さ19・各種作業が出来る工房もらって喜ぶ狐娘
今回説明するときの文章の読みやすさを考慮して、タングステンもどきやアルミもどきの文末に付けた「もどき」を頭に「魔法」とつけて仮表記します。正式になるかどうかはわかりません。読みにくいですがよろしくお願い合います。
さて、この一年で魔法金属と周期表についてわかったことをお伝えします。
まず周期表の物質と似ている金属に通常の物質が合金する時に使う金属を混ぜ込んだときはその合金は似たような性質を発揮します。逆もしかり。魔金属はほぼ鉄みたいな反応を示しますし、タングステンもどきは合金鋼に混ぜるとタングステンみたいな性質を示します。ミススルは溶解温度は違えどアルミっぽいしミススル銀は色は違えどチタンっぽいです。
そ
れ
で
周期表の物質とそれに似た魔法金属。似てる金属同士で混ぜ合わせると、比率によって性能がアップします。鉄と魔金属なら魔鉄になり、ミススルとアルミなら魔アルミになります。魔ルミにするか、まるみ。
そ
こ
に
その魔鉄に金属を添加して魔鉄バージョンの合金鋼にするのですが、添加する金属も混ぜ合わせてあると、普通に添加したときより添加する際の効果が上昇します。基本的に融合させてから他の金属を混ぜないと駄目ですね。
タングステン使う合金鋼は、現時点で全てが通常合金の物より性能が上です。なんていうことだ。まだ研究中だし、周期表に載っている物質とそれのもどき、両方が見つかっているのがごくわずかなので何処まで上昇するか混ぜることでどういう変化を起こすかはわかりきってません。
基本的に金属を混ぜて合金にすると配合具合によって様々な特性が変化するから合金加工というのは行われますが、伸ばしたい変化させたい性質を、普通と魔法で合金にしてから混ぜ込むともっともっと伸びるんです。そして
硬いけど折れる、折れないけど曲がる、加工しやすいけど腐食に弱いし摩耗が早い。熱伝導が…
かならず性質には副作用みたいな物が生まれます。しかし普通と魔法の合金を配合する場合この副作用をあまり上昇させずに性質変化をさせることが出来ます。
硬くて折れない、折れない曲がらない、加工しやすく腐食にも強いし摩耗しにくい、熱伝導が…
かなりハチャメチャなことが出来ます。本当にハチャメチャです。物理法則が息しなくなってる気がします。物理法則は宇宙の成り立ちの基礎って位スケールがデカい法則ですよ?
もちろん簡単にはいかなくて、魔法との合金の比率はそれぞれ違いますし、混ぜ込むときの最適な合金比率はこれまた違います。工具鋼系統は6種類くらい混ぜてますから6度も魔法との合金比率を出して、それをちょうど良い比率で混ぜ込まないといけません。規格では8種類のもあります。
ただ、私が見つけているのは鉄魔法とそれの銀色、魔法タングステン、あの前回手に入れた溶けなかった魔法鉱石の魔法バナジウム、魔法アルミ、魔法チタン、これしかないんです。完全な工具鋼は作れないですね。
こんな感じかな。
魔法金属は周期表金属とは全く原子の中の構成が違うんですよ。でも極小の魔素が廻っているのでそれが何らかの作用を及ぼすことでもどきになっているんだと思います。何処の場所で陽子がどれくらい周回しているとどういう性質を示すとか周期表にありますけど、それと似たような動きを魔素と原子の中の全ての物体が絡み合って作用している気がします。はっきり言って私だけじゃ無理です。
次、遺跡の謎鋼材ですが、似た性質と相性がよいです。黄土色はチタンと相性が良いですし、3種合金にすると比類無き力を発揮します。現状だとこれが一番軽さと強度の比率がよいですね。赤い色はマグネシウム。発火が強く長く持続します。赤色に引っ張られて固くなっちゃいますけど。もう少し柔らかくなればとても良いファイヤスターターになりますね。私なら削れますが、それじゃねえ。火花は魔法で飛ばせますし。それ以外の使い方?マグネシウムもどきとして使う感じかな。あ、アルミ合金に使うマグネシウムもどきになるかな?これ自体が合金だから難しいかな。
こんな感じでした。やはり組み合わせが増えると凄い難しいです。これからは年単位の研究になりますね。今欲しいのはサーベルにしようと思っているスーパー高速度鋼の魔法金属入りですね。タングステンはあるから、魔法モリブデンさえ手に入ればなあ。欲を言えばクロムとコバルト。この二つは特に欲しい。アルミなら、マグネシウム、銅、マンガン、クロム、亜鉛かな。ここら辺を組み合わせると強度も対腐食性も一番高い。高速度鋼と被るのはクロムか。銀色だからどこかで銀と間違えた魔法クロム出てないものか。魔法銀も何処だろ。色が違ってたりするから大変だよ。
ああ、銀魔金属はクロムやモリブデンかもしれない。配合すると鋼の強度が上がるわけだし。や、鉄と合わせると効果的で単体で似てる性質を持つやつのどれかだね。鋼の大体の強度が上がってるから…そういう金属は…クロムかモリブデンだ。チェクチェック、データ比較!似てるのは!?
どっちも似てると!?あーじゃあ王水に溶けるか溶けないかで一時的な解釈をしよう。溶ければモリブデン、溶けなければクロム。
溶けた。仮定モリブデンだ。えーと、じゃあ高速度鋼の強度を測定して…ってどっちも使うやん。に、似すぎてる。硫化モリブデンがエンジンオイルの添加座に使われていた、というだけか。古い資料だなあこれ。今じゃ使ってないって大辞典には出てるな。うーん。おお、クロムはマンガンと混ぜると磁力モーメントを持たなくなるのか。これだな。磁石にくっつけばモリブデン確定だ。空中に浮かせて…って私粒子のスピンを特定状態に確定させることなく見られるじゃんさ。超低温まで持って行ってスピンが揃っていればクロム揃ってなければモリブデンだね。どうだろ
はい、魔法モリブデンです。こやつ通常状態では魔金属と変わらないような動きしかしておらんかったぞ。極端な状態か合金するときだけ化けるんだな。これで重要なタングステンもどきとモリブデンもどきを手に入れたぞ。半年くらい頑張れば…なんとか…
これより先、西に行かなければよい工房が無いとみていたので半年頑張りました。結構こもって解析ずっとかけてた。アダマンティンからミススルまでもうちょっと買い込みたかったしちょうど良いかな。そろそろ金庫が魔素を吸い過ぎるかなーと言う感じなので置く所欲しいですねえ。
しかしタングステンとモリブデンがくっついていたなんて、この世界は不思議である。それでタングステンの強度が減ってアダマンティンレベルまで落ちて、分離するとモリブデンとは思えなかったモリブデンもどきと、急激に滅茶苦茶固くなってタングステンもどきとなんとなくわかるような物質が生まれるなんて。不思議である
それでまあまだ私がいると知っている市民?が探しているっちゃ探しているので、テントの場所を突き止められても困るので、転々としながら3ヶ月でモリブデン合金が完成し後はこの状態での比率を計算するだけです。頑張る。
途中で王から連絡が入って、お伺いしてみると
「やっと勲章の副賞が出来たぞ。各種クラフトが出来る工房だ、倉庫も大型にしてある。土地の交渉と施設の建設に手間取ったので中は最小限度だけしかないが是非使ってくれ。」
「うおおおおおお本当ですか王よ!ここは中央の国家ですから私も経由しやすいです。ガンガン使います。ありがとうございます。」
というわけで工房を手に入れてしまいましたあ!!場所は南西に2日ほど。手間取ったのは上記のこと+静かにクラフトをしたいであろうから工房全体に気配を消す魔法がかかっているためでした。これは大変だ。
というわけでとりあえず倉庫に金属を吐き出し、全然倉庫が足りないので拡張工事をしながら高速度鋼の研究に明け暮れました。
商会に寄らなくなったからフェネックさん少し残念がっているみたい。魔鉄の量産が出来たので魔鉄製品で工房は大忙しなのに。
魔鉄はコストパフォーマンスがよいので非常によい売れ行きを見せているそうです。上手くいけば国の基本装備に取り入れるかもしれないってさ。やるねえ。それで2,000ユロルいただきました。あと一回支払いが来るから楽しみ。最近稼ぐ時間を研究に回しているので。コアはとってるけど。
インプラントは研究が終わってから。Lv4成長性に巨大コアが必要なので、以前手に入れたコアを使う感じですね。今回の素材は巨大生物ということなので東に東に進んでます。1年も金庫使って成長限界来ていれば転移も結構な範囲までひとっ飛びですよ。物語の関係であまり使わないようになると思いますが。
倉庫の拡張が終わったので次は工房の拡張と設備の増更新ですね。現在は鍛冶の炉と金床大きな作業台位しかないのでもっと良くしましょう。金床は有り余っている遺跡の金属で大きくて強いやつに作り変えてしまおう。魔道スプリングハンマーや魔道ライト、私の魔法で動く電動ミシン。超高温電気炉もありですね、いちいち空間固定や熱を与え続けなくてよい。
なめし工程が出来る作業所も欲しいし防具の加工が出来る場所も欲しいですね。布を織る機械も欲しい、帆布や地球の一般的な綿の布、ウールの生地を魔法じゃなくて綺麗に織ってしまいたい。電気系統は変性で遺跡金属を合金して作れば問題ないかな。それかそれから…
我に返りました。ここは私が作ったんじゃなくて貰ったもの。電気はあんまりよろしくないし未来過ぎるのはよくない。魔道機織りは実現されているのでそれを改良して…魔道具は知らないや。魔法で補助する機織機を自作した方がよいか。魔法で動く糸を縒る機械も欲しいね。せっかくの工房なのでエンチャントをする儀式の台と錬金の装置も一応欲しいな。やり方は教えて貰おう。
鋼鉄は作りたかったので魔法で熱を溜め込んで熔解及び精錬する装置を自作しようと決意。タングステン合金が非常に高い温度まで持ちこたえるのでそれを使い、周りは熱伝導が悪いチタン合金で覆うようにすれば、後は形状と、熱と酸素の伝達手段…と炭素や他の金属の投入方法と複合割合調整を考えれば大丈夫だね。
色々考えながら工房の増設は続きました。最初は木製だったので全て鉄筋コンクリートならぬチタン筋超硬度コンクリートにして、魔方陣をちょっと勉学して稚拙だけどシールド障壁をはり、ロック魔法を空間固定と織り交ぜて空間ロックを取り付けて防衛面はある程度の対策をとりました。倉庫は3階建てのものをどんどん増築しました。ある程度は整ったかな。工房も十分な広さになったと思う。魔道具も一杯取り付けたし。炉は鍛冶屋の炉と、タングステンもどきも十分に扱える高温炉、そして魔法の似非超高温電気炉の3種類。金床も結局タングステン合金を使うことに。魔道スプリングハンマーに加えて魔法プレス機に鋳造施設も作っちゃった。
結局1年ここにいました。でも合金入れての高速度鋼の計算は出来ましたよ。後、コートの下はある程度メイジアーマーが見逃してくれるらしくて、チェインメイルを忍ばせることが出来ました。タングステンモリブデンそして魔鉄の3種合金を溶かして作ったよ。これだけでも衝撃以外は通さないと思う。防音として熱可塑のゴムをリングに被膜させました。効果はまあまあ。帽子はなんだかんだでコートと同じ生地の縦に深くてひさしが広いハットで落ち着きました。色は発色は良いけど控えめな紫です。RGBだと緑を1とすると赤が3で青が4。
あれ、これで2年ここにいるよね。なんかこれ策略に乗せられているような。
さ、さっさと作って南にでも行こう。工房整えてビザと遊んでるだけじゃ駄目だ。
サーベルの作製ですが作業は省略して、溶かしきって型に流して、ある程度冷えた所でカンカンして整えてから今回は複数種類入って重さが違うから極めて難しい粒子の均一化を行って、焼き入れ焼き戻しなましならしを適切に行って完成。木を止めるリベットの打ち込みと綺麗な護拳かっこいいし殴れる柄頭も、とても綺麗にできました。鍔も良い感じ。木はこの後革でぐるぐる巻きにされます。
力強く打ち込むための親指をサーベルの背側に乗せる部分もあるし、前からやっている柄が片手の1.6~7個あるのもうまくいけてる。バックラーを親指側に深く握って空いたスペースで両手持ちし、突き刺しをやるには十分な広さです。あまり大きな動作は出来ませんから必中必殺の一撃ですね。まあバックラー持つ所も広いんであまりやったことないですが、柄が長くなる分重心が手前に来るんで割とそれが良い感じです。
バックラーも同じ金属で作っちゃいました。これは完全に鋳造です。砂で型を作って流し込んで粒子均一化してバリ取りして完成。これはもう耐久性はお飾りな部分が強いです。バックラーが必要な事態になると「宇宙から加速して落ちてきてもいくらが潰れない君」の衝撃吸収で耐えちゃいますからね。そうじゃないと身体が衝撃で吹っ飛ばされますしねえ…盾があれば熊の突進を完全に防げる世界ではないんですよ。魔法で汚されてますが物理法則はありますので。
ここの寝場所にしている始祖からわけて貰った8型ロッジテントをロックして、工房と倉庫内部の粒子全てを空間固定してから侵入防御装置を稼働。商会に挨拶して別の国へ旅立ちましょう。
「ええ!もう行かれるんですの!?」
「はい、そろそろ放浪しないと。長い期間ありがとうございました。コートの売れ行きは凄いですね。スリットとプリーツを無くしたスタイルも投入させてますし。」
「ええ、魔鉄もここは無理でしたが伯爵クラスの領主に納入が始まってます。パール様には深い恩がございますね。」
「まあ適当な所で帰っては来ますよ。分け前だけ頂いて後はさっと旅立ちます。従八位になってたらお祝いしてください。」
「そうですね、わかりました。即金で5,000ユロルお支払いいたします。少し待っていただければ8,000ユロルほどお渡しできますが…」
「待って王室にばれちゃ困りますので即金でお願いします。」
「はい…では当座係を呼んできますので。」
危ない危ない、私が出発する所がばれる所だった。今でも私を狙っている貴族は多いんだ、面倒になる前に出ないとね。
当座から5,000ユロルを頂いた私は補充できるものは補充して出て行ったのでした。
「放浪さまー!!!素敵な旅をーーー!!!」
ビザに乗り込んで出発!
の前にインプラントです。長いことやっていなかった。
大量になるけど時間はあるのでゴブリン騒動の所のインプラント施設へ。もちろん誰もいません。施設も直ってますね。
まずは成長性と
ディスペルか。
成長性は無事にLv4、発展型成長性向上インプラントになりました。
同時にベース身体拡張インプラントもあげてLv3に。頭に基本が付きました。
次にディスペル。とるだけなのであーだこーだ言いませんが確かに出来そうな物が広がった感じがします。
ツールはLv4もあったり増えまくってるので省略。なぐるのはやめてください。
左右のLv1武器強化をLv1から2へ。射程と横幅が広がりました。射出速度も上がったね。
そのまま隠し武器搭載をLv3へ。魔力砲が撃てるようです。
眼球もLv3に。双眼鏡とターゲットセンサーだそうです。双眼鏡はわかりますけどターゲットセンサー…なにそれ?使われ無さそうな設定だ。Lv4はセンサーアレイか、一気に義眼っぽくなるね。統合されて処理されるのかな。
総合防壁をLv2、これは純粋にLvで防壁強度が上がるみたいですね。
魔法のコートをLv2にしましょうか。魔素効率と防御壁が上がるみたいですね。ん、チェインメイル分が加算されてそうです。ちょっと体感のコートの強度が異常。脱いだら体感ですが弱くなったし、装備品もコートに作用するんですね。
インスタントバリアはLv4にすると2枚、2回バリアの効果が出るみたいなんですがLv4なんでコストが重たいなあ。今回はパスだ。
地味に薬物時間増加Lv1とっていたんでLv2へ。自力で3秒と思い込んでましたが今5秒くらいときがおそくなってますね。Lv1つで2秒追加だったのかな。自力とは。
エネルギー効率改善はコスト重いなあ。難しいもんだ。最初の3つでコア700ほど使ったんですよ。ディスペル200成長率300ベース身体200。魔法もとりたいし厳しい。
回復は人に悪い影響を強く及ぼすものを取り去るアンチドーテ、病気を治すキュアディシーズをレッサーからノーマルに、診断の人間ドックをLv2、回復のヒールをレッサーからノーマルへ。ここら辺はディスペルと違ってコストがまだ軽いです。この先のグレーターが厳しい。ちなみに呪いのリムーブカースは回復系にありました。魔法学院と違うよね?クリーンじゃないっけ?まあレッサーですがとりました。クリーンが強化されたような…
後は脳制御をLv2に。幻惑はもうこりごりです。多分このラインだと思うんですよねえ。もしくは魔法。
脳が重くてここでお仕舞い。魔素系統は次回ですね。
脳の制御が上がったので脳みそバージョンが3になりました。シミュレートがいつも以上に上手になった気がします。幻惑は無いものを有るようにに見せているはずなので間違ってない気はします。しかし0秒思考の最適化とかよくやりますね。凄いとしか。
次の国へ行くのでここら辺で切りたいと思いますが最後にこれだけを。ビザー
〈なあにー?〉
よんだだけー
そう、恐らくperk「知識を伝授する手」によってビザが統一語を理解し心の中で会話が出来るようになったのです。念話が出来るのもこのperkのお陰でしょうね。対象は生物なら何でも。念話を通すには私の心がその生物に対してオープンになっていないといけないのでクモを潰すときに叫び声が聞こえるわけではないです。統一語が話せるようになるだけで頭が成長している気配はあまりありませんし。ええ、あまり、です。
それじゃあ行って見ますかね。冒険者ギルドにあった、各支部の地図と各国の位置関係の地図を頼りにしゅっぱーつ。測量はPDA相対座標があるから結構正確だったりします。
国を出たいと言っていたけどまだまだこの国の領域から出られないよ。まずは南東だー