宝石喰い・清水 レミ
◆こんな設定◆
樋村トール 1年A組
赤嶺ハルマ 1年F組
桐谷アキト 1年E組
武藤 ユエ 1年F組
清水 レミ 1年C組
トールとアキトは同じ風紀委員
清水 レミは
ハルマが電撃使いという事を知りながらも
まったく警戒しない素振りをしている。
ぱっちりした目を輝かせて
これから始まるバトルを楽しみに
しているかのようだ。
「電気も斬撃も効かない体質ってなんだ?」
「さぁ……どんな能力だろ?」
トールとアキトは 離れて観戦している。
ハルマは電気が効かない事を
告げられて少しイラッとしていた。
「なんだか知らねーけど
効かないってなら試させてもらうぞ」
「いいわよー」
清水レミは 右の腰に
ぶら下げている黒いポーチに
手を入れて何かを取り出した。
「……なんだそりゃ?」
「今はナイショ」
清水レミの右手には鈍い銀色に光る
ビー玉サイズの石が転がっていた。
それをおもむろに口の中へ放り込んだ。
「!?」
そのまま丸飲みしたらしく
ノドが動くのを確認した。
トールもアキトも それをしっかり見ていた。
「石……食べたな?あれ石だよな」
「う、うん……アメには見えなかったけど」
「準備オッケー!」
清水レミはそう言うと構えの姿勢を取った。
その瞬間、空気が変わった事に気づいた。
ピンッと張り詰めた空気になり
それは清水レミが構えた事によるものだとわかった。
武道を極めた者が放つ闘志が
対峙する2人の空間を包んだ。
「……タダもんじゃないな、やっぱり」
ハルマも構えた。
清水レミの見事な構えに応えるためか
ハルマは得意の先制高速移動ではなく
真正面から 突っ込んで行った。
右手の拳は火花を散らして
赤い電撃を帯びている。
清水レミは なんとハルマと同様
右手に拳を作って突っ込んでくる
ハルマの右手の拳を狙って
正拳衝きをかました。
拳と拳がぶつかり合う刹那。
ガァンッッ!!!
まるで固い物に衝突したような音が
屋上中に響いた。
「何、今の音?」
「なんだ?」
「ッッッッ!!イッダッ……タッ!!」
ハルマが右手を押さえて悶絶した。
清水レミはケロッとしている。
「なっ…なっ……なんだよ、その手!!
まるで……………!!」
ハルマが ハッと気付いた。
「あっ、わかった?」
清水レミが笑って答えた。
「あたしはさっき『パイライト』を食べたの」
「パイライト?」
「和名は『黄鉄鉱』。ちゃんとした天然石よ」
「お前………!」
「あたしは食べた天然石の力を
一時的に使えるの」
見た目は普通の身体だが
清水レミは今『パイライト』と
同じ力を持っている事になる。
「『パイライト』は昔
火打石として使われてたって知ってる?」
そう言うと自分の両腕を
交差させるように
ガンッガンッと叩いた。
叩いたところから火花が散った。
「あたしも火花出せるわよ」
清水レミは得意そうな顔で
いまだ右手を押さえて痛がるハルマに
自慢するように言った。
「あっ、そうそう」
「……なんだよ!?」
「『トルマリン』って聞いたことあるでしょ?」
「それがなんだよ!!」
「和名を『電気石』って言うのよね」
「!!………まさかッ」
「そのまさか♪」
清水レミは
黒いポーチに手を伸ばした。




