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どうも、お久しぶりです、ゼロ・クラフトです。

本当に、本当に遅くなりまして大変申し訳ありませんでした!(汗)実は部活の大会に続いて学校の期末テストが始まってしまい、前回の更新以降殆どパソコンに触れられなかったため、報告をすることすらできませんでした。本当に申し訳ありません。次回からはちゃんと気をつけます!

それでは、本編の方をどうぞ!

目が覚めると、そこは異世界で美少女や色んな人が、ポカン、とした顔でこっちを見ていた。断じて冗談ではない。断じて!

、、、、まぁ、とりあえずどうしてこうなったかを整理しよう。そうだ、落ち着け俺。俺は落ち着けば出来る子だ。うん。よし、状況整理からいこう。


まずいつもの癖で合宿中に怪しそうな神社に通い詰め、最終日に望んでいた展開に出くわして混乱しつつも異世界へと転送される。そして転送の直前に「頑丈な体でありたい」と願ったのが功を奏したのか、全く見覚えのない、というかある筈のない祭壇で石巨人?鉄巨人?として転生?憑依?に成功した。ちなみにご主人様?は俺の好みの美少女である、、、、、よっしゃ!


『ってそんなことはどうでもいいんだよおおおおおぉぉぉ!!!』


鋼は心の中でそう絶叫した。すると、


「な、なんじゃ?!使い魔が暴れるぞ?!」


史上最高レベルの召喚儀式が行われただけでなく、その召喚された使い魔が喋る――といっても念話ではあるが――という前代未聞のことで既に混乱が収まらない儀式会場に突如として突き抜ける使い魔の大声の念話。それを即座に暴れる合図として受け取ってしまったミストリア国民に非はないのかもしれない。そんな周りの微妙な空気の変化に鋼は目敏く気がつくと、すぐに打開策を考えた。


『えっと、えっと、どうしよっか。その、えっと、えっとぉ、、、、』


が、パニック状態の彼にそんな都合良く最高の打開策が思いつく筈もなく、結局状況はたいして変わらなかった。


『ソフィー!お前の使い魔をウチの敷地内にソフィアとシラノと一緒に連れて行け。とりあえず混乱の源を断つんだ!』

「えっ、今の、ムラメさんの単独念話テレパシー、、、」

「な、何だ?頭の中に直接声が、、、?」


突然の単独念話テレパシーに驚きつつも、その後のソフィーの対応は迅速だった。そしてどうやらムラメの念話はソフィアとシラノにも送られていたらしく、二人は素早く祭壇に上ると、ソフィーとともにおろおろする青騎士ゴーレムを連れて儀式会場から移動した。


『えっ、えっ、ちょっ、、、えぇっ?』

「ごめんなさい、説明は後にしますので今は私達についてきて下さい。」


混乱しながらも周りの自分が周りの喧騒の原因であることを悟った鋼は反論することなく、一度頷くとソフィー達の後に続いて祭壇を降りた。それと入れ替わるようにムラメが祭壇のてっぺんに駆け上がった。


「“使い魔召喚の儀”にご参加されていらっしゃる皆さん、大変申し訳ありませんが、これよりこの儀式は王立魔法技術研究所の権限により一時の中止とさせて頂きます。大変申し訳ありませんが、どうぞしばらくの間ご辛抱ください。」


困惑している会場をよそにムラメがそう大きな声で、しかしその場に居る全ての人に分かるようにハッキリと告げた後、彼女も青騎士を連れて退散する三人の後を追っていった。






「はぁ、はぁ、はぁ、、、、ここまでくれば大丈夫かしら。」


五人が逃げ込んだ先は立派な屋敷の敷地内だった。


「あぁ、ここはエルゲストの土地だ。それこそ王様くらいしか勝手に出入りできないよ。」


走り辛い和服でしかも全速力で走ったというのに、全く息切れせずに答えるムラメ。動き辛い筈の和服で高速移動できたのはきっと魔法を使ったのであろう。


「それなら心配いりませんね。」


同じようにソフィーもソフィアもシラノも息を切らしていない。そして石巨人になった為か、鋼もやはり疲れを感じていなかったのであった。


『あ、あの〜、ホッとしてらっしゃるところ申し訳ありませんが、今の状況を、、、、』


そして少しは落ち着いたものの、情報が少ない為にまだ頭の整理が出来ていない鋼がそのもやもやした気持ち悪さを消す為に念話を飛ばした。


「あ、そうでしたね。ごめんなさい。申し遅れました、私はフィロソフィー・ミスタル・ファージストです。ミストリア王国の王属第一貴族家の一人娘にして次期当主候補、そしてあなた様を召喚したいわば契約主でもあります。どうぞよろしくお願いします、えっと、、、、」

『あ、俺は蒼井鋼あおいこうと言います。気軽に鋼とでも呼んで下さい。』

「コウ様、ですね。わかりました。これからよろしくお願いします、コウ様。」


ぺこりと一礼し、天使のような微笑みを放つソフィー。そのあまりの可愛らしさに鋼は一瞬ドキッとするも、こちらこそよろしくお願いします、と慌てて礼をする。だが四人はその行為に対して少し驚いた。


何故なら礼を礼で返すということはきっちりとした教育がされている証拠であり、それは『コノ世界』においてはある程度身分が高い人である証拠でもあるのだ。


「失礼ですが、コウ様は生前、貴族でいらっしゃいましたか?」

『へ?』

「違うよ、ソフィー!コーちゃんはきっと騎士様だったんだよ!」

『え?騎士?てかコーちゃん?』

「いんや、違うね。こいつはきっと侍だったに違いない。」

『侍?!いや、それは日本男児ならば誰もが憧れる存在、、、、、え?ここファンタジーじゃないの?』

「まぁまぁ、皆面白いわねぇ。私も何か面白いことを言わなきゃ。」

『いや人の前世で勝手に遊ばないで下さい!てか俺まだ死んだことないですよ!』


ソフィー以外の三人に全力でツッコミを入れる青騎士もとい鋼。よく見ると三人は少し楽しんでいるようにも見えた。


「もう、いじめちゃ可哀想ですよ。それではコウ様、話を続けても良いでしょうか?」

『、、、、え、あ、うん、どうぞ。』


ちなみにこの時鋼の返事がどもってしまったのは決してはしゃぐ女性陣に見とれていた訳ではない、、、、、、断じて!


「では、まず今の大陸の状況について説明します。現在ヴァリアルガンド大陸は、、、」

『ま、待ってくれ。そのヴァリアルガンド?っていうのは何だ?』

「「「「えっ?」」」」


当たり前のことを質問され、四人は不意をつかれてキョトンとしてしまった。


実はミストリア王国初代国王の使い魔のように今までにも意思を持つ使い魔が召喚されたことはあるが、それらはあくまで自らの意思での行動を可能とし、感情も簡単なものを契約者にだけ伝えることが出来たくらいだが、今まではそのどれもが『この世界』に関する知識を持っていたため、それらの使い魔にはきっと亡くなった大陸のかつての住民、つまり自分たちの先祖が宿っているのだと考えられていた。だから鋼がこの質問をしたことは今までの意思を持つ使い魔、通称“自立型”に対する認識を大きくねじ曲げるものとなってしまったのだ。


「え、、、、、もしかして、コウ様は、記憶喪失をしていらっしゃるんですか?」

『してないですよ?!いや、えっと、僕は別の世界から来たんです。地球という惑星の日本というところに住んでいたごく普通の平民?ですよ。』

「チキュウ、ニホン、、、どっちも聞いたことがないな。」

「えっ、、、、あぁ、そうですか、、、、、」


聞いたことがない、ということはつながりがほぼないと考えられる。つまりこの言葉は、鋼が元の世界に戻る可能性が非常に少ないことを示唆していたのだ。


「そうすると、今までの“自立型”に対する考え方が大きく変わっちゃうわねぇ、、、」

「はぁ、、、ったく、ソフィー、お前は本当にとんでもないものを召喚してしまくれたな。」


何だかしみじみと呟くムラメとソフィア。別にソフィーに非がある訳ではないが、少し落ち込み気味で、うぅ、ごめんなさい、と謝るその姿がかわいいので他の四人はしばらくの間そうさせておくのだった。


「え、えっと、すいません。では気を取り直して。まず、コウ様はチキュウのニホンという国の出身で、ちょっと訳があって私に召喚されたと。その為こっちの世界に対する知識はほぼ無いに等しい、という認識で大丈夫ですか?」

『はい、大丈夫です。』

「、、、、そうですか、、、これは、召喚してしまった私が責任を持って一から教えるしかありませんね!」


そう言って強く意気込む彼女の姿に、四人は再び、癒される〜、という思いで眺めていたのであった。


「しかし、これからコウと生活するんなら、その1トンもある巨体はまずいんじゃないか?さっきだって逃げてくる途中に道路を壊しまくってたようだが、、、」

『うぐっ、、、、す、すいません。元々の姿なら70キログラムしかないんですが、これだとさすがにまずいですよね、、、』


どうやら鋼は未だに新しい体での力加減ができないらしく――—というよりも出来る訳もない―――、既に逃走の途中で色々と破壊してしまっていたようだ。だがその心配もソフィーによって簡単にぬぐい去られてしまった。


「それならご心配なく!実はコウ様のその体には【重力操作】と【身体操作】の魔法を掛けてあります!【身体操作】のほうは自在にはできませんが、それでもコウ様の元の姿を再現できる筈です。肝心の重さの問題は【重力操作】の御陰で1ミリグラムの軽さになることだってできます!」


自慢げにそう言って胸を張るソフィー。その為ダボダボの黒ローブの上からでもハッキリと分かるほどその歳の割には大きい二つの丘が強調され、その結果―――――


『う、おぉっ、、、、!』

「、、、、むぅ、ソフィーは一体何を食べてるんだろう。私と同い年なのに、、、、、」


―――全く女性に対する免疫がない、というよりは母以外の女性と関わりを持ったことすらない鋼は、さすがに思春期の男の子だから一瞬凝視してしまうもすぐに恥ずかしくなって顔をそらし、シラノからは少々羨ましい感情の入った視線で見つめられることになってしまった。


「オホン、話を戻すとしようか?一気に全部を説明することは出来ないが、とりあえずある程度の常識を伝えれば大丈夫だろう。後は追々な。」


少し苛ついているようなムラメがそう急かし、やっと説明が始まった。


「あ、はい、そうですね。ではまず鋼様、私達が住んでいるここはヴァリアルガンド大陸の四大国の中で最も魔法技術が優れているミストリア王国です。他にも魔法科学技術に優れたガルでニア帝国、剣と気を扱うアロヴァキア共和国、最後にムラメさんの出身でもある体術に優れたヤマチリアの四つの国です。四つの国は互いに争うことなく、また国同士での貿易も盛んで、非常に結束力が高いです。ですから人同士・・・の戦争の心配はほぼ全くと言っていいほどありません!」


再び嬉しそうに、そして誇らしそうに胸を張るソフィー。今度は鋼も直視することはなかったが、その金属で出来ている筈の顔が赤いように見えるのは、きっと気のせいだろう。

だがそんなことよりも、彼の耳にはある言葉が引っかかっていたのであった。


『、、、、ん?人同士、って、、、、もしかして、、、、』

「、、、、はい、きっと鋼様が今抱えてらっしゃる疑問は私がこれから語ろうとしていることで解決することが出来るでしょう。」


疑問を発しようとした鋼の言葉を遮って、ソフィーが沈痛な面持ちで答える。見ると他の三人も先ほどとは打って変わって一気に沈んだ表情になっていた。


「実はヴァリアルガンド大陸は私達ヒト族や亜人族や動植物達などの四大神の創造物とされている生き物達が生活している本大陸と、その東西南北に大陸から陸続きになっている四つの小島から成り立っているようです。その四つの小島には今でも四大神が住まわれており、我々を見守られている、、、、らしいです。」

『待って下さい。らしい、って、、、、、もしかして今はどうなってるか分からないんですか?』


再び質問すると、ソフィーはより一層悲しみが混じった表情で語りだした。


「ちょうど、今から百年前のことでした。突如現れた魔族と称する者達とモンスターによる全大陸に及ぶ大侵略が行われたのです。どうやら今まで鳴りを潜めて機をうかがっていたらしく、しかも全大陸にくまなく潜んでいたため、魔族は一瞬にして大陸のおよそ三分の一の領土を手に入れました。それは南を除く東、北、西の全ての海岸でした。」

『つまり、一瞬にして四大神の内の三柱との繋がりが断たれた上に、俺達は陸の上だけを考えたら完全に包囲されてしまった、ということですか?』

「、、、、、はい。今では魔族は陸橋の周辺だけでなく、私達四大国との国境の近くまで来ており、四大国との日々の紛争も一向にやむ気配がありません。ですが今はまだマシな方なのです。かつて、魔族が大侵略を始めて十年ぐらいが経つ頃が、彼らが最も勢力が大きかった頃です。その頃のことは今でも文書などに記録されており、私も一度だけ、ほんの少しだけ拝見したのですが、はっきり言ってとても人道的とは思えない所行がずらりと書かれていました。ヒトに亜人族達は、苦しくて恐怖に満ちた日々を過ごしていました。」


このことを話す時のソフィーとそれを聞いていた鋼以外の三人はどうやらその凄惨さを知っているようで、皆悲しみの中に怒りのような感情を沸々と燃やしていました。だが、


「しかし、そんな絶望のどん底の中に、一筋の光が射こまれたのです!」


まるで自分にもその光が差し込まれたかのように、ソフィーは力強く、目を輝かせてそう言った。




PS:

※【身体操作】:人の姿になる魔法。主に獣人種などの亜人種が使うもの。変化すると言っても、元の姿にできるだけ近い姿になるので、あまり大幅な変化はできない。つまりルックスを修正することに使うことは出来ない。また対となる人以外の物体、生物になることができる【身体操作・反】という魔法も存在する。


※【重力操作】:自分にかかる重力を自在にコントロールすることが出来る。上位の魔法使いになれば自分だけでなく周りや好きなところの重力を操ることも出来る。女性の皆さんに大絶賛の魔法ランキング10年連続トップ3入りしている。


※単位は元の世界と同じです


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