宝石喰い・清水 レミ 2
◆登場人物◆
清水 レミ
15才・高1・女
身長165センチ ・スリム
ショートヘアで目が大きい
家が天然石の卸問屋。
天然石を食べる事で一時的に天然石の力を使えるようになる。
天性の格闘センスがあり、もともとが強い。
武藤ユエ とは実は………
「それを喰うなぁーーッ!!」
ハルマは レミの右手を
掴もうと飛び上がった。
「ハイヤァッ!!」
レミは綺麗な上段回し蹴りを繰り出し
それは見事にハルマの左顔面へ
クリティカルヒットした。
ハルマは 3メートル近く吹っ飛び
地面を転がった。
「すげーな、あの娘。何者だよ」
「ハルマも綺麗に吹っ飛んだね」
トールとアキトは レミの体さばきを
純粋にすごいと思った。
ハルマの制止も空しく
レミは ポーチから白い線が刻まれた
薄赤色の『トルマリン』を
手に取り 口に放り込んだ。
飲み込んだ瞬間から
レミの体は バチバチと電流が駆け巡り
まるで ハルマと同じような能力を
身に付けている状態になった。
「これでアンタと一緒ね」
「……うっ……ちくしょう!
オレの専売特許がっ!!」
(……『専売特許』なんて言葉知ってたんだ)
トールは心の中でハルマを小馬鹿にした。
ハルマが立ち上がろうと方膝をついた時に
レミが 右膝蹴りをかまそうと
脚を振り上げて迫っていた。
ハルマは レミの攻撃から逃げるため
高速移動で その場から消えた。
「あっ!ちょっと!!」
レミはハルマを見失って立ち止まった。
すると レミもハルマの真似をして
高速移動を使った。
屋上にいるはずのハルマとレミの姿がない。
とても異様な光景になった。
「見えるか?樋村」
「見えない………」
2人は どこに視点を置けばいいのかわからず
ただ空を見た。
ドシャッ!!
突然ハルマが尻もちをついて現れ
レミはハルマのすぐ側に立って現れた。
トールとアキトに見えない速さで
殴打戦があったらしく
ハルマが一歩引いてしまったようだ。
「オレのマネすんなよッ!!」
「へへーんだ」
レミは 楽しげに笑っているが
ハルマは悔しがっていた。
「あっ、時間切れ」
レミの体から電気が消えて
元の状態に戻った。
「……!」
「えーと 次、次……」
レミは またポーチに手を入れて
次なる石を まさぐっている。
「お前、さっき言ってたな!
『一時的に使える』って!!
ってことは、ずっと使える力じゃないんだろ!?」
「ありゃ、余計な事言っちゃった」
ハルマは気付いた。
レミの天然石同化の能力は
発動後 長く持たない事に。
つまり 効果が切れた時は普通の状態に戻り
電気が効く 人間の状態になるという事だ。
ルール上 レミを気絶させられないが
攻撃は効くし、もうひとつ勝つ方法がある。
「その石が入ったポーチ……
オレが捕ったら、お前の敗けになるよな」
「まぁ そうなるわね。させないけど」
ハルマは決めた。
狙いはレミの腰に下げてある
天然石の入った黒いポーチ。
「次はコレにしよっと」
レミは 水晶の中に細い金属糸が
混ざっている天然石を飲んだ。
見た目に変化はない。
ハルマは バチッと火花を散らして
レミの視界から消えた。
不意討ちを狙ってポーチを奪う作戦に出た。
レミは 右腰に下げてるポーチを
守るような姿勢で構えて
ハルマが現れるのを待った。
レミの周りで赤い火花がいろんな所から弾けた。
「目眩ましのつもりね」
レミは体勢を崩さず 弾ける火花に
惑わされないよう 目をつむった。
ハルマの腕が レミの右背後に現れた。
そのままポーチにめがけて腕を伸ばしたが
気付かれて ハルマはレミの右エルボーをくらった。
「イッッ!!?」
エルボーの痛みもあったが それ以上に
体を 釘で打ち込まれたような感覚の
鋭い激痛が走った。
感覚だけであり、実際には傷は受けていない。
ハルマは慌てて間合いを取った。
「チッ!……今度は何だ!!」
「『ルチルクォーツ』。『針入り水晶』よ」
「今のが針の痛さかよッ!!」
ハルマは レミが恐ろしくて
近付きにくくなった。
レミの能力は、確かに異能ではあるが
石の力を使える時間が およそ2~3分間と短く
ハルマ達の能力と比べたら儚くて弱いものだった。
また手元に天然石がなくなると能力が
使えなくなる弱点まである。
だが、レミにとってはこの能力は二の次であり
真髄は ずば抜けた格闘センスと技術。
『石の体』と『天然石の力』と『格闘技』を
見事に使いこなす。
清水レミの強さはそこにあった。
石の効果が切れるのを
見計らって近付くしかないが
それでも天性の格闘センスで返り討ちにあう。
ハルマは頭の中で必死に策を練った。
「あたしねー、桐谷アキトにもなれるわよ」
「はぁ!?」
「見たことないけど 斬撃使いなんでしょ?」
今度はポーチから
ギザギザに角張った青い天然石を取り出して
飲み込んだ。
「いくわよー!」
「くんなぁッ!!」
ハルマは逃げの体勢をとったが
レミの方が先に上手を取り
ハルマの胸の辺りを狙って手刀をかざした。
ハルマはギリギリでかわしたが
胸の辺りのシャツが真横に
ピッ と切り込みが入って切れた。
「こんなカンジかな?」
「クッソ……!そんな石があんのかよ!!」
「『スピネル』っていうのよ。
『尖晶石』っていうんだけど……
あれ、もう時間切れか。相性わるかったみたい」
ハルマは またレミとの間に間合いを取った。
電撃も効かず 地の強さも
レミの方が上………
このままでは引き分けに終わるか
敗けてしまう。
ハルマは焦った。
「もー、間合いばっかとられると
勝負つかないじゃない!!」
「うっせーッ!!」
「しょうがないわね!」
レミは ポーチに手を入れた。
「面白いワザ見せてあげる♪」
次回
少し おふざけが入ります。
m(__)m




