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iPhoneからAndroidへ

掲載日:2026/08/10

あまり詳しくないわたしの感想です。役に立ちません。

 スマホをiPhoneからAndroidに替えた。


 思えば、わたしは長いことガラケーを使っていた。


 そんなわたしが初めてiPhoneを手にしたのは、auからiPhoneが発売された時だ。どうしてもテザリングというものを使ってみたくて、わざわざ予約までして買った。


 夫婦でやっているスポーツがある。練習中に撮ってもらった動画を、先生からAirDropで送ってもらえるのがとても便利だった。


 そのiPhoneを、わたしはずいぶん長く使った。


 バッテリーが弱り、すぐに充電がなくなるようになった。


「もう買い替えかなあ」


 そう思ったものの、駄目でもともとでAmazonで交換用のバッテリーを購入した。自分で入れ替えてみると、驚いたことにiPhoneは見事に持ち直した。


「まだ使えるじゃない」


 それから、さらに何年か頑張ってくれた。


 けれども、交換したバッテリーもとうとう駄目になった。さすがにバッテリーはもう売っていなかった。

 そして二代目のiPhoneを買った。

 

 音楽を入れるたびにiTunesと同期しなければならないのは少々面倒だったけれど、それ以外は特に不満もなかった。


 そんな頃、Windows 10のサポート終了が近づいた。


 それを機に、パソコンをMacに替えてみることにした。


 使い始めて間もない頃、突然Macの画面に電話の着信が表示された。


「えっ、何? パソコンに電話が来た?」


 思わずスマホとMacを交互に見た。


 iPhoneにかかってきた電話を、Macが教えてくれたのだ。


「そうか。仲間だからね」


 同じApple同士、きちんと連携しているらしい。少し感動した。


 そんな折、書籍化のお話をいただいた。


 原稿や資料を扱い始めると、わたしの場合、Macでは少し不便に感じることが増えてきた。結局、Windows 11のノートパソコンを買うことにした。


 そうして久しぶりに電気屋へ行き、何気なくスマホ売り場をのぞいた。


「iPhoneって、こんなに高かった?」


 値段を見て驚いた。


 いや、それ以上に驚いたのは、その隣に並んでいるAndroidスマホの安さだった。


「こっちは、ずいぶん安いですね」


 思わずつぶやくと、声をかけてきた店員さんが親切に教えてくれた。


「見た目は似ていますけれど、やはり値段の違いは性能に出ますね」


「性能といっても、電話とメールとLINEができれば十分なんです。基本的にはパソコンを使いますから」


「ああ、なるほどですね」


 店員さんはうなずき、それから少し声を落とした。


「でも、お客様。そのiPhoneは古いですけれど、こちらの安いスマホより性能はいいですよ」


「えっ、そうなんですか?」


 正直に教えてくれた店員さんがありがたかった。


 家に帰ると、さっそくAndroidについて調べ始めた。


「おお、AirDropに似た機能もあるのね」


 これなら動画のやり取りにも困らない。


 Androidというのはいろいろな会社がスマホを出しているのも、今、知った。


 だったら、iPhoneほど高くないAndroidを買おうと決めた。


 ただし、問題が一つあった。


 大きい。とにかく大きい。


(ここまで大きくするなら、いっそタブレットにしてくれたらいいのに)


 老眼にやさしいタブレットサイズのスマホ。ぜひ作ってください。


 わたしの移動手段はたいてい車だ。重くても大きくても平気だから、それでいい。


 それも半端な大きさでなく、タブレットサイズで!


 そしてAndroidに買い替えた。


 箱を開けてスマホに傷がないことを確認。


 以前、傷のある商品が届いたことでもあったのかしらね?


 付属していたケーブルは両端ともType-Cだった。アダプターは付属していなかった。


 家にあるアダプターとケーブルを思い浮かべる。念の為にUSBとType-Cになっているケーブルを買って帰ると心にメモした。


 スマホを受け取った店の説明カウンターに充電アダプターが置いてあったので、気になっていたことを店員さんに尋ねた。


 ワット数の疑問は無事に解決した。


 そして家に戻り、いよいよiPhoneからAndroidへデータを移すことになった。


 画面の案内を見ながら、一つずつ設定を進めていく。


 画面がくるくる、くるくる、くるくる……


 長い。


 とにかく長い。


「一度しか使わないけど、専用のケーブルを買えばよかった……」


 そう後悔した頃には、もう引き返す気力もなくなっていた。


 長時間かけて、ようやくデータの移行が終わった。


「終わった!」


 喜んだのもつかの間、新しいスマホの画面を見て首をかしげた。


「あれ? アプリは?」


 使っていたアプリが、全部そのまま移っていると思っていたのだ。


(あんまりです、神様。データにアプリは含まれていないのね……)


 けれども、少し考えれば当たり前だった。


 WindowsからMacへ移った時も、ソフトは別だと思っていたではないか。それと同じ理屈だ。


 必要なアプリを一つずつ探して、入れ直していく。


 その作業をしながら、わたしは気づいた。


 いつの間にか、自分はスマホの中にあるものを、何もかも大切なデータだと思うようになっていた。


 写真、電話帳、メッセージ、アプリ。


 ほとんど使っていないものまで、消えてしまうと思うと惜しくなる。


 ところが、新しいAndroidを見ていると、さらに驚くことがあった。


「えっ、どうしてこれが入っているの?」


 iPhoneには保存していなかったはずのデータが、新しいスマホに表示されていたのだ。いや、アプリそのものもいれていない。


 よく考えてみれば、そのデータはパソコンに入っていた。確かにGoogleのサービスを使って保存した記憶もある。


「そうか。Googleのアカウントでつながっているのね……」


 パソコンにあったデータが、特別な操作をしなくても新しいスマホに現れた。


(Google、恐るべし!)


 便利である。


 ものすごく便利である。


 けれども、画面を眺めているうちに、別の考えが浮かんだ。


 今、ここに表示されているのは、間違いなくわたしのデータだ。


 だから、「すごい」「便利だ」と笑っていられる。


 でも、もしこのスマホを設定したのが、わたしではなく他人だったら?


 もし、どこかでアカウントやパスワードを知られてしまったら?


 パソコンに入れていたものまで、新しい端末に現れてしまうのだろうか。


 便利さに感心しながら、少しだけ背筋が寒くなった。


 いつの間にか、あちらこちらのデータをつないでくれているGoogle。


 便利で、ありがたい。


 ただし、便利なものほど、使う側も気をつけなければならないらしい。


 新しいAndroidを手に、わたしはまず、パスワードとセキュリティの設定を見直すことにした。

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