表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/31

おきつねパール、英雄になる。



そんなに変じゃないかな?


これがこの大都市を見ての感触でした。通行料の他に入場税は取られましたが。


荷馬もちなんで商人上質くらいの宿を取りました。似たような環境なのか冒険者もいますな。勇気を出して会話!


「そうですかー、あの、傭兵がどうのって聞いたことありますか?」


「知らないのかい?今ここにいる冒険者は強制に傭兵させられるよ。自由はきくし各種店の値段も安くなるが今は出られないよ。」


「まじかあー…オークションがあるというだけでそういうの聞いてませんでした。」


「じゃあ王都方面から来てないんだね。あっちは通信機があるから情報は一瞬で流れるよ。」


「(無線)そういうのがあるんですね、いやー傭兵で死にたくないです。」


「まあ死なないよ。仕事として傭兵してないからね、ちょっと中央の横に配置される程度だよ。」


「農民兵みたいな配置ですかね、良かったー」


アイさんからのお手紙で戦術は嫌というほど学びました。まだまだですけども。一番横は精鋭兵を置くそうです、横から崩されないために。新兵の方が真ん中らしい、逃げられませんし、槍をツンツンするだけなので訓練されていて士気さえあればまあ出来るそうです。


しかし戦争ですか。地球ではどうだったんでしょうねえ、世間に疎くてわかりません。とりあえず雑貨屋に行きめぼしいモノがないか物色。防水オイルがあるので購入しました、バックパックを防水にしましょう。まだそういう加工はしてないです。この世界の雨はスコールみたいな感じなので生半可な防水では太刀打ちが効きません。

皮革用接着剤、これ何で出来てるんですか?臭くなっても硬くなっても嫌だし。ニカワと魔法結晶?なんだそれ。これ60ユロルしますけど使っても大丈夫ですね?今すぐ掴ます、だめだったら首撥ねますけど。…黒いべっとりした油を精製して加工したやつを魔力結晶じゃなくてコアを混ぜ込んでる、それ以上は知らないのですか。明らかに原油の精製加工、足りない部分はコアか…じゃあコレください、後縄も少々。


縄は火口がなくなってきていて、縄を解いて作ろうと。試しに接着剤買ってみましたが、テストした所良好な結果が出ました。くっついたら剥がれませんし、匂いも接着剤のテカリもありません。これ、凄い。100gを5本で500gほど買い込み。入れ物もプラっぽいです。ここは技術が発展してます。残ってるというべきか。


その後はなめしに行ってニカワを買い、革加工で牛革を買い、牛川2枚を持って防具屋へ。…店が多すぎる。なめしや加工は数件だったけど、防具となると金属も含まれるし加工に時間かかるからか。衛兵も御凄い数必要だから、そういう面でも大量に必要であるもんね。


中堅所のお粗末様でした商会を教えて貰っているのそこいって良い所教えて貰おう。しかし日本風味だね、お粗末様でした商会。


「こんにちは、ごっつあん商会からここが良いと紹介されたので来てみたのですが。」


店番は軽く一瞥した後


「ごっつあん様からですか、ウチは総合的に取り扱ってますから何でもご紹介できると思いますよ、いかがいたしましたか。」


さすが40ユロルと革一式。これ以前の服なら追い返されてたよね恐らく。」


「60ユロルはさすがに効くなあ。この牛2枚でハードレザーアーマー作りたくて。可能なら1から作業を教えて貰って作りたいんだ。どうかな。」


はっはっは、はったりも時空使いの牛革フルサイズ2枚出現もきいて光りの如く番頭呼びに行ったわ。


ここは総合的すぎて商品がないらしく、隣の商会とか店見てました。遠見でわかったけど一番デカい商会は商人通りの中央にある建物だなあ。レンガ造り4階建て。地球に帰ってきた気分。番頭が出てきましたね


「おおおお待たせいたしました、要件は伺っております。部屋にご案内しますので、こちらへ。」


部屋に入りまして


「本日はご来店ありがとうございます、師事しながら出来るハードレザーとなると、ご案内できるのが一件だけとなりますが。」


「あ、あるんだバンザーイ。戦争も始まるっていうし、すぐに開始できると良いな。」


「それは手配いたします。しかし魔法使い様がハードレザーをお使いになるのですか。」


軽く剣とクロークを一瞥した後


「まあ魔法使いならそれはそれでいいけど。以前シールドが貫通されて腕の半分まで切られたことがあってね、音がしない防具くらいは欲しくて。出来れば鋲打ちまでしたいけど、戦争に間に合うかなあ。一応冒険者なんだよね。」


「これは失礼しました。鋲打ちまでは間に合うかどうか。鋲の鋼材の種類もお値段で変わってきますし。」


「ああ、そっか。値段ってキックバックだからここにちゃんと落とさなくても大丈夫だよね?うーん、軽さも重要だしなあ。ここや王都って鋼鉄って作れるの?溶ける温度が1,450度くらいの鉄。」


「ええ、後から支払えというのはございません。鉄の溶解に関しましては、王都で少量出来ていますね。軟鉄や魔金属ではせっかくの牛2枚が台無しですし、ここはミススルや1つ上のアダマンティンなどをおすすめいたしますが。」


「そうだねえ、見本ってある?叩いても良いような。」


というわけで持ってきて貰いました。


「ちょっとこのサーベルで失礼、えい。んー、えい。んーんー。魔金属と鉄の合金の方が硬度はあるのか…ナイフは…アダマンティンは無理か。んー…鉄と魔金属用意できるかな、後ミススルも。学者だから3種合金を調べる。鋲は今できる、魔鉄、魔鉄でやろう。」


「承りました。そ、それはいかにして手に入れたのかお聞きしても…」


「作った。比率計算と今できる炭素の含有量の計算が大変だったよー。もっと火が強ければもうちょっと硬くできるかな?」


「ほお、素晴らしい。さすが学者という所ですな。ちなみに比率はどれくらいだったんですか?」


「ほとんど鉄、かなあ。後は機密。作れる所ほぼ無いみたいだし。」


「その比率買い取れませんか?500ユロルで、もっと高くてもいいですよ。」


「学者としてはみんなに知らしめたいのだがね。500とか、この魔鉄が打てるようになれば一瞬で元取れるでしょう?どちらもありふれてる素材だよね。後どうしても私が喋っちゃうのを抑えるのは無理だよー」


「機密は絶対ではなくて、1,000で。」


「うーん、後は打てるかどうか。出来ない技術じゃ無いと思うけど、非常に難しいからさ。鍛冶屋貸してもらえる、比率は秘密だけど手順は教えよう。」



というわけで鍛冶屋なんですが


「ここまで叩くのですか…」


「まだ足りない。ほぼ純粋にしないと比率が狂うよ。」



「これで大体純粋。魔金属は純粋に近くなると発光するんだ、周囲の魔法の素を吸ってね。これで友人の仮説が正解だと確かめられたりした。正確な純粋は魔法で出来るけど、契約するまでは教えないからね。で、これを鉄でもやります。さあ頑張ろう。」


というわけで延々と打ち鉄もほぼ純鉄に。こっちは見極める手段がないんだよなー。炭でやるから炭素も入っちゃうしねえ。コークスも石炭由来のが入るらしいし。ガスか。ま、そういうのを解決する魔法を開発して貰うしかない。私はデータモニターにFe含有量XX%って出るからねー魔法で邪魔なやつ取り除けるし。


「合金としては完璧じゃないかもしれないけど合わせるか。」




「これでまあまあ合金。できますか、これ。」

結局翌日まで延々と打ってました。48時間打ち続けるんだぜ?


「ここで手を引いたら中堅のまま終わります。出来ます。買いましょう。」


「わかりました、付随した技術はおまけで売りましょう。比率だけじゃここまでにならないから。」


というわけで1,000ユロルで合金技術を売りました。比率は


「鉄が87.386213%…」


「完璧はそれ、前後0.01までならさほど。87.4ならわかりやすいんじゃない?純粋な魔金属はこれね、この光りと照らすか純度を調べる魔法を開発するしかないよ、かなり重要物。魔金属は純粋がわかるけど、鉄が難しいから、87.2~6くらいは誤差だと思うなあ。焼き入れは浸炭焼き入れというのを教える。これは伯爵領で披露してるからどうせ広まる。私のは手法が違うけど硬度なら浸炭の方が良いと思う。」


ちなみに純粋な魔金属が手に入ったので魔金属のデータ登録が出来ました。魔法の素らしきモノが原子の中で回っているらしい。周期表涙目。


「契約する鍛冶屋と直営を3倍以上に増やさないといけませんね。しかしこの強度を普遍的な素材で出来るのは奇跡です。この国であれば大きい町や都市には我が商会はありますので、私の名前を出してください。最大級の商いをさせていただきます。」


「それはどうも。100万ユロルくらい儲けてくださいね。」お粗末様でした商会のガンツさん。メモっておこう。




さて、先に鍛冶で魔鉄インゴットを作ってからハードレザー教習所へ!!!

あ、冒険者組合でPDAぽりーんしておかないと。ぽりーん


教習所、じゃない加工所では採寸から裁断加工に全面のろう付け、急所のニカワ浸し硬化など、なかなか良い経験をさせて貰っています。2枚重ねというのは珍しいそうです。まあねえ。重ね合わせは皮革用接着剤をふんだんに使いました。ふんだんに買い込みました。1,000ユロルの暴力が雑貨屋を襲う!!というか商会だとこれくらい持っているんですねえ。


ハードだから硬いのかと思ったらそうではなく、ろうで煮固めてたものを急所などに分厚く配置するという感じですね。かっちかちの硬いモノを想像していたんですが違いました。冒険者で見なかったわそういえば。煮固めているのでぎゅっとしまって、ろうで防水と滑らせの効果、ニカワのカッチカチの防御という感じでしょうか。


ショルダー、キュイラス、レッグス、アーム、後股間とか、そういう所を護る感じになりました。心臓を護るようにニカワつけたのは秘密。腹部の心臓はちょっと無理がありました。身体曲げられなくなっちゃう。


ああ、そろそろ頭防具欲しいですね…ヘルメット、ヘルメットください。


硬化した急所等に鋲付け、というところで呼び出しがかかりました。うーん間に合わなかった。牛の服に牛のレザーアーマーなんでかっこいいですね。手入れ用の油大目に仕入れないとね。


私が革で遊んでいるうちにお粗末様でした商会は試作が完成したみたいで、いけそうですね。100万ユロルいけますねといったら100万はいきませんが…という反応なので1万はいけそうですね。


ビザンツともふもふ大会で遊んでから組合に。毎日欠かさずビザンツとは遊んでました。来て1月半くらいでしょうか。地球でいえば3ヶ月、ハードレザーまでは作れましたね。


「こんにちは、パールライトです。呼び出されたのですがいかがいたしましたか。」


「ああ、ご足労様です。傭兵の本格招集が始まるので連絡をした次第です。傭兵は組合としての依頼ではないのですが、慰労金として2ユロルが支給されます。手傷に深い傷を負ってしまった場合はそれぞれについて給金が出ます。2日後に練兵場に向かってください、詳しい事はそちらで話すそうです。」


「わかりましたー」


というわけで2日後に練兵場へ。かなりいるなあ、1,500人はいないか。1000くらい?大都市周辺の冒険者だからかなりいますね。トレハンさんもいるそうですしね。


「今日は集まってくれてご苦労、今回の傭兵に関してのことを今から述べる、よく聞いてくれ。

今回は西のドゴール国が兵を挙げたためこちらも呼応した形だ。諸君らには偵察と陣の結成に力を使わせて貰うことになる。略奪はしないこと。兵士から首を飛ばされても責任はとらん。以上だ。」


偵察は精鋭に任せるべきだと思うんだよなあという以外はさっぱりわからなかった。


不正確な情報を持ってくる偵察は死ぬべきレベルですからね。あのゴブリンの3人がまさにそうです。不正確な情報のために酷い損害が出ました。私らは兵士じゃないですしね。傭兵屋でもない。不正確の塊。


3日後に行軍らしいということで、すでに大都市からパンが消えていました。


1軍と傭兵が動きますからねーそうなります。私は傭兵でここに来るという時点で少しづつ金庫に貯めておきました。硬いですけどふわふわパンですよーふわふわ!そのまま食べられる!大都市はすげぇ!!


3日で何をしようかなーと思ったのですが、オークションの登録と頭装備かな、と。


オークションは信用が命なので私でも非常に丁寧に案内されて厳格に登録されました。今の時点で預けられ、オークションに参加できなかったとしても王都とこの都市付近の定住している居場所さえわかれば3年はそこで待ち続けてくれるそうです。もちろん預けました。会場には落札額の1割払うようですね。オークション、楽しみです。


頭装備ですが、耳があるので人間のようにはいきません。すぐに使えるのは鉄がねという鉄のはちまきに、耳を避けて縦に鉄はちまきが走る防御スタイルの「亜人ヘルメット」が良さそうです。鼻を護るタイプもありますね。私としては珍しく鼻はそんなに高くないので大丈夫でした。ヨーロッパ美人じゃないしね。始祖はヨーロッパ美人でアイさんは男装の麗人。魔鉄で作る必要も無いため普及品を購入。サイズ合わせが楽なので適当にあってるやつを麻詰めたりして合わせるだけでした。


装備品全ての手入れをしてよさげなバックラーの見学とかして当日。


北の門から出て西に進むようです。いや、さっぱり情報が来ないんだよ。こういう所は中世時代初期ですわ。



そのまま2日間行軍。帰りたい。野営もいつもの使えないしなー。ビザンツ元気かなあ。脱兵が出るのも無理ない。帰りたいもん。


この日の夜間に夜襲が来ました。練度あるなあ。見えないところで暴れるのって恐ろしく大変ですからね。凄い他人行儀ですが、まあ。あとコレ年に一度くらいはあるそうなんですよ。大陸にはかならずある国境紛争。傭兵が死なないのも紛争なんであまり本格的には行わない。


ちょっと規模多いなーと思いながら見てました。始祖の名に連ねるものは、やれるときは本気で一切の力を余すところなくやりなさいという掟があります。力出して目立ちたくないし、権力から隠れたいから本気を出さずに行動して、それで死者が増えたらどうするんだと。凄い心がけですよね、私も見習えるところはそうしてます。



当事者じゃなければ。



始祖はどうやら偉い血統だったらしく、これで見つかって捕まったら死罪というときもバレルの覚悟で本気を出していたそうです。「当事者なので」。きっと国の血統で、占領された土地とかで暴れたんでしょうね。すごい度胸だなあ。



私はこの紛争の当事者じゃありません。本気を出す必要はない。



夜襲はこちらにきたものにウッドアローで撃退していた程度です。私、360度黒体放射赤外線センサーで見えるんで。目の方は通常の赤くなるサーモグラフィーで見てますけど。



割と大掛かりだな、などと考えてたら撤収。紛争とは思えないですね。普通はやってるふりなんで日中にダラダラやるって検索にありました。


翌日、遠見で視線を移動させながら周囲を警戒していたんですけれど、発見しました。相手は2段階で陣を張ってますね。誘導と本体かな。偵察がいれば今から戻って、多めにとって2時間後には前にいる陣がこっちに来れるかな。目視じゃないんで距離がデータで出ないんですよね。出るように連結すればなあ。


それで、魔法で発見したと報告をしようとしたんですが情報をどこに渡せば良いんだよ!


それで中央の方に行って前の方にいる兵士周辺で叫んだら、


「わかった。魔法は後ろの物資運搬だ、そっちにいけ。」



はあああああああああああああああああ??????なんで目撃者を上に挙げずにそのまま魔法部隊に移動させるの????ま、まあいいか。後ろに行ってぶっしをうんp…いでよ普通の倉庫。よかったでた。普通の時が流れる時空倉庫ではなく時間停止系セーフティ金庫に入れると永遠に腐らない、それがバレるのは流石に私でもまずいってわかる。倉庫女で終わるのは流石にゴメンだよ。

普通の倉庫に入れて運搬しました。まだまだ馬で運んでる。もうここで止まったほうが良いんじゃないかな?魔法使いが魔法の残量回復できない。みんな順繰りで運んでるし時空系統は力使うんだね。私もそれで行こう。どこまでも当事者じゃないんだよこれ。リチャード子爵だったら帰属意識があったし本気で挑んでる。


2時間半で前が慌ただしくなりました。ぶつかったかな?私達はどうするんだろう。

軍属の魔法使いはさっさと前に行って、取り残された感がやばいです。

じゃあほっとく。というわけでみんなで一度物資をおろして魔力を回復させることにしました。ちょっとリーダーシップとった。


2時間かからずに傭兵が逃げてきました。遠見で見てましたが、前衛の陣に引き込まれて陣が崩れたところを横に配置した馬系の兵科で攻撃、トドメに魔法陣の魔法で士気が崩壊してました。魔法って魔法陣書いてみんなで合わせて詠唱すると戦略級の魔法になるんですよ。聞いた話なんですけど。攻城戦とかに使うものって聞いてましたけど、野戦で使うとは。凄い練ってたんでしょうねこの作戦。「軽い」兵科しか出さなかったのはこれから逃がすためか…


さて我々も逃げる番です。追撃戦に出くわしたら最悪ってレベルじゃないです。一番死者が出るって始祖もアイさんも仰ってました。トカゲ重装兵は絶対的に敵に回すなとも。凄い世界だなあ…


物資は置いて、逃げるタイミングを取り始めました。逃亡って言われたら嫌なので戦線が崩壊してからかなー。傭兵が逃げてますので中央も吹き飛んでるはずです。指揮官が死んでると取り返しがつかない。


包囲に近くなってますね。逃げましょう。こりゃあ酷い。死者3,000人とかじゃないかな。指揮官は捉えられてれば幸運か。


「包囲になったから私は逃げるわね、みんなも生き残ってね!!」


ぴゃーーーーー。包囲殲滅されてこちらに来たため逃亡したってことにしてそそくさと帰ろう。報告は組合にでいいな。




はい、一通りすんで数日たちました、物資が目の前にあったためか傭兵魔法使いは逃げられた人が多かったみたいです、感謝されまくりました。死んだ人もいたけどね。


戦果ですが、伝わってきたのは兵士3500くらい死傷者が出て、傭兵も多数が戦士戦死して冒険者が足りなくなった。くらいですか、私に届くのは噂ですけどね。それで、




攻城戦の準備が始まってます。逃げたい。でもこれは当事者だ…



分かっているのは犬伯爵と王都、北東の領主が大きいためそこ、この3つは援軍要請が出たみたいです。出なかったら籠城負けして死ぬだけだよ。


私は組合から魔法使いのリーダーという役目がおりてきました。3ユロルと引き換えに。負けたら3ユロルもなくなっちゃう。やりたくないけど死ぬのはごめん。


まず魔法同盟の素質と実力を測定しました。火は現在は鍛冶の火の手伝い、水や油などの液体は罠の設置と水の作成で堀の水を満たすこと、水らしきものだと消えちゃうんで、以前私も学んだ水作成の魔法ですね。土の扱いに長けている人は外の罠と堀の拡大、土壁を作れる人は定期的に作成して行軍速度を遅らせる、純粋魔力は防衛戦で、という感じ。城にいる魔法使いは学問系なのでちょっと使えない。横槍は勿論出してきますけどね。私の巨大土壁による壁から渡れる出砦をみたら沈黙しましたわ。これで城の防衛担当指揮者もなびいた。

変質が得意な子はこれの強化をして、私は奇襲しに行きました。逃げたって言われたけどこの私が物資置いて逃げるわけ無いでしょ。

ビザンツと私で撹乱してきます(敬礼



鐙の練習もあるんですけどね(テヘペロ

奇襲は結構簡単です、魔法の防護で私もビザンツも覆って体当りしまくって逃げる。それだけ。これが結構きくんですよー。ビザンツも人を轢き殺すから経験値が入ってぐんぐんパワー増しますしね。戦車っぽくできるかなーって思って古代戦車の車輪に付いてる刃物を想像したらうまく取り付いて、轢き殺す&斬り殺す感じに。サーベルも振り回す。こりゃあいいわ。

ある程度内部までぷちぷちして、いい素材なので収集したら明後日の方へ撤退。グルーっと回って帰還して、PDAで状況をみせて士気を向上。500殺人伝説超えも夢じゃないですね。

何日か続けました。砦は弓兵が並べる広さになったのと天井を作成したのと、大バリスタがつきました。攻城兵器をこれで物理でも潰せる。


第一陣が襲来してきました、指揮官によると約3000人。こちらは兵士500くらいと動ける傭兵300くらい。ぎりぎり負けてる。この時代なら攻撃側は5倍の戦力がほしいとはいってました?か?


4つ門があるので全てを塞ごうとしているようなので、魔法で迎撃。矢は物理なので残存数がありますからね。今回は指揮官と連絡が出来ているので魔法と物理の連携が楽です。


出砦は2つあって大小となってますが作りにさほど違いはなく、ここを遠回りして4門塞ぐのはかなり困難です。そこから城の魔法使いもふくめた魔法部隊要員が発射。魔法の統率を任されてます。がらじゃない。


反撃が来るので純粋魔力3人がかりでシールドを展開。購入魔法なので教えられるんですよね。インスタントバリアや魔法の防護とかはインプラントか想像ですからね…


甘い術式でも合わない詠唱でも3人で出せばそれなりになるので防御できてますね。打ち返してきたってことは魔法の準備ができているので再度撃っても非効率でしょう。夜間に死んでもらいましょう。前と同じように4つで時間を区切って交代でやっていただきます。

4つの門は塞がれました。食料作成があるので大鍋用意してもらって滋養たっぷりスープとお粥を作成。パンは鍋では作らないですからねー粥くらいしか思いつかなかった。


エネルギー収支がマイナスって何度か述べてますけど、こういうエネルギーが豊富な料理を出すとぼんっと魔力残量が消えてですね、それを回復させるわけですが、

回復している時に体内のエネルギーも消費しているようなんですよね。魔力の素を貯めるのにエネルギーを使ってるんだと思います。なので全て食べてエネルギーにしても収支がマイナスなので、こういうのが一番きつかったりしますね。こっそり金庫から物を食べてます。私はエネルギーの吸収効率はかなり改善されてますので、なんとかなってるわけです。魔力の素変換効率インプラントとか欲しいですね。




夜になったので交代の開始ですね。さて、死んでもらいましょうか。


夜間は撃たれないよう引いて明かりを消して野営をするのですが、私に距離は関係ないです。長距離撃てる子もいますのでーー



「光れっ!」


ライトアップなう!!


火とか魔力がドーン!!


人が死ぬ!!


遠見で見ているって嘘をついて、いつものセンサーで見てるんですよ。熱源あると綺麗に白く光りますからね、赤くなるサーモグラフィーよりはっきり見えるんですよ。赤くなるのも設定で何度から何度の間だけ光るってこともできますけどね。35度から40度で人の顔が映るかな?


それで見て、ライトアップする光弾を発射して光らせてる感じですね。私もバイオサイボーグ全開にはできませんので次の夜はねますけれども、こちらの6時間は地球の12時間、怯えていただいて凍えてください。敵国側には大きい砦が、反対側に小さい砦が突いているので4つの門全てを狙えます。滑り落ちないようにしつつやりまくりましょう。


100人位殺して6時間経ったので交代。交代班は炎召喚を覚えてもらって、それを投げつけて光らせる感じですね。召喚してるのでフヨフヨ浮いて長い距離飛ばせますし、何個かに分けて照らすことも出来ます。まだ使ってない24時間燃え続ける焚き火の代わりの火炎玉も雑貨屋が持っていたので随時使うことにします。変成が上手い子にサイコキネシスで投げ飛ばしてもらうんだ。


休んだ6時間後ですが即座に動いてきました。強襲です。あれはかなり消耗しますからね。素早い判断です。撤退かこれしか無いかな?


全員参加したいそうですがここは2つに分けました。午前と午後。夜間は敵も攻撃できませんからね。



我らが潰すべきは攻城兵器です。これさえなければ入れませんからこっちが援軍で勝てます。周辺の穀物はなくなるだろうけどね…


あれ、ないじゃん。


周辺も探しましたが攻城兵器がないです。コレ、一度引いて攻城兵器を持ってきてから一気に攻めるつもりかな?後は門を固めないけど近くでずっと待機とか。戦略魔法の警戒をしつつ邪魔をしながら眺めることになっちゃいました。


午後動きがありました。


「魔力感知しました。恐らく戦略魔法が砦を狙ってます!!!」



んーなるほど、砦がなければ邪魔の効率はかなり悪くなります。この砦は簡易ですから戦略魔法は耐えられないでしょう、上の方土だし。打って出るのは戦力差で不可能。うーん。



「一度引きましょう、私はビザンツを持ってきます。」


「門を開けるのは不可能ですよ!通用門も完全に固めています!!」


「多分なんとかなる。みんな教えてよかったわ。」


そんな事言いながらビザンツの元へ。ちょっと触って確認。ああいけますね。


「じゃあいこうか、ビザちゃん。」「ぶふぅ!」



二人気合い入れまして、中央の通りへ。そしてログにあった「perk「魔導の導き手」を取得しました」これによる他人への魔力干渉を使用しビザンツを身体強化。 perkとかゲームすぎて博士を呪い倒したくなるけど今は使えるからいい。猛ダッシュして跳躍、壁を乗り越えました。赤いヒゲ男もびっくりや。


降り立ったところで調子を確認。折れてない。よーし、蹂躙しに行こう!


魔法の防護、というかもう物体なんですけれど、コレをまとって魔法使いに突貫。死守しに来ましたがこの物体は貫けないと思う。めりめりめり込みつつ切り払って前進。


魔力の物体を完全に纏うように展開、センサーでみるようにしました。ビザは最初は動揺したようですが、私の尻尾による合図で安心し、私の尻尾指示だけで動くように。完全プレートアーマー重騎兵や!



撤退指示がでたようです、殿を幾重にも作りながら交代し始めました。私は一度距離をとって、ビザの安全を確保してから



マジックミサイル発射。ごめんね、魔法使いは生きて返せない。


木っ端微塵にしたところで凱旋しました。これでこの軍は一度戻らないとだめでしょう。



ぴょーんと帰って報告、防衛指揮官が一時的な勝利を宣言して大喝采。私は英雄になりました。まあそうだね。コレで否定したらとんだ自惚れ野郎だ。


「私は英雄でしょう、でも忠実に指示を実行していただいたみなさんもまた英雄であるということをお忘れなく。ウィーアーザ・ヒーロー!!」


とかなんとか述べちゃって、大勢が集まったPDA撮影に応じたりなんだりして傭兵の魔法同盟は一度解散。みんなが居なかったらperkも取れなかったしバイオサイボーグの素性を見せてしまうところだったよ。ありがとう。


私は一段落ついたら閣下と謁見になるだろうって。やーだなー税金とか紛争名目で取ってただけだし。


今のうちに革製品をお手入れに出したのとレザーアーマーの鋲打ちの試作をしようと加工所に訪れたのですが、加工できるならリングをレザーに縫い付けたほうが軽くて良いのではと言われ、なるほど。


鋲で打ち込むと打ち込む分が支えとはいえデットウェイトに近いことになるし完全には覆えないものね。リングの縫い付けなら軽いね。プレートを縫い付ければブリガンダインに近いものになるね。薄い板の鉄を作る技術…鋳造かプレス…プレスってその圧力で曲がるってことだから、大型機械みたいな強靭な圧力じゃないと厳しいかな…伸ばすためのプレス凸凹を作って、赤熱してる時に上から叩く?機械全体がめっちゃ重いね。鋳造は溶かして型に入れる…溶けないよ魔鉄は…プレートはちょっとまだだね。


リングなら私でも作成法を知ってる。チェインメイルは音出るけど、リングの縫い付けだから音は出ないね。目を細かく?じゃないじゃない、系を小さくして密にすればなかなかいいんじゃない?



というわけで加工所を出たら速攻でお粗末様でした商会と契約している鍛冶屋でできる限り系が小さいリングを作れる人を探し、魔鉄の鋲を赤熱させて作り直し、リングを当たり前だけど私も参加して作り、加工所で私も参加してリングを縫う作業が始まりました。ニカワ部分は針が通らないのでニカワをろうに変質させて戻しちゃいました。牛2枚ついてるのを作り直すのはちょっと。まほうは便利だなあ☆


平和なことしてますけど、救援が来ないと門開けられないし、敵は来ないので平和といえば平和なんですよ。美味しいスープは滋養効果で元気になった人が多く人気が出て売り始めました。お粗末様でした商会の鍋限定で0.005ユロル。鍋が売れると0.01キックバック。うまいーしかも私が懇意にしている効果がもうでているとのこと。うぃんうぃん。


アダマンティンとミススルも無料でもらえたので研究はじめました。アダマンティンは重いけど硬い、ミススルは軽くて軽い、ですね。ミススルはチタンくさい。アダマンはた、タンガストン?なんかそういう金属みたいな感じですね。どちらも1700くらいまで温度に耐えるので加工が難しい。最大の商会が電気炉みたいな遺跡の炉を持っていて、そこで加工しているとのこと。凄いな。これでこの国では何番目なんだろう。


リングのくっつけも半ばに差し掛かった頃の夜にアダマンティンの分離に成功しました。思いつきとかが私の頭じゃない思いつきで研究系の技術上がってるんだなあ。溶けてるのを思い切り遠心分離してみたら2つになりました。溶解していたから結びつきが弱まって分離できたみたいですね。純度を上げた所一つは真金属が銀色発光してる感じに、もう一つは急激に固くなって融点も上がって、そのー、たんが、たんご、がんげ…タングステン!タングステンにかなり近い感じになりました。融点が3442度、硬さの測定は調べ方がわかりません、サイコキネシスで今までで一番曲がらなくて、亀裂進展済みナノ多結晶スティショバイトセラミックの棒砥石でのみ削れました。開発が進んでこれダイアモンドより硬いんですよ…タングステンらしきもので登録。センサーによる電子顕微鏡で見るとタングステンの形じゃないので、らしきものなんですよね。

銀魔金属はセンサーで見ると魔金属と似ていると出ました。顕微鏡だと、不明物質が魔金属より多く回っているとのこと。銀魔金属で仮決定。不明物質は一応魔力の素と仮決定。こうなったら魔力感知とかのインプラントは取るしか無いですね。電池を100個位買っておこう。


流石に言い出せない研究結果なので秘匿してある程度の量購入することにしました。タングステンらしきものも合金に使えればかなり面白いです。ミススル合金とか。そうじゃなくても散弾銃の散弾とスラッグの弾になります。両方右腕にしまっておくかな。発射原理は元々の武器を利用できますし。ああなんかLv1武器の強化がしたくなったぞ。


それでそのミススルはチタンににてますね。上位鉱石なのもわかります。硬くて軽い。

酸アルカリへの耐性も金並にあります。酸アルカリの作れた種類は少ないんですけど。

安定してるので合金としてはどうなるかなあ。発展性は薄いかも。ミススル銀との関係はどうなんでしょうかね。あ、ツールボックスのがチタンだ、ちょっと削り合いさせてみよう。

ツールボックスに傷も付きませんね。構成物質は…検索にあるチタン合金128ってやつですか。私の時代の一般的加工物の最高級強度。合金ですが何個かの原子とミススルの構造の比較してみましょう。何も合致しないですね。ある程度「みたいなもの」にはなるはずなんですが。

お粗末ですが熱伝導の試験を…銅に近い。いや、銅はありますよね。ああ周期表にある原子はかならずあるか。これはもう試験した。

アルミも伝導率良いし似た感じで原子まぜて試験してみるか。

原子を生み出すのは大変ですが、空気中の分子を分解して原子を変質させると比較的豊富に楽に取れるんです。空気から爆薬と肥料つくります。






あるみ、これは強度のあるアルミニウムです。似た混ぜものしてある程度近似した結果が出ました。強度のあるアルミって凄くないですか?凄い軽くて強度がある熱に強いアルミ。ありえない。軽くて硬いでチタンをすぐに連想しましたが、硬いアルミだったんですね。コレなら船がミサイルにも耐えられますね!こうなるとこの世界のチタンは一体どれくらいなのか!!!



銀魔金属の研究に手が付きませんでしたが、伯爵の援軍が来たということで門が開きました。レザーリングアーマーは完成しましたし革やバックのお手入れも済んでますので何時でも旅立てるぞっと。

行動したから英雄(世界各国の勲章や受勲、幼稚園生のせんせいをほめるしょうじょう等)は好ましいですが

英雄だから行動しろ(お前勇者だから力を付けて魔王を倒せ系、お前力あるんだろ、あれをどうにかしてくれ系)はあまり好ましくないと思ってるんですよね。

後者の行動を起こした結果力が強すぎて暗殺されたり世界の厄介者としか認定されなくなったりという小説はたくさんありますよねー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ