。おとぎ話の国だったのかここは。
この後ちょっと歓談して騎士の強さの秘訣を聞いたり私の魔法を出したりなどしました。一番盛り上がってたのはローマに乗って疾走することだったかな。
騎士は約200名ほどいて、普通の領主だったり城塞都市の領主だったりするんだって。それで毎年魔法と騎乗攻撃の厳しい訓練があるそうな。団体行動なんかも鍛えられて、それで速い行軍完璧な突撃ができるということ。どちらかというと強さが求められるので荘園経営には良い官僚が必要らしい。学校あるって。
南の国ルーペルンと関係が悪化したのは、この都市を譲り渡してほしいという交渉が決裂したからだそうで。ここが蓋になってルーペルンが北上できないんだとさ。小さい国が国土を切り売りするのはちょっと無理があると思う。
この国はバーンゲアと接している国で、バーンゲアとは関係良好。位置はバーンゲアから見て南西の国。結構グルっと回ってきたかな?こうしてみるとバーンゲアでっかい国だったんだなあ。西のほうが凄いって言うけどね。
せっかくの高待遇が手に入ったので、いろいろと回ることにしました。おとぎ話のアイテムはあるかなー?
ありますね、いかづちが刀身に付与されている剣、衝撃吸収する盾、バリアがかかる鎧
ほかにもすばやくなるネックレス、力が増えるリストバンド、等など。すばやくなったり力が増えたりするのは欲しかったのですが,身体強化魔法が効かなくなっちゃうので残念ながら買いませんでした。強化魔法がかかっているんだろうね。重ねがけ無効。
道具は1日3回水が補給されるキャンティーンとか、強化マッチ(っぽい魔法の品)とか。キャンティーンいいけど容量拡大エンチャントのキャンティーンでいいかなー。重量は時空操作でなんとかなってるし。トウコは魔導人形だし。ああ、ホープのために買ってやるか。
「流石におとぎ話の国だけあるなあ…」
「パール様の出身地には素敵なおとぎ話がたくさんあるんですね。」
「あんまり読めなかったけどね。(ゴミから漁って読んだとは言えない…)」
それで、城塞都市で晩餐会。階位は低いほうだけどもちろん国王の前の席でした。お米があったよん。
「これは…?」
「これはお米と言いまして、我が国の主要な穀物です。1平方メートルあたりの収穫量が小麦より大きく、お腹も膨れるので国土の狭い我が国では重要なんですよ。」
「ああこれが。水耕ですか陸耕ですか?」
「お詳しいのですか?水と陸両方です。バーンゲアに近い地方は真田山から小川が流れてまして水が豊富なのです。他の地方は陸ですね。」
「おお、それでは品種改良が大変でしょうに。」
「それでも両方でやらないと成長ができません。」
「なるほど、それでは上流から水をもっと引いて大規模な灌漑を…船の輸送力は…治水が大変難しくなりますが魔法で…一本化のメリットは…殻のとりすぎは健康には良くなくて…」
またまた話し込んでしまいました。今回はギラついた目線はなかったけどね。どっちかというとみんな巻き込んでの講義&討論会になった。私のperkで少しでも導ければいいのだけども。ん、ちょっと傲慢だねこの考え。
翌日はローマに乗って王都の方に。騎士50名はここに残って備えるそうです。50名で備えられるってすごい話だよね。強さが桁違いだったけどさ。
王都でいい商会とコネが作れたり新しい鉱物が手に入るといいなあ。




