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放課後バトル倶楽部  作者: 斉藤玲子
◆ VS 生徒会編◆
31/228

八曲奏師(ビート・エイター)・時任エイジ

「アッキー!アッキー!」


「?」


「アッキーに これあげる」



レミは 水色の天然石をアキトに渡した。



「何?」


「お守り代わりに持ってって」


「俺は石は飲めないぞ」


「飲まなくていいに決まってるじゃん」


アキトはレミから受け取った

天然石を手に転がした。



「『エンジェライト(硬石膏)』って

いうのよ」


「なんで 俺に?」


「んー、なんかね………」



レミは少し言いづらそうな顔をした。


「この間アッキーの力 見せてもらったでしょ?

その時にね、ちょっと感じたんだ」


「何を?」


「んー……『穴』………かな」


「穴?」


「うん………ごめん、上手く説明できなくて。

でも、それを感じた時にアッキーには

今これが必要なんじゃないかなって思ったの」


「ふーん………」


「天然石って、持ち主の力や心を

サポートしてくれる物だから!」


「ありがとう、清水」


「あっ、待って。『石言葉』教えてあげる」


「石言葉?」


「花言葉と一緒よ。石にもメッセージがあるの。

『エンジェライト』の石言葉はね………」



―――――――



夏休み 第1週目の火曜日


アキトが 3年生徒会役員 時任エイジと

戦う日がやってきた。


動きやすいジャージを着て

旧校舎前についた。


トールとハルマがいた。



「応援に来てくれたのか?」


「うん」


トールは応援は もちろんだったが

もう一人のアキトの人格が心配で

見にきた気持ちの方が強かった。


「ありがとう」


アキトは なんとなくトールの気持ちを

察していたが何も言わなかった。



「武藤さんも清水さんも

来たがってたけど、家の仕事を

手伝わないといけなくてって……。

『頑張って』って言ってたよ」


「そうか」


アキトは微笑んだ。

レミからもらった『エンジェライト』は

ズボンのポッケに入れていた。



3人は旧校舎に入り屋上へ行った。

扉を開けると時任エイジ と 影井イズミが待っていた。



「待ってたよ~」


影井イズミはニコニコして

3人を手招きした。


アキトは対戦相手の時任エイジと対面した。



「よろしくお願いします」


アキトは一礼した。

バスケをやってるおかげか

スポーツマンらしく 時任エイジに

挨拶をした。



「なんや、固いやっちゃな」


「……!」


「もっと気楽にいこうや、なっ?」



時任エイジの発言を初めて聞いて

アキトは少し驚いた。関西弁だった。


しかも とてもラフで爽やかに笑っている。



「びっくりしたで、1年生に

ワイらみたいな奴がおったなんてなぁ」


「はぁ……」


「なーに、気構えすんなって!

てか、背ぇデカイなっ!!

ワイが小さく見えてしまうやないか」


「はぁ……」



アキトは あっけに取られてた。

横で見てたハルマもトールもびっくりしていた。



「時任くーん、そろそろ始めないと~」


「おぉ、せやな」


時間は3時 15分前をさしていた。



「さて、場所だけど どこがいい?どこでもええで」


「はぁ…俺もどこでもいいです」


「なんや!ちょっとでも有利にしたろかと

思ったのに 遠慮すんなや」


「いえ、本当にどこでもいいです」


「はー、さよか。じゃワイが決めんで」



時任エイジは アキトに背を向けて歩きだした。


「ついてこいや」



アキトは時任エイジについていった。


ハルマ、トール、影井イズミも

その後ろをついていった。





旧校舎の2階に降りてきた。


「ここや」


「………音楽室?」



音楽室の扉を開けた。

しばらく使われていなかった音楽室は

ホコリまみれだった。

壁にかかっている 昔の音楽家たちの

肖像画は 陽に焼けてあせていた。



楽譜立てや机などが 端に寄せられていて

音楽室は それなりに広かった。



「ワイらのバトルフィールドはここや。

この中で勝負や」


「………わかりました」


「お前のピンバッジはココや」



時任エイジはアキトの

ピンバッジを自分の左胸につけていた。


3時 5分前になった。

少しずつ緊張が高まってきた。




「ワイの能力は大したことないで?

そこのボーズの方がよっぽどコワイわ」


「ボーズじゃないよ~、時任くーん」


「まっ、ええわ。

ちょっと準備させてもらうで」


「……?」


時任エイジは バッグから

ある物を取り出した。


ヘッドホン と iPod だ。


ヘッドホンを耳に装着して

iPod を動かし始めた。



するとリズムを取るように

時任エイジの頭が揺れ出した。



『♪キミーになーにを聴かせよーか

思ーいつーくリクエストありますかぁ?♪』



時任エイジが歌い出した。



アキトは時任エイジの不思議なノリに

構えて臨戦体勢をとった。



『♪「フォーク」♪』



次の瞬間 時任エイジの動きが

急に速くなり、いきなりアキトの

間合いの中へと入り込んだ。



「!?」


『♪「パンク」♪』



その瞬間


パァーンッとアキトの体が

吹っ飛んで音楽室の後ろの壁まで

飛ばされ激突した。



「桐谷君!!」


「なにやってんだよ、アイツ!!」



突然の出来事にハルマもトールも

飛ばされて壁にぶつかって

へたりこんだアキトを見た。



「いてて……」



アキトは無事だった。

ぶつかった衝撃で少しホコリをかぶった。




『♪まーだまーだこれからや~♪』



時任エイジはリズムを取りながら

踊っている。




「びっくりした~?」


影井イズミがハルマとトールに

声をかけてきた。




「時任くんはねー、音楽の力を使えるんだよ~」




リズミカルにステップを踏み

楽しそうに 歌を 口ずさみ

陽気なテンポと笑顔が踊る。





『♪「ビート・エイター」♪』


私の大好きなあのグループがモデルです。

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