さ17(16はダブりなので廃盤です)野営・晩餐会・フェネック
冒頭の部分はガチ野営さんは生暖かい目で読んでください
野営って楽しいですよね。ここに来た当初は厳しさを感じていましたけれど。今は素晴らしいひとときになっています。
まずウッドストーブで焚き火を起こします。私のウッドストーブは30cmのちょっと大きくて正方形の形をしたストーブで、2次燃焼が出来るようにもなっています。
2次燃焼をすれば煙は少なくすすも付きにくい、そして火力が大変強いので大火力の調理が出来ます。燃料の消費が激しいのですが、この世界の樹木は非常に早く成長するので、ちょっと木がある所に行けば燃料になる枝や倒木、枯れ葉に松ぼっくりなどなど、燃料になるものはそこかしこに転がっているのです。まあ最悪木を切り倒して高速で乾燥させて切り分けて薪にするなんてのも魔法で出来ますけどね。やっていてあまり面白くはないです。
森が早く広がるので、森が襲ってくるなんて言葉もあります。開拓地などでは切り開いた開拓地を森から護るために木こりが一番重要な仕事だったりします。まあ開拓は何処もそうですけどね。地球のヨーロッパの森との戦い以上にここでは森と戦っているのです。都市になれば森も管理されるようになりますけれども。
調理が済めば2次燃焼の空気の吸入口を塞いで2次燃焼をやめ、普通の焚き火に。広がる匂いやすす等の物質が様々な生物を遠ざけるんです。効率悪い方が有利な場合もあります。
そしてここから日々の品の整備と修理。幸いこの世界は1日が長いです、じっくりやる余裕は十分にあります。バイオーグはさほど寝る必要も無いですしね。
革を磨き武具を手入れしビザの鞍やバックパックの手入れ、余っていた紐や糸で編んだ汚れ物や調理器具、刃物などを各個にしまう袋のほつれ直し。消耗した所は簡易修理の魔法で直してしまいます。蹄鉄のチェックも忘れません。直す技術は師事をし練習を積んで手に入れてきました。
大体済んだらのんびりする時間。アルコールバーナーでお湯を沸かしてお茶を飲み、キャンティーンに水を入れて沸かし、袋に入れて湯たんぽに。暖まりながら各種研究と簡単なクラフトです。
ウッドストーブは始祖の超技術の品ではなくてこういう時間で作りましたし、革も大分操るのが上手くなったので豚革の手袋を作成しました。豚の皮は薄いけどその分牛の革より物をしっかりと握れるので、戦闘時に使っています。私はセンサーと強化されている目で夜でもはっきりと物が見えますからね、クラフとしても問題ありません。
今じゃもうビザはテントに入らず私と野営を楽しんでいます。テントは使わなくなったので私のテントと合わせてナックパックの一番奥底にしまってあります。
のんびりと野営、大変楽しくて豊かな時間です。
というわけで、辺境伯の南南東の道を歩き大変繁栄しているけど電池を買い占めた以外のイベントがなくて省略された伯爵領の領地を抜けて、一日待たないと渡れない、ひじょうううううううに大きい国際河川アモーレ川を渡って王都「ファブ」に着きました。出入りには簡単な審査とPDAによる入国管理があるので長い列が出来ています。入国管理が出来るPDAってちょっとオーパーツですね。古代王国の物でしょうか。
あ、言い忘れました。この首都ファブの人口は推定7万から10万、極めて巨大な都市です。城壁は成長につれて増築するのを繰り返して6個ほどあり貴族街は5つめと6つめの間にあります。土地が足りなくなってきているので爵位の低いかたは4つめと5つめの間、富裕層街の所に移っているそうです。発展しているんですね。
ここまでちょっと過去形で説明口調だったのは、城門で用件を話した所アンナイ子爵という貴族役人が私を迎えに来て馬車で王城まで行き、その道中で説明を聞いて覚えたからです。謁見までは5日かかりました。広い国ですから到着してからアポイントの調整に入りますし、王が謁見できる時間は限られてますからね。その間ずっとお城に泊まっていたから息がめっちゃ詰まったよ。
それで、今私は
王と向かい合っています。もちろん一切謙さずに。私神の使いで正九位なので、ヒトが作った爵位や階級、序列に従う物じゃないんですよね。私の地位とヒトの階級は比べられないのですよ。なので対等に接したんです、ビビりながら。いやあ、中世の国王ですよ?封建制だったとしても王は王だし、旅してここは絶対君主に近いなって思いましたし。
つまりそれだと、大統領に、その人にですよ
「やあ太郎(もしくは花子ですか)大統領、今日は良い天気だね。」
っていうんですよ。国王でも天皇でも同じです。私忌み子で一般ピーポー扱いはここ数年の話ですからね。ビビるなって方が無理。でも役割として対等じゃないと駄目なんですよねー。
「では名誉爵位でどうだろう。名誉の爵位なので身分もなにも関係ない。…いや、爵位は私が下の物に与える物だから名誉でも駄目か。うーむ。」
「エイブラハム王、この国に勲章はありませんか?勲章なら感謝表彰のものなので王が王に与える事も出来ますよね。私みたいな特殊な存在でも特に問題は無いのでは無いでしょうか。普通は国外のヒトに与えることは無いと思いますが…」
「そうだな、そういう横道を使った方が良いな。そちらの方向でまとめてみよう。幸い我が国の役人は忠実で優秀だからな、しっかりと対等な方法で表彰出来る方法を考えてくれる。後は役人に任せることにする。…ふふふ、最初は多大なる功績として一気に準子爵か子爵まで与えようと御思っていたがこうなるとは。非常に頭も使ったし破門の恐ろしさ強力さを痛感した。大変有意義であった、感謝する、放浪のパールライト。」
「いえ、こちらこそ、エイブラハム王。」
というわけでエイブラハム・バーンゲア・アバークロンビー国王との謁見は終わりました。最初信じて貰うために破門のことを話したり皮膚装甲と強力なパワーで近衛兵の一撃を指一本で止めたり、魔素の阻害で呪文の発動失敗をさせたりとちょっと大変でした。
私頑張ったよね?
ちなみに王都では申請した倉庫魔法以外のの魔法は禁止なのですが、王も魔素を吸っていたので倉庫か何かを使っていると思います。指摘したらその場の全員に驚愕された。王が一番驚いていたなあ。魔素が見えるヒトっていないみたいだ…
これで一旦城とはおさらばかなって思ったんですが、謁見後すぐに2日後の晩餐会に招待されました。断れるわけ無い。夜のドレスは仕立てて貰ったっけど、ここの女性と比べたらありゃ市民服だよ。いやーまじかー。
それで晩餐会に向かったわけですが
王の正面ってどういうことだよ。
晩餐会は序列で座る席が決まっており、王の子供や親戚に始まり、爵位、重要な閣僚、政治的な権力、財力、王との関係など、様々な要因が絡み合って決まります。この城の会場ですと3階席まであるんですが、その座る順番で偉い偉くないがある程度決まるんです。みんな席順をにらむように見つめて上下関係や重要人物などを把握するんです。席順が下がればヒトは遠のく仕上がれば人が増えるわけですよ。
正面て。確かに建前上私は王と対等なのでここに座るのがベストですが。
大統領が他国の大統領を晩餐会に招いて、自分の国の総理大臣を大統領より上の席順に持ってくるとかあり得ないじゃないですか。うちの政権のトップより下だからお前はって意味っすよ。そんな事したら超絶な侮辱なので戦争が始まりますよ。
あかんて、市民のドレスやって。ああああじしんねええあばばばば
で
「でなあパールライトよ、その時に小便かけられてなあ大泣きしたもんよ!!」
「ぎゃはははははウケるそれ!!!私だってね-」
晩餐会で、王と一緒に酔っ払い、二人だけで大変盛り上がってしまいました。話があっちゃった。このとき蒸留酒があってねえ…二人で飲んじゃったんだよねえ…普通ならワインらしいんだけどねえ…あ、蒸留酒はドラム缶のスキットル720mlに詰めて貰いました。美味しいウイスキーだったよ。多分ウイスキーだね。お酒飲む前にこっち来たからなー。
それでですね、晩餐会なのに酔っ払う二人の仲というのを目撃したわけですよ、晩餐会に呼ばれる実力のある貴族は。滅茶苦茶な衝撃ですよ、なんだあの娘は。あり得ないを通り越してる、あの娘に近づけば王とも、権力とも近づけるんじゃないだろうか。なんたって晩餐会であの行為だぞ。味方に付けろ、引き込め。
えー、膨大な数のパーティや晩餐会の招待状と婚約願いが私の冒険者宿に届きまして。冒険者宿じゃ無理ということで最上級の宿のスイートに切り替えせざるを得ない状況にまで発展しました。やだもーーーーーーーー
まあ呼べただけで地位が上がるようなもんですからね、王の親類とかじゃないんでどの立場でも呼べますし。私独り身ですから婚約できればめっけもんですよね、実質大公クラスの権力を持ったとしても言葉が変じゃないです。
貴族間の婚約は滅茶苦茶ややこしいらしいですねー。私は貴族とは立場が違いますから、どっきゅーんと来ればそのまま結婚までゴールインできます。ゴールインすれば大公にもゴールイン。ワンちゃん狙うしか。
私は全ての招待状と婚約願いを断る返事をしました。それ以外のことをすると貴族の権力争いに巻き込まれます。それは願い下げや。
対応に追われてる最中にすり合わせのために役人が一度来て相談し、再度調整してから正式な表彰の発表がありました。特別銀剣行動賞と特別発展功労賞です。防衛戦とパール村や教会の発見などなどだね。
授賞式はちょっと遠いですが10日後。この国は朝の10時に謁見が始まるのですが、当日は全ての謁見がなくなり、上級貴族が後ろにずらっと並ぶみたいです。アフタヌーンってあの青いドレスだからね、市民服だからここの貴族の中じゃ。時間あるから金属で輝かせたいけど延びる金属がない。金があればなあ。ミススルを周期表の金属と合わせて銀色に光らせて貼り付けるか。比較的延びるし。今度から宝石店も覗こう。
今は貴族の対応が忙しくて宿から出られない。この広い国に貴族が何人いると思ってるんだ…準伯爵くらいなら10も30も貴族抱えてるからね、役人や村が町になったところの執行官として。伯爵や準侯爵だと想像が出来ません。
この国は伯爵と準伯爵みたいに、通常の名前の1つ下の爵位として準XXというのが全ての爵位にあるようです。招待状がそんな感じなので。
北東の開拓領地なんかにいないで豊かな西や南に来ないかって言う婚約申し込みもあるので、私は田舎にいたらしい。辺境伯クラスでも田舎みたいです。まじかー。
招待状や婚約申し込みは難解な貴族言葉なのでほとんど意味がわからず、0秒解析でも意味不明とでたりするのでかなり解釈に困りつつ返答していたらあっという間に10日経って表彰式ですよ。
皆様の準備が出来てから私が入場するのですが、いやーこの耳は全部聞こえますからなー罵倒したり呪ったり、英雄視したり称えたりと様々。招待状を断ってるのはみんな気にくわないようです。うーんしかしなあ。
あれ、陛下陛下おやめください陛下とかで動揺されてるけどこれは。はい、入場ですね。
扉が開かれしずしずと入場。ああ、王も階段の上の王座似座らずに下で待ってるのか。なるほどこれは貴族にとっちゃたまらんわな。貴族マナーだと女性は一歩を小さくして歩くべしなのでしずしずしずしず。王の前に、軽い会釈だけ。あーぶーたれてるのが聞こえる。
先にまずはこちらから挨拶だな。
「エイブラハム王、このたびは表彰していただいてありがとうございます。」
「感謝するのはこちらの方だ。東の発展に伝説的な防衛戦の行動。我 が 国 の 民 で は な い の に それぞれが素晴らしい行動をしてくれた。では表彰に移る。」
我が国の民ではないのにを強調したのは貴族への牽制か。そういえば私この国出身じゃないよね、地球だもん。わあはじめから放浪していた。
「放浪の、これが特別銀剣行動賞だ、特別な人のためにということで新設したよ。受け取ってくれ。」
「ありがとうございます。」
胸にクロスされた銀剣の意匠のオーダー?メダル?この世界の勲章がどうなのかはわかりませんが付けていただきました。あの、顔赤くしないでください。まだ鎖骨です鎖骨。
「そしてこれが特別発展功労賞だ。」
「うれしいです。」
クロスされた鍬と鉈って赤い国を連想しますね。左胸の丘に付きました。お、逆に落ち着いてる。
「これで受賞は終わりだ、話すことがあれば、軽く。」
「ぴゃ!あ、失礼しました。毛も尻尾も逆立っちゃった…えーと、じゃあ…皆様、私が正九位の放浪です。晩餐会でも配慮していただきましたが、本名は放浪しているために出来るだけ控えています。放浪しにくくなりますので。えーと、そうですね…私が手伝った地域は大体対等に扱ってくれた地域です。やはり対等ですと当事者になりますので。私は名を連ねるものとしては末席なのですが、名を連ねるものはやれるときは本気で一切の力を余すところなくやりなさいという掟があります。ただし、当事者であれば、という条件は付きますが。なので当事者だった所では可能な限りのことをしましたし、それが結果になっただけという所はあります。防衛戦は伝説的英雄的と言われていますが、そうなる前の紛争と思われて全力攻撃されたときは当事者意識が全くなかったのでさっさと切り上げて撤退しています。あれが私以外の傭兵含めて当事者だと思わせていれば勝ってます。敗戦濃厚になったときも傭兵は当事者ではないので一番最初に逃げ出していますね。ですが防衛戦の時はあの年にいるモノ全てが籠城戦の当事者だったのです。傭兵部隊も兵士も本気でした。私が率いた魔法使い傭兵、通称魔道同盟は本気で出城、まあ砦ですが、それを構築し堀を広げ行軍を送らせるための仕掛けを作りました。私の指導も熱心に聞き入れてくれました。1日を4つに分割してそれぞれ割り当てられ、一番眠い真夜中でも必至に光りであぶり出し魔法を撃ってくれたんです。それがあっての私の活躍なんです。ちょっとわたしがいうにはおこがましいですが、皆さんは常に当事者たれ、ということを心に刻んで貰いたいです。村人も役人も、当事者だとそんなには手を抜きませんよ。…というところでどうでしょうか。」
パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
万雷の拍手を貰いました。そして新しいperk「みんなを率いる手」を頂きました。ふーん?実感は無いですね。魔道の時は即座になんとなく理解が出来たんですが。ゲームなんだから説明して欲しいですね。
「十分長いな、しかし素晴らしかった。」
というわけで退室し、貴族も解散。ふう、まさか喋らされるとは。後は晩餐会かー。
そう、受賞受勲には大抵晩餐会が開かれます。そして開かれた場合欠席はかなり難しいです。受賞受勲した方をもてなすための晩餐会なので、本人がいないとね。
今回は酔わんぞ…!
「なるほど、経済振興と人口増加を意識的にやる、と」
「ええ、経済が回ればお金も回りますし、回ると増えるものです。増えたお金で人増やせばさらに経済が回ります。そうするとお金が増えるので、税収も増える、という理論ですね。成長している国には極めて有効です。そして人口を増やすには…」
「なるほど、しかしそうなると…」
激論になってしまいました。いや声もデカくなりましたわー聞こえたかな。まあ酔ってないので…あ、今回はアメリカのガソリン燃料タンクの形状をしているのスキットル1.5に詰めて貰いました。いや、これくらいの大きさのスキットルあるんだよ。旅に割れる瓶を持って行くのは大変だから、割れないスキットルを、という感じで。検索したけど今回のはブランデーっぽかったなあ。ワインはあるんだから、技術さえあれば出来る気もする。ちなみにスキットルは始祖のスキットルだから100%割れませんしワイン入れてもビール入れても腐りませんです。
今回の晩餐会の結果として…
講義願いがめっっっっっっっっちゃきました。うーん。最近実感してきたんだけど招待状がぶーたれてるからこういう系統を全部断るのはまずいし、かといって誰かに授けると優遇ととられるしなあ。ふーむ。
「今日はお集まりくださりありがとうございます。今回より何回か大人数での講義を行います。ここでは普通でも私から見るともったいないという光景もありましたので、実際に見たものを中心にお話しします。では…」
大学講義って言うんですか?私見たことないんですけど。そういう感じで晩餐会会場の設備を借りてかなりの大人数での講義をしました。これしか方法がないでしょう。男爵準男爵くらいの少量の領地を持つ貴族から上級貴族の役人まで様々な人が来ましたねー。
それで、新perk「知識を伝授する手」をゲット。なんなんだろうなあこれ。
perkは大勢の人に何かをするとゲットする感じがしますね。ハカセは私が魔王になることでも望んでいたんでしょうかねえ。
これで不満も収まり招待状や婚姻申し入れも返事を送り返してやっとですが王都を歩き回ることが出来るようになりました。
巨大都市なので店舗数も滅茶苦茶あります。市場も出来てますね。
ん、口調が変わったって?ん?????気を張っていたんですかね、覚えがないです。
やはりある程度区分けがされているのですが、雑貨通りの店は雑貨屋と言うより緒方スーパーマッケとサイズの中身はホームセンターみたいな勢いの商店が建ち並んでいたり。鍛冶屋は零細鉄加工所みたいな感じですがほとんどが修理調整の鍛冶をしており、制作までするのは小さい店しかないたいです。大きい商店は王都の外の土地を借りてそこで作ってるようです。
販売されている武器防具は量産品や煌びやかなもの、展示向けの実用性はないけど美しいものまでありました。
そうかーこう大きいと量産品を作って賄っているわけですね。一般人や一般冒険者はそれを買って調整してもらうんだ。ほへー。
中央市場では新鮮な食べ物が売っていたり。川魚だと思いますが魚も干物で並んでいますねー。屋台もあるので焼いた魚食べましたけど淡泊で美味しかったです。
廻りきれないなーこれ。酒場何処だろう。中央市場がある中央広場周辺に立ち並んでいました。後は各通りにもかならず数件が紛れ込んでますとのこと。終わった後の一杯ってやつっすね!
魔道具の店や遺跡の品を扱う店もありました。魔道具は家電量販店と言わんばかりに大型魔道具がズラッと。この時代でもう冷やせるんですねえこの世界。冷たいビール飲んでみたい。
私は魔法が全てできるし夜も全く苦にならないのでのでほとんど魔道具使いませんが、誰かと行動する時光があったほうが良いのでヘッドライトだけ購入しました。
そういえば大型魔道具用の魔力結晶がありましたよ。太くて長くなっていて、魔道具に中の魔力燃料を渡す量を増やすために突起をなくしてまんまるにする加工がされていました。理由はわかりませんが魔力結晶の中身は接続部に対して直線じゃないと流れないみたいで、平たい丸が良いそうです。目が見えなくてもわかるように後ろは凹みがありましたね。割と障害者にも人権あるのかな。
遺跡の店はゴーレムソードとか置いてありましたよ。ここに流れ着くのか。電気で殺した一見無傷だけど死んでるクモも展示されてましたね。それ私がやったから。えっへん。
リチャージや核分裂電池ないかなーと見て回りましたがありませんでした。
光の刃をだすための電池が切れてるであろうグリップのみの物体とか違う遺跡のもあって面白かったですけど実用性はなかったかな。グリップは買って構造調べても良かったかな。
ここの酒場は何というか、物語が始まって終わりそうな感じの酒場ですね。いろんなヒトが飲み、食い、情報を交換したりパーティのお祝いをしたり。普通の客もいますよ。影野くらいいかにも情報持ってまーすという人物も見かけますね。実際そういうヒトや一見普通のヒトが情報提供してるのをこの耳で拾いました。ごめんね超絶性能の耳で。まあ私はどういう種類の酒があるか聞いて廻っただけなんですけどね。一杯は飲まないとあれかなーと思い店を巡るたびに少々飲みました。一軒一軒は少しだけど積み重なって結構飲んだなあ。
樽のスキットルは16l入るんですよ、1樽、1バレルなんですけど160l位はいるので、1/10位は入ってもよいだろうと始祖が考えついたらしく。さすがに持ってるスキットル全部に詰めちゃうと、次最高級の酒が来たときに詰める入れ物がないので、ワインが結構美味しいという情報を頂いただけでスキットルは空のまま酒場巡りを終えました。冒険者も多種多様だったな。あ、冒険者ギルド行かないと。
組合支店とギルド支店があるそうですが、ギルドの方に行きました。最初のあれの恨みは長くつづくからな、スコットよ。支店なのはもっと西の国に本部があって冒険者のメッカらしいです。酒場は情報が集まるという物語の鉄板は本当に鉄板ですねー。テンプレとも言いますか。
というわけでギルドの方へ。特にイベントは起きませんでしたが、冒険者ランクが22になりました。25から上はあまり存在しないそうです。二つ名が付けられて、二つ名の名前や行動はいち早く情報が東の大陸の国々へ伝わるという事なのですが、あまり面白いものが思いつかないので今回は登録しませんでした。まあ放浪と正九位があるしねえ。
実は「お粗末様でした商会」に行きたかったのですがやること一杯やったので時間切れ。次の日に出直しましょう。
夜間は研究の時間ですが、金属は行き詰まってますね。周期表にある金属なら合金は規格があるから配合比率がわかるんですよ。周期表のは全て混ぜきってますから新しい合金比率は私ではまず出ませんね。あったとしてもその合金の比率は会社の機密なので検索や大辞典には引っかからないです…
そして魔法金属を取り入れて混ぜようとすると膨大な数の試行回数が出来てしまうのでちょっとやりきれないです。魔鉄と銀魔鉄の配合だけでもかなりの比率計算をしましたし、膨大な時間を費やして鋼鉄を入れてやっと完成した今の3種配合銀魔鉄サーベルもレアメタル入ってませんからね。これにレアメタルを少し配合して強度計算とかするだけで数えきれない試行回数に。厳しい。
思い出した、鉄は地球の単語の組み合わせなんで、こちらでは違う呼び名があります。動物の名前や植物も勿論そうです。
ただ、混乱しますので、これから希少金属や動物の名前が物語に出てきても地球呼び名で表記しますね。この世界固有だと話は違いますよ。
され、次の日に私はお粗末様でした商会を尋ねました。本店なんだろうけど、デカいなー。他にも貴族向けっぽい商店やH&KKK等が並んでいます。商会通りなんでしょうか?日本に卸や銀行、保険会社の専門街があるそうですけど、そんな感じなのかな?本店は同業他社の本店に集まる。
どの商会も見本品しか置いて無さそうですね。実際の品物は契約している店舗や倉庫なんかにあるんでしょうねえ。伯爵領までは商会支店が倉庫も兼ねていたところが多かったと思います。
では内部へ侵入します。ドアを開けると、底には受付嬢が。お、おう。びびってなんかねーぞ。
「こんにちは、北北東の辺境伯のお粗末様でした商会のガンツさんに俺の名前を出せばすんなり話が通るようにしておくと言われてきたのですが。」
「はい、お名前をお願いします。」
あそっか
「失礼しました。えーと、正九位の放浪、でよいでしょうか。」
「はい、では確認して参りますのでそちらで少々お待ちください。」
といわれてソファーへ。紅茶に似ているものが出てきたよ、びっくりだ。味も近い、と思う。忌み略 やはりヒトは似た味を好むのかな、亜人は種族で違いますよ。肉大好きから草を好んだり。人間の部分もあるから雑食ですけれども。
少し待ったら受付が戻ってきて部屋に案内してくれました
。中には…フェネック亜人か…犬の中でも超人気種族だったな…
失礼、フェネック亜人の女性がおりました。
「まずは席へどうぞ。歓迎いたしますわ、放浪様。私はお粗末さまでした商会の商会長、テレサと申します、お見知りおきをお願いいたします。」
「あ、はい。よろしくおねがいします。正九位の放浪です。ガンツさんにはお世話になりました。」
「いえ、こちらこそ。魔鉄の製法は誰でもできますが強度が魔金属そのものや鉄そのものよりかなり良いです。魔金属とミススルの中間にあたる存在を量産できるなんて、これは!もう!素晴らしいです!2000万ユロルくらい稼いでみせます!」
興奮したフェネックかわいい。あ、フェネックは大体美形です。
「あ、失礼しました。どうも興奮してしまいがちの性格でして。」
「いえ、興奮したフェネックかわいいな~と思ってみてました。」
「お恥ずかしい限りです。では、本日の要件をお聞きしてもよろしいでしょうか。」
「はい、ここに顔をだすのも大きな要件ですが、主に工房の見学や良い雑貨店の紹介などをお願いできないかなと。王都は技術も生産設備ありそうですし。あ!、そのー、王と対等に謁見できるような服が作れるならそれも。私は凄腕のとれはんですからお金はなんとかなりますよ。」
「なるほど、ガンツの言うとおり製作に大変興味がお有りになるんですね。機密まではお見せできませんが、お見せすることは可能です。通常の工房や設備でも他にはないものがありますので、それでもご満足いただけると思います。ドレスはお作りすることはできますが、やはり夜のほうですか?朝のドレスは細工も施されていて綺麗だったとの評判ですが。」
「あ、あれは私が直前に細工をやっただけですのでそんなとても。生地も綺麗にはしてありますが麻と綿ですし。見学はありがとうございます、なにを見てもピンキリで、商店や工房の数も多くて悩んでたので。」
「ご自身で貴族や城勤めの役人から感嘆を言わせたのですか!一体どのようにして!?機密なら青天井で買います!!あ、魔鉄は生産が整い、新しい合金作成成功と発表出来たあたりで再度お支払いをいたします。後は売上に応じてもう一度お支払いをします。それで!どうやって!?」
「(色々とすごい方だ)ドレスの加工は機密ですが0ユロルで構いませんよ、私がテレキネシスで編み込んだものです、以上。おそらく誰もできないと思いますね、莫大な計算ができて緻密に緻密にテレキネシスを操作できないといけませんからね。支払いは嬉しいですがそこまでされると怪しんでしまいますね、私から授かったは駄目ですよ、買い取ったにしてください。」
「え、授かっちゃだめですか?」
「フェネックにそんな顔で言われると良いと言いたくなりますが駄目です。」
「どうしても?」
「(かわいすぎる)どうしても。」
「残念です、…買い取ったにします。しかし魔法の達人とはいえそういうことができるという人物は伝記の「ハカーセ」以外に聞いたことがないです。それだけで伝記になりますね。」
ハカーセって多分博士だよねえええええええええ
つつつ、努めて冷静に、努めて冷静に…冷静に務めるが正解だYO!もうだめだあああ頑張れ私。
「ハカーセですか、伝記は詳しくないもので感嘆にご説明頂けるとありがたいのですが。あ、あの編み込んだ物質は遺跡金属とミススルの合金です。遺跡金属に理解があってかつ加工ができてミススルとうまい比率で合わせるとなると国をあげてやらないと無理だと思いますのでお教えしておきますよ。それで、ハカーセとは、どういう人物なのですか?」
「秘匿してまずは我が商会で挑戦してみよっと。ええと、ハカーセというのは古代文明に登場した研究者で、機械人間と魔法の研究に長けており、極めて精密で強大な魔力による魔法操作で機械人間を研究していたと言われる人物です。研究のおかけで古代文明は機械人間を使った労働で著しい発展をし、栄華を誇ったと言われていますが、やりすぎた研究により処刑されたと言われてますね。一説には自分を機械にさせて処刑からこっそり逃れたというの話もあります。何れにせよ古代文明の伝説的人物だった人ですね。」
は、博士っぽい。
「なるほどそういうお方なんですか。古代文明を成長させた人物と比べられるのは流石におこがましく感じます。えっとっ!後は見てまわる予定を組みたいのですけれども。」
話を切り上げて予定を組める人と見学の日程を組み、帰りに貸本屋で伝記を読みました。貸本屋と言っても盗難の恐れがあるので読めるのはお店の中だけ。植物性の紙になってますけど活版印刷や浮世絵みたいな量産技術はないので、やっぱ高いんですよね。ちなみに私はA4普通紙の上質なものを使っています。渡した相手へのインパクトが違います。狐はずる賢いのです。送ったことあんまりないのですけれどもね。
伝記の内容は、伝記というかおとぎ話みたいな感じでしたがテレサさんがおっしゃっていたとおりの内容でした。補足すれば機械人形だけじゃなく魔法もどんどん発明し、ドワーフとの差を縮めていったなどでしょうか。今もドワーフ居ますけど、古代ドワーフ文明もあったんですねえ。
伝記を読んでこいつぁ博士だなぁ!という確信を持ちました。バイオーグの作成とインプラントの作成までは成功したんでしょうね。なんで教会と関係していたのかはわかりませんけれども。
博士なら自分をバイオーグにして処刑から逃げて、今も生きているだろうなあという感覚が湧いてきて、うへぇ…となりました。私の子供は博士じゃなくて他のキュンキュン来る人と作るから。
翌日から早速工房や各種専門店の見学と、販売と生産加工が別れている場合はそれの紹介が始まったんですけど、工房とか専門店っていうのが適しているなという設備や品揃えでした。
武器は武器専門工房で防具は防具専門工房となっており、勿論その職人が働いていて、一般品の量産ができるように、オーダーメイドが細かくできるように、きっちり整えられてました。この時代でこういう事ができるようになっているなんて。そして魔法の力で道具を動かせるようにした人はすごいです。
日用品制作は大きい分類で分けられてました。農具、調理、木こり、などという感じです。
金属加工で力がいるところは魔道具の力で叩く魔道機械ハンマーもありましたよ。ゲームの武器を作る動画で出てくるあの叩くやつですね。スプリングハンマーでしたっけ?
焼入れは大型オーブン?でいいのかなー名前、それで一気に均等にしてました。焼戻しは十分な量の水で。焼き戻しごとに魔法で作り出すそうです。いやあ、頭3つは技術が飛んでますね。
鋼鉄の特徴を話してそういうのを生産しているところはあるのか訪ねたんですけど、生産してるけど方法が完全秘匿なので見学できませんでした。まあそうだよね。特注になるそうだけど値段は特級になるそうです。なんでオークションの人知らなかったんだろう鋼鉄のこと。
あ、金属ですがミススルの上のミススル銀まで取り扱ってるそうです。ミススル白銀やオリハルコン、フェーザーという金属などもっと上級のは扱いがないと。
そこでわかったのですが商会の一番大きいところはSmith&Toolだったかな、S&Tというところだそうです。名前通り調整鍛冶と道具作りから始まったところなんだそうですが、今じゃ総合商会となりほぼすべての品にシェア(と言っても統計がないのであれですが)があるくらい大きいそうです。お粗末さまでした商会は6~8位くらいとのこと。H&KKKが4~5位だそうです。うむ、トップ商会と遊びたいのが物語の常だろうけど、私はこれくらいがちょうどいいです。フェネックだし女の子だったし、うふふっふふ。
前にも言及してると思いますけどこの世界は亜人でも人の方が近い亜人なんですよ。私も耳と尻尾くらいしか狐っぽい所ありませんって私は地球生まれだから違うか。えええと!!!つまり!!!あのフェネックが!!!面影を残す人間系美人で!!!ちょっと小さくて!!!!可愛い美人なんですよ!!!抱きしめたい!!!
腹の中がどうなのかはしりませんが。かっさばいたら黒かった!!
私の大好きな革ですが、細工、高級靴や手袋に服装(一つ一つ別の生産ライン)、エプロンやベルトなどの一般日用品(普通の靴手袋もここ)、防具、服装とこまかーく分かれてました。高級ものかあ…
あ、なめしは分業で皮別にも分かれていて、色が違うからタンニンと黒両方がありました。これで7位前後か…
これで大体見終わったので、数日間案内してくれた人にお礼とチップを渡して分かれました。そして
雑貨屋Aいって魔法の接着剤とか購入。まだエンチャントや魔力結晶壊して練り込むとか出来ませんからね、重要物質です。糸の素材も麻や綿などが配合率変わって存在する店Bがあるのでそこで購入。雑貨といえども細分化されてる。
手入れのオイルは魔法が変質させて革でも帆布でもサーベルなどの金属でも、それに合わせた手入れオイルになる魔法のオイルを購入。あんまりサイドポーチに物が入ってないので1lくらいですね。メインは結構はいってます。
もうちょっと大きいの作りたい所。75lはいるやつとかさ。検索の登山バックで見かけた一番大きいサイズ。アレをベースにこちらの経験値などで鍛えられた足腰で背負えるやつを作るとなると、100lくらいは入るかな。奥行きがかなり伸ばせる。
いわゆる特大サイズだと100とか150lとかあるけど、あれ推奨身長が175cmとか180cmとかになって、上に伸びてるからなあ…そして軽くて強い化学繊維。
布屋で魔法の帆布を見かけたからそれで作れば良いのかもしれないけど、どうせなら化学繊維に自分でエンチャントしたいよね。
この世界は地球より重力の関係で重くて温暖だけど夜間は極寒というのもあって、生物もかなりタフなんだよね。だから糸も丈夫になるんだけど、質量はどうしても化学繊維が勝る。どうにかならないかな
まな板を購入したり新しいインクとペンを入手したりなんだりとしてから商会に帰って、アダマンティン、ミススル、ミススル銀とあと1つを仕入れてくれと頼んで宿屋に。あ、金。頼んでおきました。ここは古い星で宇宙も古いっぽくて金も豊富にあるんですよ、それでも美しい金細工は好まれます。貴重だからというか綺麗だからかな、この星での金の重要性は。
あ、宝石宝石。エメラルドが好まれるので私もそれを頼みました。宝石の価値は時代とともにある程度相似して変化しますね。
明日からはちょっと遠い町にある魔法学院でーす。ちょっと遠いのは町中でメテオしちゃって王都崩壊とかしゃれにならないからですねー、広い実験場所も欲しいでしょうし。
砦をディスペルできる人いるといいですね。